■ホコリとファイブスター
2008/10/23
まだまだ暗い、午前3時。日本では丑三つ時、とも言いますね。ごそごそと準備して、ホテルをあとにしました。バス乗り場までは歩いて5分。こんな時間だと言うのにウユニの町は意外とにぎやか。

私達は、同じ道を通るなら、と安い100ボリで買えるほうのチケットを購入。もう一つのバスと乗り場が近いので見てみると、客層が違うだけ、のよう。こちらは商人が多く、向こうは地元の旅行者が多いみたい。

商人に囲まれて、旅行者は私達だけかと思ったら韓国人の男性も一緒でした。彼の名はコウさん。日本に3回来たことがあって、片言の日本語を話します。私も負けじと片言の韓国語を披露。

3時半の予定が、4時頃出発となりました。やっぱり小刻みな上下揺れが続きます。しかも真夜中とあって寒さも厳しい。ババシャツ・セーター・フリース・パーカー・ジャケット・マフラー・手袋・帽子・マスク。でその上にフリース地の毛布。ここまでしてなんとか眠れるかな、というくらいの厳しさです。

さらにひどいのがホコリ。このあたりは乾燥しているので砂埃が窓のすきまから入ってきます。空気が悪いことこの上なし。早死にしそうです。乾燥しているから、静電気もすごい。髪の毛がみんなフワっていました。

午前8時半。国境の町アバロアへ到着。ポリスで出国スタンプをもらって、チリ側へ向かいます。ちょうど「ボリビア・チリ」と国境を分ける標識のあるところでバスはストップ。ここでバスを乗り換えることになります。がっ!待てど暮らせど、チリ側のバスが来る気配がない!私達を降ろしたバスは帰っていってしまったし、待たされている場所は完全な岩砂漠。建物も木もないのでもちろん日陰もない。

このあたりは一日の気温差が激しい場所で、夜はとても寒いのに、日中はとても暑くなります。高地のため日差しがきつい、と言ったほうがいいかもしれません。ものすごい直射日光に照らされながら、待つこと3時間半。チリ側のバスが来たのは12時頃でした。だったらウユニを朝3時半なんかに出発することないじゃんよー。

チリの国境では荷物検査が厳しいです。きっとこれはどこのチリ国境でも同じ。理由は、他国からなま物を持ってこられるのを防ぐため。なま物についている菌類や生物がチリの生態系に害を及ぼすのを心配している様子。だから食べ物を持っていなければそんなにしつこくはされません。バックパックは形式上だけど開けて中をちらっと見られます。

さて、今日一番の苦痛はここから始まりました。一番後ろの席を取った私達も悪かったけど、空調のついてないバスも悪い。チリ側から乗ったバスは一番後ろの窓のみ開くようになっています。日差しが強いことに加え満員なので、窓を閉めるととても暑い。そこで後ろの窓を常に開けておくように車掌さんに命令されます。が、チリの道は舗装されていません。乾燥しきった砂が舞い上げられてバスの中に容赦なく入ってきます。おかげで私達は全身砂まみれに。これがカラマにつくまでずっと続くのです。

カラマには夕方5時の到着。ついた頃には真っ黒だったはずの私の服が真っ白になるほど砂をかぶっていました。

もうこんな砂だらけの町、やだ。そんなに興味を引かれる場所でもなかったし、この勢いで次の町まで移動してしまおう、というわけで、ついて早速バスチケット探し。幸い隣のバス会社に次の目的地アリカ行きのバスがありました。夜22時15分発、10,000チリペソ。アリカには翌朝7時着。2日連続のバス車中泊となりますが迷うことなく購入です。

今度のバスは砂などはいってくる余地もないほどいいバスで、さすがバス大国チリのファイブスター。乗り心地もとても良いです。今朝のボリビアンファイブスターなんか、全く比較にもなりませんでした。。。
■カラマ@チリへ向けて
2008/10/22
朝7時半、サンファンからウユニ行きのローカルバスが出発します。チケットは宿のおじさんが取っていてくれました。意外にも大型のバスで、シートもしっかり、快適です。高地特有のガンガン照りつける太陽がものすごく暑いし、ウユニ周辺特有の上下の揺れもガンガンで、環境はとても良いとは言えないけど、流れてくるボリビアンミュージックや地元の人々に癒されます。私達には観光客向けの豪華バスよりこういうローカルバスのほうが合うみたい。

途中の村をいくつかまわり、バスは次第に満席に。それまではずっとウユニ塩湖の縁を移動していたバスでしたが、ついに塩湖の中に入っていきました。あんな大型のバスまで塩湖を走るとは思わなかったのでびっくりでした。

ウユニには12時頃到着。4時間半の旅でしたが、途中お手洗い休憩(!)もあって、なんの心配もない移動となりました。

ウユニではまずパスポートのスタンプを変更してもらいにイミグレへ。チリ抜けツアーに参加していたので、ちょうど今日ボリビアを去ることになっていました。すでにウユニのイミグレで今日の日付のスタンプが押されており、これを訂正してもらわないと辻褄が合わないことになってしまうのです。旅行会社の人に同行してもらって、イミグレ係員に説明。スタンプを無効にしてもらいました。ツーリストカードは一旦回収したら返せないのか、探すのがめんどうなのか、結局返してもらえず、出国税についてはイミグレ係員が支払い済みを示す手書きのメモを作成、これを出国する際に見せるように、とのこと。

次に、バスの手配。ウユニに戻ってきたので選択肢は色々ありましたが、やっぱり同じルートを戻ってもつまらないし、ポトシやスクレに行くとやっぱりオルーロかラパスに戻らなくちゃいけなくなるので、チリに抜けることにしました。ウユニからはチリのカラマという町までのバスが出ています。カラマまでのバスは2社あるらしく、100ボリと140ボリ。早朝3時半発はどちらも同じです。

カラマまでは12時間程度かかるらしく、また長距離の移動。前々回の反省を活かし、夜食べ過ぎないことに気をつけて、準備しようと思います。
■休養中@サンファン
2008/10/21
昨日の夜中、あまりの胃痛に起きました。今までにない、恐ろしいほどの痛み。しばらくすると吐き気とともにお腹も痛くなってきて、2重苦3重苦状態。結局吐きはしなかったものの、下しに下して体中の水分をきっと半分くらい放出。それでも胃痛は治まらず、結局朝まで苦しみました。

と言うのも、ここはサンファンという本当に小さな村。病院も隣町に行かなければないような気がしたのです。夜中に騒いでも無駄だろうなと思って。日本だったら救急車を確実によんでいただろうけど。

朝になって、症状は落ち着いてきたのだけど、そのままツアーを続行することはできないと判断し、泣く泣くツアーは中断することにしました。今日行く場所は標高約4600mの高地。気温もぐっと下がるだろうし、移動もハード。ちょっと今日の状態では耐えられそうにありませんでした。

ツアーのみんなが旅立つのを見送って、一日お部屋で休養しました。朝、症状が落ち着いてからと言うもの、みるみる回復してしまって、ツアーももしかしたら続行できたかもしれないくらいで、ある意味がっかりでした。

宿はツアーで使っていた宿にそのまま泊まらせてもらい、食事も軽くスープだけだけど作ってもらい、至れりつくせりでした。宿の近くはリャマや羊の放牧地となっていたので、遠くの山々と彼らの織り成す景色を楽しんでいました。

明日、ローカルバスに乗って、ウユニへ帰ることにしました。ツアーに参加しないとサンペドロデアタカマ@チリに抜けるのはちょっと難しいし、ウユニへ帰ってその後のルートを決めます。
■共通言語はスペイン語?
2008/10/20
ツアー2日目。お昼12時に、ピックアップの車がやってきました。一体どんな人達と一緒に残りの2泊3日を過ごすのだろう、と期待半分あきらめ半分でいたのですが、私的にはあきらめが勝ってしまった形となりました。

フランス人の男子2人と、ブラジル人の女子2人。そして私達の合計6人。国籍だけ見れば話す言葉はばらばらなのですが、フランス人もブラジル人も英語よりスペイン語がペラペラ。ボリビアもスペイン語の国なのでドライバーさんももちろんスペイン語。よって、ツアー内の会話は全てスペイン語となってしまいました。

スペイン語がまるでわからない私達は、会話についていくことができず、必然的に2人でひそひそ日本語を話すことになります。せめて英語だったならちょっとは入っていけるのに。

最初に見学したのは「プラヤブランカ」という塩湖の中にある唯一のホテルです。こちらはほとりではなく本当に塩湖の中にあるホテル。汚水の問題で営業していなかった時期もあるそうですが今は大丈夫のようです。中に入って設備等見学しましたが、ルナサラダの後ではちょっとここに宿泊する気にはなれませんでした。

次はイスラデペスカ、という塩湖の中にある島へ。思っていたよりも大きな島で登るのも大変でした。巨大サボテンがやたらと生息しています。まぁ、サボテンを見ると言うより、距離的にお昼休憩にちょうど良いというだけなのかな、と思います。

今日の宿はサンファンと言う町のはずれにありました。とても簡素な場所で、一応個室になってるのがありがたい、というレベルの宿です。だけどトイレ・シャワー共同と聞いていたのがトイレ・シャワーつきだったのはとてもありがたかったです。

ソーラーによる電気が確保されているので、夜は電気がつくし、食堂にあるソケットだけは充電が可能なのでカメラ電池の充電もOK。シャワーはガス式なので、ちゃんとしたホットシャワーがでます。(ただし別料金:5ボリ)

明日はシャワーが浴びれそうにないので、今日はとても寒かったけどがんばって浴びときました。
■ルナサラダ
2008/10/19
朝10時半。ツアー開始です。ツアーの前に、必ずしておくこと。
それは、イミグレへ行ってスタンプをもらうこと。ウユニにはイミグレがあり、チリに抜ける旅行者向けに事前に出国スタンプを押してくれます。チリに抜ける予定の日を告げると、その日の日付のスタンプを押してくれます。出国税を払うのもここ、入国時に受け取ったカードを回収されるのもここです。
それからお水を買っておくこと。だいたい1人1日1リットルとして計算するみたいです。
そして最後に旅行会社から、チリ国境−サンペドロデアタカマ間のバスチケットをもらうこと。しっかりもらっておかないと、あとでトラブルになったりもするそうです。

ツアー開始、まず最初は機関車の墓場。塩を運び出すのに使った機関車が放置されている場所です。落書きやら、ゴミやらで無残な姿の機関車。ところどころ壊れているので危ないですが、上に乗ることもできます。

次に塩工場。工場と聞いていたのですっかり製造ラインでも見れるのかと思っていたのですが、全く稼動していない工場で、ただお土産を見て終わり。全くつまらない場所でした。とか言いつつ、お土産はしっかり購入。。。

お昼過ぎ頃、自分達で手配した念願の「ルナサラダ」へ送ってもらい、今日のツアーは終了。あとは明日のお昼にピックアップしてもらうまで、24時間の自由時間です。
フロントに誰もいなくて困るのを除けば、ものすごく素敵なホテルです。床も壁もベッドもテーブルもイスも物置台もいろんなものが塩の塊で作られていて、調度品にも塩があしらってあります。
でも、立地は塩湖の中ではありません。塩湖のほとり、です。だけどそのお陰でホットシャワーに水洗トイレ、タオルもシーツも清潔そのもの。久々に寝袋を使わずに寝れるベッドと出会いました。

塩湖までは歩いて30分程度。目の前に真っ白の塩湖が見えているのに、歩けども歩けども近づけない。冷たい風が吹き付ける中、結構厳しいお散歩でした。午後は既にツアー客が去っていて、一面真っ白の世界には我々のみ。夕日が沈むまで、思う存分写真撮影を楽しみました。

ディナーはルナサラダのレストランで。塩でできたお部屋の、塩でできたテーブルでいただきました。味はともかく、雰囲気は最高でした。

腹ごなしに、卓球・サッカーゲームを。6組ほどのお客さんしかいなくて、みんな年配だったおかげか娯楽設備はとてもすいていて、貸切状態。その後に外に出て見た空にはものすごい数の星!ウユニに浮かぶ星達は、とても格別な思いがしました。ずっときたかった場所だったので。
■ウユニ
2008/10/18
夜中の1時半、オルーロについて嘔吐しまくった甲斐あって、吐き気は治まりました。今度は胃や腸に刺すような痛みが断続的に襲ってきて、寝ることができなくなりました。日本にいたら救急車レベルかもなーと思いながら、ウユニまでの5時間強を過ごすことに。

オルーロからウユニの道はガッタガタです。舗装されていないので揺れは半端ないです。電化製品が全部こわれてしまうんじゃないかと心配になるくらい。この揺れで眠れない人もいるらしいですが、私はこういう揺れなら平気。本来なら具合が悪くならないはずの路線でした。

ウユニに着いてバスを降りてからも痛みは治まらず、痛み止めを飲んで一日眠っていました。熱もありました。

私がダウンしている間、matuはホテルを探してくれ、荷物を運んでくれ、洗濯してくれ、ツアー会社との交渉・申し込みをしてくれ、買い物にも行ってくれました。一人で全部こなすのは結構大変だったはず。申し訳ない。。。

matuのおかげで、3泊4日の明日からのツアーが決まりました。
もともと自分達で予約していた「ルナサラダ」での宿泊をからめてもらった、ちょっと特殊なツアーです。「ルナサラダ」は塩湖のほとりにたつホテル。塩のホテルですが、塩湖の中にあるわけではありません。そのかわり、塩のホテルにありがちな設備の問題はまったくないみたい。快適に過ごせることでしょう。

ツアーのためにも、がんばってくれたmatuのためにも、今日中に具合、治さないといけません。
■食い、倒れ。。。
2008/10/17
食い倒れのラパスで、文字通り、「食い、倒れ」ました。
朝ごはんは、ホテルの宿泊料に含まれる、簡素なパンを半分にお茶。
昼ごはんは、けんちゃん食堂、という日本料理屋でトゥルチャちらし定食。
トゥルチャ、というのはマスの一種のお魚です。これがとってもウマイ。ボリュームもたっぷり。
夜ごはんは、アレキサンダーコーヒーのチーズケーキとコーヒー。
おいしいとの評判を聞きつけて行ってみたのですが、グアテマラ・アンティグアのチーズケーキには敵いませんでした。残念。

今日一日で食べたのは、本当にこんなもんです。日本だったら、きっともう少し食べてるんじゃないかな、と思うけど。
ここラパスのような高所では、胃腸の働きがにぶくなるのだそうで、消化が進みません。だから食べすぎは厳禁。常に腹8分くらいがちょうど良いらしいのです。

さて、夕飯を食べたアレキサンダーコーヒーでのこと。ここはWIFIのできるコーヒー屋さん。ネットをしながら3時間以上もここにいました。そろそろ帰りのチケットを調べなくてはね、とコンチネンタル航空のウェブサイトを開けて、びっくりしました。

「直行便が週に1度しかないっ!あげく11月下旬まで席がうまってるーっっっ!」

次のフライト予定は、ペルー・リマからアメリカ・ニューヨーク。11月の初め頃に乗れればいいな、と考えていました。私達の持っている世界一周航空券は、その区間を直行便で行く計算になっています。ぐおーっ。

あわてて、matuのお友達(一周航空券を手配してくれた方です。)にメールを送りました。あとは彼からの色よい返事を待つばかり。。。

そんなドタバタの結果、今日乗るバスの集合時間に遅れてしまいました。乗れたのでまぁ良かったですが、タクシーに乗ってる間中気が気じゃなかったです。万が一間に合わなかったら、高いチケット代が、ウユニのホテルの予約が、全部無駄になっちゃう!

食べすぎと、そんな心配事が祟ったのか、ウユニ行きのバスに乗ってすぐに具合が悪くなりました。途中駅、オルーロまでは比較的平坦な道なのに吐き気が止まりません。寝ようにも寝付けない。オルーロまでの3時間は本当につらかったです。

南米に入ってからバスとの相性が全くあわない私。それはきっと道のせいなんでしょう。それと高地のせい。アフリカだって道は良くなかったけど、ガタガタなだけでまっすぐでした。南米はガタガタは少ないけど、山道のせいかぐねぐね。カーブの連続、プレーキとアクセルの無駄な使用、きっとそのせいだ。
もう長距離バスはごめんです。。。

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