ボリビアの日記 (2008年10月15日〜2008年10月22日)

■カラマ@チリへ向けて
2008/10/22
朝7時半、サンファンからウユニ行きのローカルバスが出発します。チケットは宿のおじさんが取っていてくれました。意外にも大型のバスで、シートもしっかり、快適です。高地特有のガンガン照りつける太陽がものすごく暑いし、ウユニ周辺特有の上下の揺れもガンガンで、環境はとても良いとは言えないけど、流れてくるボリビアンミュージックや地元の人々に癒されます。私達には観光客向けの豪華バスよりこういうローカルバスのほうが合うみたい。

途中の村をいくつかまわり、バスは次第に満席に。それまではずっとウユニ塩湖の縁を移動していたバスでしたが、ついに塩湖の中に入っていきました。あんな大型のバスまで塩湖を走るとは思わなかったのでびっくりでした。

ウユニには12時頃到着。4時間半の旅でしたが、途中お手洗い休憩(!)もあって、なんの心配もない移動となりました。

ウユニではまずパスポートのスタンプを変更してもらいにイミグレへ。チリ抜けツアーに参加していたので、ちょうど今日ボリビアを去ることになっていました。すでにウユニのイミグレで今日の日付のスタンプが押されており、これを訂正してもらわないと辻褄が合わないことになってしまうのです。旅行会社の人に同行してもらって、イミグレ係員に説明。スタンプを無効にしてもらいました。ツーリストカードは一旦回収したら返せないのか、探すのがめんどうなのか、結局返してもらえず、出国税についてはイミグレ係員が支払い済みを示す手書きのメモを作成、これを出国する際に見せるように、とのこと。

次に、バスの手配。ウユニに戻ってきたので選択肢は色々ありましたが、やっぱり同じルートを戻ってもつまらないし、ポトシやスクレに行くとやっぱりオルーロかラパスに戻らなくちゃいけなくなるので、チリに抜けることにしました。ウユニからはチリのカラマという町までのバスが出ています。カラマまでのバスは2社あるらしく、100ボリと140ボリ。早朝3時半発はどちらも同じです。

カラマまでは12時間程度かかるらしく、また長距離の移動。前々回の反省を活かし、夜食べ過ぎないことに気をつけて、準備しようと思います。
■休養中@サンファン
2008/10/21
昨日の夜中、あまりの胃痛に起きました。今までにない、恐ろしいほどの痛み。しばらくすると吐き気とともにお腹も痛くなってきて、2重苦3重苦状態。結局吐きはしなかったものの、下しに下して体中の水分をきっと半分くらい放出。それでも胃痛は治まらず、結局朝まで苦しみました。

と言うのも、ここはサンファンという本当に小さな村。病院も隣町に行かなければないような気がしたのです。夜中に騒いでも無駄だろうなと思って。日本だったら救急車を確実によんでいただろうけど。

朝になって、症状は落ち着いてきたのだけど、そのままツアーを続行することはできないと判断し、泣く泣くツアーは中断することにしました。今日行く場所は標高約4600mの高地。気温もぐっと下がるだろうし、移動もハード。ちょっと今日の状態では耐えられそうにありませんでした。

ツアーのみんなが旅立つのを見送って、一日お部屋で休養しました。朝、症状が落ち着いてからと言うもの、みるみる回復してしまって、ツアーももしかしたら続行できたかもしれないくらいで、ある意味がっかりでした。

宿はツアーで使っていた宿にそのまま泊まらせてもらい、食事も軽くスープだけだけど作ってもらい、至れりつくせりでした。宿の近くはリャマや羊の放牧地となっていたので、遠くの山々と彼らの織り成す景色を楽しんでいました。

明日、ローカルバスに乗って、ウユニへ帰ることにしました。ツアーに参加しないとサンペドロデアタカマ@チリに抜けるのはちょっと難しいし、ウユニへ帰ってその後のルートを決めます。
■共通言語はスペイン語?
2008/10/20
ツアー2日目。お昼12時に、ピックアップの車がやってきました。一体どんな人達と一緒に残りの2泊3日を過ごすのだろう、と期待半分あきらめ半分でいたのですが、私的にはあきらめが勝ってしまった形となりました。

フランス人の男子2人と、ブラジル人の女子2人。そして私達の合計6人。国籍だけ見れば話す言葉はばらばらなのですが、フランス人もブラジル人も英語よりスペイン語がペラペラ。ボリビアもスペイン語の国なのでドライバーさんももちろんスペイン語。よって、ツアー内の会話は全てスペイン語となってしまいました。

スペイン語がまるでわからない私達は、会話についていくことができず、必然的に2人でひそひそ日本語を話すことになります。せめて英語だったならちょっとは入っていけるのに。

最初に見学したのは「プラヤブランカ」という塩湖の中にある唯一のホテルです。こちらはほとりではなく本当に塩湖の中にあるホテル。汚水の問題で営業していなかった時期もあるそうですが今は大丈夫のようです。中に入って設備等見学しましたが、ルナサラダの後ではちょっとここに宿泊する気にはなれませんでした。

次はイスラデペスカ、という塩湖の中にある島へ。思っていたよりも大きな島で登るのも大変でした。巨大サボテンがやたらと生息しています。まぁ、サボテンを見ると言うより、距離的にお昼休憩にちょうど良いというだけなのかな、と思います。

今日の宿はサンファンと言う町のはずれにありました。とても簡素な場所で、一応個室になってるのがありがたい、というレベルの宿です。だけどトイレ・シャワー共同と聞いていたのがトイレ・シャワーつきだったのはとてもありがたかったです。

ソーラーによる電気が確保されているので、夜は電気がつくし、食堂にあるソケットだけは充電が可能なのでカメラ電池の充電もOK。シャワーはガス式なので、ちゃんとしたホットシャワーがでます。(ただし別料金:5ボリ)

明日はシャワーが浴びれそうにないので、今日はとても寒かったけどがんばって浴びときました。
■ルナサラダ
2008/10/19
朝10時半。ツアー開始です。ツアーの前に、必ずしておくこと。
それは、イミグレへ行ってスタンプをもらうこと。ウユニにはイミグレがあり、チリに抜ける旅行者向けに事前に出国スタンプを押してくれます。チリに抜ける予定の日を告げると、その日の日付のスタンプを押してくれます。出国税を払うのもここ、入国時に受け取ったカードを回収されるのもここです。
それからお水を買っておくこと。だいたい1人1日1リットルとして計算するみたいです。
そして最後に旅行会社から、チリ国境−サンペドロデアタカマ間のバスチケットをもらうこと。しっかりもらっておかないと、あとでトラブルになったりもするそうです。

ツアー開始、まず最初は機関車の墓場。塩を運び出すのに使った機関車が放置されている場所です。落書きやら、ゴミやらで無残な姿の機関車。ところどころ壊れているので危ないですが、上に乗ることもできます。

次に塩工場。工場と聞いていたのですっかり製造ラインでも見れるのかと思っていたのですが、全く稼動していない工場で、ただお土産を見て終わり。全くつまらない場所でした。とか言いつつ、お土産はしっかり購入。。。

お昼過ぎ頃、自分達で手配した念願の「ルナサラダ」へ送ってもらい、今日のツアーは終了。あとは明日のお昼にピックアップしてもらうまで、24時間の自由時間です。
フロントに誰もいなくて困るのを除けば、ものすごく素敵なホテルです。床も壁もベッドもテーブルもイスも物置台もいろんなものが塩の塊で作られていて、調度品にも塩があしらってあります。
でも、立地は塩湖の中ではありません。塩湖のほとり、です。だけどそのお陰でホットシャワーに水洗トイレ、タオルもシーツも清潔そのもの。久々に寝袋を使わずに寝れるベッドと出会いました。

塩湖までは歩いて30分程度。目の前に真っ白の塩湖が見えているのに、歩けども歩けども近づけない。冷たい風が吹き付ける中、結構厳しいお散歩でした。午後は既にツアー客が去っていて、一面真っ白の世界には我々のみ。夕日が沈むまで、思う存分写真撮影を楽しみました。

ディナーはルナサラダのレストランで。塩でできたお部屋の、塩でできたテーブルでいただきました。味はともかく、雰囲気は最高でした。

腹ごなしに、卓球・サッカーゲームを。6組ほどのお客さんしかいなくて、みんな年配だったおかげか娯楽設備はとてもすいていて、貸切状態。その後に外に出て見た空にはものすごい数の星!ウユニに浮かぶ星達は、とても格別な思いがしました。ずっときたかった場所だったので。
■ウユニ
2008/10/18
夜中の1時半、オルーロについて嘔吐しまくった甲斐あって、吐き気は治まりました。今度は胃や腸に刺すような痛みが断続的に襲ってきて、寝ることができなくなりました。日本にいたら救急車レベルかもなーと思いながら、ウユニまでの5時間強を過ごすことに。

オルーロからウユニの道はガッタガタです。舗装されていないので揺れは半端ないです。電化製品が全部こわれてしまうんじゃないかと心配になるくらい。この揺れで眠れない人もいるらしいですが、私はこういう揺れなら平気。本来なら具合が悪くならないはずの路線でした。

ウユニに着いてバスを降りてからも痛みは治まらず、痛み止めを飲んで一日眠っていました。熱もありました。

私がダウンしている間、matuはホテルを探してくれ、荷物を運んでくれ、洗濯してくれ、ツアー会社との交渉・申し込みをしてくれ、買い物にも行ってくれました。一人で全部こなすのは結構大変だったはず。申し訳ない。。。

matuのおかげで、3泊4日の明日からのツアーが決まりました。
もともと自分達で予約していた「ルナサラダ」での宿泊をからめてもらった、ちょっと特殊なツアーです。「ルナサラダ」は塩湖のほとりにたつホテル。塩のホテルですが、塩湖の中にあるわけではありません。そのかわり、塩のホテルにありがちな設備の問題はまったくないみたい。快適に過ごせることでしょう。

ツアーのためにも、がんばってくれたmatuのためにも、今日中に具合、治さないといけません。
■食い、倒れ。。。
2008/10/17
食い倒れのラパスで、文字通り、「食い、倒れ」ました。
朝ごはんは、ホテルの宿泊料に含まれる、簡素なパンを半分にお茶。
昼ごはんは、けんちゃん食堂、という日本料理屋でトゥルチャちらし定食。
トゥルチャ、というのはマスの一種のお魚です。これがとってもウマイ。ボリュームもたっぷり。
夜ごはんは、アレキサンダーコーヒーのチーズケーキとコーヒー。
おいしいとの評判を聞きつけて行ってみたのですが、グアテマラ・アンティグアのチーズケーキには敵いませんでした。残念。

今日一日で食べたのは、本当にこんなもんです。日本だったら、きっともう少し食べてるんじゃないかな、と思うけど。
ここラパスのような高所では、胃腸の働きがにぶくなるのだそうで、消化が進みません。だから食べすぎは厳禁。常に腹8分くらいがちょうど良いらしいのです。

さて、夕飯を食べたアレキサンダーコーヒーでのこと。ここはWIFIのできるコーヒー屋さん。ネットをしながら3時間以上もここにいました。そろそろ帰りのチケットを調べなくてはね、とコンチネンタル航空のウェブサイトを開けて、びっくりしました。

「直行便が週に1度しかないっ!あげく11月下旬まで席がうまってるーっっっ!」

次のフライト予定は、ペルー・リマからアメリカ・ニューヨーク。11月の初め頃に乗れればいいな、と考えていました。私達の持っている世界一周航空券は、その区間を直行便で行く計算になっています。ぐおーっ。

あわてて、matuのお友達(一周航空券を手配してくれた方です。)にメールを送りました。あとは彼からの色よい返事を待つばかり。。。

そんなドタバタの結果、今日乗るバスの集合時間に遅れてしまいました。乗れたのでまぁ良かったですが、タクシーに乗ってる間中気が気じゃなかったです。万が一間に合わなかったら、高いチケット代が、ウユニのホテルの予約が、全部無駄になっちゃう!

食べすぎと、そんな心配事が祟ったのか、ウユニ行きのバスに乗ってすぐに具合が悪くなりました。途中駅、オルーロまでは比較的平坦な道なのに吐き気が止まりません。寝ようにも寝付けない。オルーロまでの3時間は本当につらかったです。

南米に入ってからバスとの相性が全くあわない私。それはきっと道のせいなんでしょう。それと高地のせい。アフリカだって道は良くなかったけど、ガタガタなだけでまっすぐでした。南米はガタガタは少ないけど、山道のせいかぐねぐね。カーブの連続、プレーキとアクセルの無駄な使用、きっとそのせいだ。
もう長距離バスはごめんです。。。
■けんちゃん食堂
2008/10/16
ラパスにはあまり見所がありません。なので、まず所用をかたづけることにしました。
ウユニまでのバスチケットの手配をしに、トドツーリズモのオフィスへ。行きたかった日付はすでに満席とのことで、急遽明日のチケットを購入。ラパスの滞在が1日短くなりました。

そのままカマチョ市場を経由してライカコタの丘へ。ここは盆地のラパス中央にある丘となっていて、ラパスの市街がとても良く見渡せます。まるで自分が箱庭の中にいるみたい。

ラーメン好きのmatuお待ちかね、けんちゃん食堂へ。ここは本格的な日本のラーメンが食べれるとあって、旅行者にものすごい人気のお店です。肉もやしラーメンと味噌ラーメンを頼んだのですが、本当に本格的。なにより麺に感動しました。日本のラーメン風の麺って、意外と難しいのかどこにもなかったのです。

ちょっと遠かったけど、スーパーへ行って、ウユニでのお菓子や飲み物を調達。品揃えは完璧だけど、高いのが残念。全般的にペルーのほうが安かった気がします。このスーパーが高いだけかもしれません。

フォルクローレの本場、ボリビア。今日の夜はペーニャにフォルクローレを聞きに行こう!と決めていたのですが、やめました。理由はお客さんの少なさ。私達以外誰もいなそうだったので。。。
踊りに誘われたり、チップをあげなくてはいけなかったり、たった2人だとすべてがやりにくいからやめちゃいました。
■怪盗ドラパン
2008/10/15
ペルー・プーノからついにボリビア・ラパスへやってきました。Tour Peruという会社のバスを利用、直通だと思っていたのですが実際はボリビアのコパカバーナまでしか行かず、そこでバスチェンジとなりました。ミニバスに乗せられて5分走ったところに空き地があり、そこに待っていたのは小さくてぼろい、全く違う会社のバス。ラパスにあるホテルが出しているバスらしく、ラパスではバスターミナルではなくそのホテルの前が終点となりました。行きたかったホテルの近くだったので結果的には良かったけれど。

そんな移動の不便さ、不透明さもさることながら、本日の一番は、ボリビアのおばさん達。一様にみんな丸い。その丸いおばさん達が、頭の上に硬い素材で出来た帽子をちょこんと乗せて、肩にはショールを、そしてひらひらのスカートをはいて歩いています。色んな色があるはずなのに、人気の色は圧倒的に黒。丸い体格のおばさんが帽子から靴まで全部黒を身にまとっている姿を見て、パッと連想したのが「怪盗ドラパン」です。

「怪盗ドラパン」というのは、ドラえもんファンならきっと誰でも知っている有名なキャラクタです。検索したらでてくると思うので検索してみてください。ルパンを文字って、ドラパンなんだと思う。紫色のドラえもんが帽子とマントを身につけています。

ここラパスの「怪盗ドラパン」達の一部は、街角でパンを売っています。お土産を売っているドラパンもいます。やたら大きな荷物を担いでいますが、商売道具のようです。

今日から3日間ほど、怪盗ドラパンだらけのこのラパスを堪能する予定です。