ザンビアの日記 (2008年5月24日〜2008年6月3日)

■タンザン鉄道
2008/06/03
タクシーですっとばして、結局バスターミナルについたのは8時30分過ぎ。意外にもカピリムポシ行きのバスはすでに満席状態。滑り込みでなんとか席を確保し、9時30分にバス出発。カピリムポシまでは2時間30分くらいです。そこからタクシーで3分くらいのところに、ニューカピリムポシ駅があります。駅自体はものすごく立派だけれど、周辺には売店一つありません。
14時からチケット売り場が開くというのでベンチでぼーっと待っていたのだけど、全く開く気配なし。この時点でもうすでにおかしいな、と思ってはいたけど、やっぱり電車は遅れる模様。チケット売り場が開いたのは16時過ぎでした。電話で入れていた予約はきちんと通っていたらしく、チケット購入はスムーズに終了。ここから電車に乗るまでにまたものすごく待たされ、16時発予定の電車は結局21時発に。そんな時間になるなんて思ってなかったから薄着で行っちゃってて、ものすごく寒かった。
電車、というと最近はあのセネガル−マリ間の恐ろしい電車を思い出してしまうのですが、このタンザン鉄道は違いました。シベリア鉄道と似てる。今回、ものすごく奮発して1等のコンパートメントを貸しきりました。タンザン鉄道は1等の場合、夫婦であっても男女を分けられてしまいます。せっかくの新婚旅行なのにそれはないよねー。これを避けるには、1コンパートメント、4人分の席を買うしかないのです。そういうわけで4人部屋をふたりで使用しています。
ただ、自分達のコンパートメントに入って明かりをつけてみたらゴキちゃんが4,5匹いたのにはびっくり。こんなにキレイに見える電車でもやっぱり奴らは潜んでいるのね。matuに全て退治してもらって、一通り部屋の中を殺虫剤で消毒して、やっと眠ることができそうです。
食堂車もついています。結構ちゃんとしているように見えたので明日の朝ごはんにでも行ってみようと思います。
タンザン鉄道、ここ地元では「タザラ」と呼ばれています。TAnzania-ZAmbia-RAilwayの頭文字を取ってるらしい。
■きんちゃん、めぐちゃん
2008/06/02
カピリムポシまでのバスチケットを買いにタウンへ。この間下見に行った時、前日にまた来て、と言っていたから来たのに、今日は、当日にしかチケットは売らない、だって。なんじゃそりゃ。明日は8時から発売開始だそうなので、早起きしてがんばります。
その後、運動がてら6キロの道のりをお散歩。全く坂のない平坦な道だったので楽勝でした。

きんちゃんめぐちゃんのお家には、結局3泊もさせていただき、とてもおいしいご飯にあったかいベッド、快適なバスルーム、そして洗濯機まで貸してもらっちゃった。翌日のタクシーの予約もしてくれて。
めぐちゃんは毎日朝昼晩とちゃんとおいしいご飯を作っていて、料理嫌いの私も帰国したら見習わないとなー、と。私は野菜料理はともかく、肉料理・魚料理はさばくのができなくて苦手だから。だけど、めぐちゃんみたいにお料理がんばって、将来matuにちゃんとお家で食べてもらわなくっちゃねー。

きんちゃん、めぐちゃん、初対面の私達にとってもよくしてくれてありがとう。資金面で助かったのはもちろんだけど、それよりなにより、すごく楽しかった。結婚式の話とか、ザンビアの暮らしの話とか。海外の話も楽しかったです。「一期一会」という言葉、私達も大事にしようと思いました。ザンビアの任期が終わって日本へ帰ってきたら、今回のお礼を兼ねてどこかで食事でも行きましょう!
■シマ
2008/06/01
朝、早起きしてサンデーマーケットへ。サンデーマーケットは毎週開かれている市で、お土産物屋さんがたくさん軒を並べています。ビーズで作った動物の置物や、アクセサリー、お洋服、木製のお皿など、色々です。私達はそんな中、リビングストンのビール、「MOSI」ビールのビンの形を模した栓抜きを買いました。重いんだけどすごくかわいいのでついつい。ザンビアにしかないザンビア土産だし。

お昼は念願のザンビア料理、「シマ」を食べに連れて行ってもらいました。青年海外協力隊の隊員さんたちがよく行くところだそうで、まさにザンビア人の普段の生活を垣間見れる場所でした。アジア諸国の屋台的な感覚。シマというのはとうもろこしの粉を練って作ったもちのようなもので、それを手で丸めて魚や肉などのおかずと一緒に食べます。ガーナのフフやTZと比べたら、くせがなくってシマはとってもおいしい。手にべたべたくっつかないのも嬉しいです。

その後はお家に帰りがてらルサカの町をドライブしてくれました。国会議事堂や国連、独立記念像を見ました。ルサカは本当に都会です。

自分達だけだったらいくら時間があったとしてもこれだけいっぱいまわれたとは到底思えません。きんちゃん、めぐちゃんに感謝です。
■鍋
2008/05/31
長かった1晩が明け、やっと朝が来ました。色んなびっくりがあった宿だったけど、終わってしまえば思い出です。
ちょっとこわいけど、自分達のノートパソコンを持って、ネットカフェへ。タウン、と言われるちょっと危ない場所。かなり緊張。

チャーチバザールという1ヶ月に1回開かれるバザーに行っていた、きんちゃんめぐちゃんと待ち合わせ。今日からお二人のお家に泊まらせてもらえることに。やったー。
洗濯機を貸してくれたので、まずは洗濯。いつも自分で手洗いしているけど、やっぱり洗濯機はすごい。みるみる水がどろどろに。こんなに汚れていたんだねぇ。6ヶ月ぶりの洗濯機だもんね。手洗いの限界を見た瞬間でした。
お夕飯は鍋。キムチ鍋。ものすごい幸せ。鍋だけでも超久々なのに、大好きなキムチ。白菜・ナスなどの日頃お目にかかれない野菜がたくさん。めぐちゃんがつけたお漬物やゆでた落花生まであって、完全なる和の世界。なにからなにまで、全部がおいしかったです。鍋を囲むっていうの、一人暮らししてからあんまりなかったし、なんだかほんわかでした。

今日が金曜で明日は土曜。きんちゃん、めぐちゃん。せっかくのきんちゃんのお休みにお邪魔しちゃって本当にごめんなさい。でも、一期一会だから、ととても良くしていただいて、とっても幸せです。ありがとう。
■天国と地獄
2008/05/30
鉄道のチケットを手配して、タンザニアのビザを取って、お昼ご飯。リビングストンでお会いした青年海外協力隊のきんちゃんめぐちゃん夫妻とご一緒させてもらいました。久々の本格的インドカレー。インドではパラック(ほうれん草)カレーにはまっていたので、今回もパラック系を。やっぱりおいしかったです。しかもおごっていただいて。とてもありがたいお昼ご飯でした。
しかも、お家に泊まりにおいで、と言ってくれました。お言葉にすっかり甘えて明日泊まりにいこうと思っています。Wiiがあるんだってー、わーい。

そんなこんなで、ルンルンした気分で宿に戻ったら、予約しておいたはずの部屋がない、と。忘れていて他のお客さんを入れてしまったらしい。相部屋のドミトリーしかないと言われてしまってさぁ大変。夕暮れ時から宿探し開始。近くの宿は全部満室で、一軒だけ空いてたところはあんまりキレイじゃない。。。だけど背に腹は変えられず、一晩だけだからそこに決めちゃいました。
お部屋には蚊がいっぱい、ほこりっぽくてくしゃみがとまらないし、共同トイレ・シャワーには電気がない。しかも夜中の間は水がでないからトイレにもいけない。それでも朝食はついてるらしい。部屋は広いから息苦しくはない。何より一応二人だけの部屋だ。ドミトリーだと人に気を使うし、自由が利かないから、それよりはマシ。

あぁ、早く明日にならないかなぁ。。。
■ルサカ
2008/05/29
リビングストンから首都ルサカへ。朝早いバスに乗って出発。アフリカのバスはパッと見、日本のものと変わらないくらい立派なんだけど、シートがおかしい。左右に2人ずつ4人ではなく、右に2、左に3と5人並ばせる。おかげでぎゅうぎゅう。通路なんか狭くって人にぶつかりながらじゃないと通れない。安めのバスに乗ってるから、当然と言えば当然か。高いバスに乗ればそれなりなのかな。
途中、交通事故があった。クレーンに車が吊り上げられてた。どうやら橋を乗り越えてしまったらしい。交通事故が珍しいのか、ものすごい人が集まってた。自転車に乗ってわざわざ見学しに来てる人もいた。野次馬根性は世界共通。
ザンビアに限らず、アフリカではみんなスピードをかなり出す。スピードメーターが壊れてる車が多く、自分でも時速が把握できてないからかもしれない。車検制度を早く取り入れるべきだと思う。
車、と言えば、ザンビアには日本の中古車がとても多い。そば屋さんの名前が入っていたり、どこかの高校のサッカー部の車だったり。見てるとおもしろい。他の国ではここまでたくさんの日本中古車を見かけなかった。リビングストンで、「今度来るときはランクル持ってきて」って言われた。日本からの援助で車がきていることはどうやらわかってくれているらしい。
ザンビアの車窓は、緑が豊か。日本の森まではいかないけど、緑が絶えることはない。そんな風景が延々7時間続く。そして突然見えてくる大都会、それがルサカ。ルサカは思っていた以上に都会だ。高層ビルが並び、ファーストフード店がたくさんある。人もたくさん。もしかしたらガーナのアクラより都会かも。
明日はタンザニア行きの電車チケットの手配と、タンザニア大使館へ。ザンビアのビザが2週間しかないので、それまでにタンザニアに抜けないといけないから大変。猶予はあと1週間。
ザンビアはガーナとおなじ。3ヶ月ビザなのに、滞在予定を2週間と言ったら2週間の許可しかくれなかった。ザンビアのビザを取得する際は、滞在予定を予定の倍くらい告げておいた方が無難。でも延長できるのかもしれない。調べてないのでわからず。
■自炊
2008/05/28
共同キッチンつきの宿に泊まったのはナミビアが初でした。ここリビングストンの宿も共同キッチンがついています。そこで、今日は朝昼晩と自炊。自炊、なんてえらそうな言葉ですが、作ったものは簡単なものばかり。コンロは電気だし、4つしかなくて奪い合いだし、調理器具もそう数多くあるわけじゃないし、手の込んだ料理なんて絶対無理。
そんな中、ちゃんとピラフとか作ってる人を見ると尊敬してしまいます。元々料理が好きではないので、ちゃんとした台所でゆっくり作れるならいざ知らず、こんなところで本格的に作るだなんて。
宿の周辺が夜になると暗くて外出が怖いからか、この宿に宿泊する人はほぼみんな自炊しています。今日は満室だったので、キッチンも混み混み。なんとか割って入って野菜入りのインスタントラーメンとスープを作りました。
明日はルサカへ向かいます。バスで7時間。滝はとても感動だったけどリビングストンは私にとってあまりいい町ではなかったです。首都ルサカはどんな町なのでしょうか。
■ライオンと出会った
2008/05/27
ボツワナのチョベ国立公園へ日帰りで行ってきました。リビングストンからチョベまでは70キロ程度。充分日帰り圏内なのです。
国境へと走る車の前に突然ぞうさんが現れました。早速ザンビア側で見れるなんて、今日はついてるかも。ぞうさんは車道を走って渡っていきました。意外と早いんですよ。
国境を越えるツアーなので、パスポートは必携。今日通った国境は、4カ国が1点で国境を接する珍しい場所。1点と言っても川になっているので、実際はフェリーを使って渡ります。乗るフェリーを間違えると違う国に連れて行かれるみたいなので、注意です。
チョベ国立公園はぞうさんで有名です。ぞうさん密度がものすごく高く、大群に会える確立が高いのだそうです。だから、ぞうさんしかいないものだと勝手に思い込んでいました。
ところが!ボツワナ側で一番最初に見たのは、なんとライオンでした。チョベ国立公園にもまだ入っていない車道の近くで。食事が終わった後らしく、日陰でゆったりとくつろぐ姿はまさに百獣の王。全くガラスのないサファリ用のオープンカーだったので、襲われるんじゃないかとひやひやしました。
国立公園に入ってからは、動物のオンパレード。ぞうさんをはじめ、クドゥ・キリン・バッファロー・カバ・ペリカン・鷲・わに・マングース・ほろほろ鳥・バブーン・インパラ・カメレオンなどなど。飽きる暇がないほど次から次へでした。レンジャーさんの目の良さにはとってもびっくり。ものすごく遠いのに的確に動物を見つけ、言い当てることができます。
サファリは、午前中がドライブサファリ、午後はクルーズサファリ。ドライブは動物の近くまで寄ってくれるので迫力があります。クルーズは川にいる鳥やカバを見るのにとてもいいです。バッファローの大群もいました。さらに、私達は運よくクルーズ中にもう一度、陸で寝ているライオンを見ることができました。今度はなんと3頭も!暑いので日陰に入って寝ています。だから写真は暗いけど。
たった何時間かのサファリで、これだけの動物に会えたのでとても満足。チョベ国立公園、かなりのオススメです。日帰りで充分なのでビクトリアフォールズへ行くときには是非行ってみてください。
■サンセットクルーズ
2008/05/26
明日のチョベ国立公園への日帰りツアーの申込ついでに、今日のサンセットクルーズの申込もしてきました。サンセットクルーズはザンベジ川をゆったり走りながら飲み放題食べ放題、というもの。ビクトリアフォールズをジンバブエ側から見るのをやめたので、ウィントフックからのバスで出会ったまっちゃん(勝手にすみません。。。)と一緒に思い切って行くことにしました。
なんとなく、言葉の響きからとても大きな船を想像していたのですが、実際は小型船。屋根がない2階建ての船でした。20人も乗ったらいっぱいくらいの。
飲み物はビールやジン・ウイスキーにウォッカなど色々。ビクトリアフォールズ周辺のビール、「MOSI」ももちろん飲み放題。このビールのラベルはビクトリアフォールズの写真になっています。
一緒に乗っていた英語圏のティーン8人もがばがば飲んでました。女の子ばっかりで、楽しそうでした。
途中、カバが泳いでるのを見ることもできました。動物に会えるなんて思ってもなかったので、感動。
日が沈む頃、夕飯になります。ビュッフェ形式で好きなものを取れますが、種類がそんなにないので食べ物はイマイチだったかも。ただ、雲ひとつない空がだんだん赤くなっていく様子を見ながらの食事は雰囲気ありました。
18時半には解散。ホテルに帰ってからゆっくりする時間もあるし、お酒好きの人にはオススメです。食事重視の人には値段のわりにちょっとがっかりかも。
■ビクトリアフォールズ
2008/05/25
朝10時のシャトルバスに乗って、ビクトリアフォールズへ。リビングストンから10キロ程です。ビクトリアフォールズ周辺は国立公園になっていて、入場料がかかるので、まずはジンバブエとの国境の橋へ。この橋は途中までなら無料で渡れます。
初めて見る大きな滝。どんな感じなのかわくわくしながら橋へ向かいます。橋の手前でうまい具合にカーブになっていて、なかなか滝が見えません。見えるのは滝の水煙だけ。やっと橋についた、と思った瞬間ものすごい光景が広がります。右側に滝、左側に虹。虹は水煙がすごいせいか二重の輪になっていました。普通、虹と言えば円の4分の1くらいの長さしか見れませんが、ここでは虹が円になっています。
もうすこし橋を渡っていくと、そこにはバンジージャンプのジャンプ台が。誰がこんな恐ろしい場所で飛ぶんだろう、と思っていたのに結構たくさん飛んでいました。ものすごい迫力でした。
その後、国立公園に入り、もっと滝に近づくことに。雨合羽をきても傘をさしても全く無駄。豪雨のごとく水しぶきが襲ってきます。水着にビーチサンダルで来てる人がいたけど、あれが正解。私達は普通のかっこで行ってしまったので、靴も服も荷物も水浸しになってしまいました。
国立公園の入場料をけちって橋からしか見ないで帰る人もいるそうですが、もし大きな滝を見たことがないのであれば入場料を払っても見る価値があると思います。すごく良かったです。
■日本人だらけ
2008/05/24
国立公園内を通ったにも関わらず動物にも遭遇せず、目的地リビングストンへは5時半くらいに到着。バスはまどろっこしいことにリビングストンを一回素通りして先にビクトリアフォールズへ行きます。それでから戻ってくる。最後の最後に無駄に時間を使います。
今回の移動は、バンコク−シェムリアプ間の移動並みに日本人がたくさんいました。私達含めて5名。ここへ来て急に日本人だらけになってきました。偶然にも宿がみんな一緒で、夕飯を一緒に食べることに。みんな世界一周航空券を使って旅をしていて、私達とは違ういろんなルートが聞けておもしろかったです。同じところに行っていても感想が全く違ったり。
さらに、同じ宿で青年海外協力隊でザンビアの首都ルサカで働いているという方にもお会いしました。休暇でこちらへ来たのだそうです。今日は時間がなくあまりお話できませんでしたが、何泊かするそうなのでまた会えるでしょう。
そうそう、ビザの話。ナミビアからインターケープでビクトリアフォールズに行く場合、ザンビアのリビングストンという町に着くことになります。
リビングストンを拠点にする場合ですが、ザンビア側から滝を見るだけなら、シングルビザでよし。
でもジンバブエ側からも見てみたいとなると、ジンバブエのシングルビザと、ザンビア側の再入国のため再度ビザが必要になります。日帰りでも必要です。
さらにツアーを利用してボツワナのチョベ国立公園にも行ってきたいな、となると大変。日本人であればボツワナはビザが不要ですが、ザンビア側に再入国するために再再度ビザをとらなくてはいけません。ザンビアに3回入国する、ということになります。
国境でビザを取る際、シングル・ダブル・マルチと3つから選択することができます。シングル50ドル、ダブル80ドル、マルチ160ドルです。今年からだいぶ値上げしたようで、高額になったみたい。
私達はジンバブエ側からも滝が見たいし、チョベにも行ってきたいのでどのビザにするか悩みました。ボツワナからジンバブエに寄ってここへ帰ってくればザンビアビザがダブルでOKになるので、一応ダブルを取得。もう一度入国ということに万が一なっても50ドル追加で130ドル。マルチを取るより安いです。
だけど、日帰り旅行くらいなんか特例のビザを作ってくれればいいのになぁ。旅行者にとっては痛い限りです。