ペルーの日記1 (2008年9月29日〜2008年10月14日)

■ウロス島
2008/10/14
チチカカ湖に浮かぶ島、ウロス島・タキーレ島を訪れるツアーに参加してきました。

まずは船で30分のウロス島へ。ウロス島は浮島です。トトラという植物を水がしみてこないところまで何層にも積み重ねて出来ている島です。時間がたつとトトラも水につかって腐ってくるらしいのですが、その時には新しいトトラを上から重ねると元通り。そうやって古くから生活している場所です。

ウロス島、と一つの島のように呼んでいますが、実際はいくつかの浮島があります。大きいものから小さいものまでいっぱいです。私達はその中でも小さいと思われる島に上陸しました。1歩進むたびに足が沈みます。ふわふわ歩いている感じ。足元が不安定で、最初はなかなか慣れません。

島はその地面もさることながら、家も船も、観光客向けのお土産品も、ほとんど全てトトラで出来ています。トトラは食べることもできます。ちょっと食べてみたけど、ほんのり甘くってスポンジみたいな食感。

トトラで出来た船に乗ることもできました。トトラを束ねて作っただけの船とはいえ、とてもしっかりしたもので、40人も乗れるらしい。手漕ぎでしたが、安定感もあって意外に安心して乗っていることができました。風があまりなくて波がなかったからかもしれないけど。

その後タキーレ島へ。タキーレ島は大きな島です。頂上まで登り、チチカカ湖の景色を楽しむのが訪問の目的。期待が大きいとがっかりしちゃうけど、何も考えずに行けば純粋に景色を楽しむことができると思います。
■プーノ
2008/10/13
朝早く起きて、8時のバスでプーノへ。バスは真っ赤な車体のツアーペルー。この間クスコのホテルで会った学生さん2人と一緒。

道は悪くなかったんだけど、昨日からの体調不良によりちょっとつらい旅となりました。起きてると酔いそうなので、ひたすら寝てました。せっかくのいい景色がもったいなかったです。ずっと線路沿いを走っていたので電車で行っても同じ景色だと思う。

途中ラ・ラヤ駅で休憩。少しのお土産屋さんがあるくらいの、ほんとうに何もないところ。定期便のある電車が通る最高高度にある駅だそうです。富士山にも登ったことがないのに、まさかこんなところで4千mを越えることになるとは思わなかったな。

その後フリアカという町を経由してプーノへは2時半頃到着。予定通りの時間です。バスターミナルはチチカカ湖近くにあって、広大な湖を早速見ることができました。

明日はツアーでチチカカ湖見学へ。チチカカ湖に浮かぶウロス島、タキーレ島に行ってきます。
■門前払い
2008/10/12
ピサックへ日帰りで行ってきました。
ピサックは週3回の市場と遺跡で有名な町です。クスコからバスで40分くらいということもあって日帰りで行く人が多いみたいです。

市が開かれる日とあって、バスはぎゅうぎゅう。久々に日本のラッシュを思い出してぞっとしました。私、あの生活に戻れるかな。。。

市はツアー客の訪れる10時以降から活気を帯び始めます。ピサックの市場はおみやげ物中心。地元の人が買う野菜や日用品はあまりありません。ちょっとがっかり。

それでもくるっと1周すると、欲しかった最低限のお気に入りを見つけることができました。毛糸の帽子、手袋、マフラー。今後必要な防寒グッズです。気になるお値段ですが、クスコよりは安いけどほんのちょっとの差。時間がない人やたくさん買う予定のない人はクスコで充分だと思いました。ピサックまで行っても商品の種類が変わるわけでもないし。

と、言っておいて矛盾しますが、私の買った手袋はピサックでしか見つけられなかった掘り出し物!ピサックでも売ってたのはたった1軒のお店だけでした。手首までしっかりあって、縫い目も色もきれいで一目ぼれ。日本でもこんなに気に入った手袋は見つけたことがありません。この出会いは運命かも。

2人分揃えると安いとは言え結構な額になってしまい、手持ちの残りは60ソル。それでも遺跡の入場料は余裕だろうと思って、タクシーで入口まで行ってみました。それなのに、入場料はなんと1人40ソル!2人で80ソル!60ソルしか持ってないのに、払えるわけ、ない。門前払い、ってまさにこのこと。

結局遺跡は、目前にしてあきらめざるを得ず、そのままクスコへ帰ってきたのでした。入場料、高すぎるよ。。。
■泥棒市
2008/10/11
クスコでは毎土曜日、泥棒市が行われています。誰かが旅行者などからかっぱらった物を露店に並べて売っている、という市です。盗まれたデジカメが見つかったりする偶然もあるそうで、盗難にあった人は行く価値があるかもしれません。

ただ、この泥棒市、唾かけ強盗が出没するらしい、とのウワサを聞きました。唾をかけられてこちらが該当箇所を気にした瞬間にポケットやカバンを探って貴重品を奪う、という犯罪です。あとは、人がたくさんいるので、すれ違い様のスリも多発しているらしい。

唾をかけられるなんて、例えば貴重品を持ってなくて盗まれる物が何もなかったとしても、それだけで汚いしむかつくから、泥棒市に全く興味はありませんでした。それなのに、matuが突然今日の朝になって「泥棒市に行こう」って言い出して。

行くからにはきちんと準備して、カメラは持たない、現金は分け隠す、カバンも持たない、という格好にしました。いかにも何も持ってませんよ風。

実際は、泥棒市と言っても大したことはなく、普通にガラクタが売られているだけでしたが、さりげなくデジカメが一つ転がっていたり、使い込まれたバックパックや寝袋が売られていたりと、泥棒市の所以とも言える品物もありました。

心配していた唾かけ強盗にも運よく会わずにすみ、無事に帰ることができました。
そういうわけで今日は写真がないので、とっても痩せたmatuの後姿と、洗濯する私の遠景をお楽しみください。
■防寒グッズ
2008/10/10
プーノ行きをいつにするかで悩んだ結果、次の月曜日のバスで行くことになりました。理由は、日曜のピサックで行われる市だけは見てからにしよう、ということで。ピサックへは日曜日に日帰りで行きます。

プーノ行きのチケットはそれでも事前に買っておこうということでバスターミナルへ。クスコの長距離バスターミナルはちょっと離れたところにありますが、歩いていける範囲です。行きはアルマス広場からまっすぐ坂を下るだけなので、簡単。いろんな人が勧めていたのでTour Peru社のバスを予約しました。もうすでにほとんど埋まっていたので、早めに取りに行って正解でした。

あとは、マチュピチュで高すぎて断念した防寒グッズ探し。マフラーとか手袋とか、今後標高の高い場所が続くので用意しておきたいなと思って。ピサックの市が一番安く売っているそうなので、今日はクスコの価格帯調べ。どっちが安いか比較して、安い方で買えたらいいなと思って。

マフラーひとつとってもピンからキリまであって、どれにしようか相当悩みます。「アルパーカ、アルパーカ」ってお店の人は言うけれど、表示をみたら「アルパカ30%」だったりして。。。よく吟味して買わないとだまされそうで怖いです。

帽子もかわいいのがあって、検討中。買ったところで旅行が終わったら使わないのは目に見えてるけど、この後の寒いところで使うだけでも価値があるような。。。
■疲労困憊
2008/10/9
疲れた身体に鞭打って早起きし、9時半発の電車に乗りました。行きと違って帰りはしっかり川側の景色のいい席。しっかり景色を見るぞ、と気合を入れて席につきました。
が、結局は疲れと連日の寝不足とで睡魔に負け、半分くらいは夢の中。根性なしです。

終点のオリャンタイタンボで泊まるか、今日中にクスコに帰るか、とても悩んだのですが、一気にクスコに帰ってきました。理由は天気。今日はかろうじて晴れたものの、明日からしばらく天気予報では雨続き。観光も雨だとがっかりしちゃうし、雨の中移動となるとバックパックが濡れて汚れてしまうので。オリャンタイタンボやピサックという行きたかった町を走るバスは、大きな荷物を車の上にのせて走るのです。

ウルバンバを経由して、クスコまではあっという間。途中約3700mの高地を抜けていきます。このあたりは聖なる谷と呼ばれ、ツアーもでているそうです。山の上から見るウルバンバの町はとても美しいです。聖なる谷ツアーもちょっと興味あったけど、それはまた次の機会に。

久々に帰ってきたクスコはやたらと寒くって、薄着してた私達には堪えました。夜なんか0度くらいじゃないかと思う。実際はわからないけど。疲れてる上に寒くって、なんだかちょっとぐったりです。
■ついにマチュピチュへ
2008/10/8
3時半に起きると、雨音が。またか。。。
でもチケットの有効期限が今日までなので、何があっても行くと決めていました。雨具を準備して、寒さ対策にお洋服をいっぱい着込んで出発です。朝4時40分頃ホテルを出て、小雨の中バス乗り場へ。

5時半の1番のバスに乗り、マチュピチュの入口まで運んでもらいました。マチュピチュは6時から。オープンと同時に眺めが良いと言われるロングコースを歩き始めるも、霧だらけで何も見えませんでした。

ワイナピチュは7時から登り始め。みんながみんなワイナピチュに登ると思っていたからあせって整理券をもらいにきたのに、7時希望者はあんまりいませんでした。ワイナピチュに登り始めると雨がやみはじめました。ラッキー。

霧でまわりがよく見えない中、1時間ほどで山頂に到着。到着と同時に霧が出たり晴れたりを繰り返し、マチュピチュの一部をちら見せ状態。自然の粋な演出に感動しちゃいました。何度かそれを繰り返し、雰囲気を味わったところでついに霧が晴れ、全景が目の前に。最初から全景が見えてしまうより、霧でじらされたほうが楽しいです。ついにここまできたんだな、と感慨に浸れること、間違いなし。

ワイナピチュでは3時間ほどマチュピチュの景色を楽しみ、次はウチュイピチュへ。ウチュイピチュはマチュピチュ山とワイナピチュ山の間にある小さな山ですが、マチュピチュの全景が近くで楽しめる場所です。小さな山なので10分もあれば登れます。みんなワイナピチュで満足してウチュイピチュには登らないので、空いていてのんびりできます。

午後になってすいてきたのでマチュピチュを見学しようと戻った時、心配していた雨がまた降り出しました。かなり強く降っていたので小屋にはいってしばらく休憩。1時間ほどして小雨になったので観光を再開しましたが、この1時間が本当にもったいなかったです。

結局マチュピチュ全部を見てまわるには時間が足りなくなってしまい、部分部分をちらっと見て終了となってしまいました。11時間もマチュピチュ周辺にいたのに、なんてこと。。。

今日は、ペルーレイルのストライキと雨とが重なって人が少なく、ゆっくり観光することができました。ワイナピチュの頂上だって、3時間もずっとねばってられたのはそのお陰です。混んでる日なら交代で場所を譲らなきゃいけないらしい。雨が降ったのは残念でしたが、観光に被害があったのは1時間だけ。そのくらいですんだのも幸運でした。

出発前から楽しみにしていた観光が、また一つ、終わってしまいました。
■またも雨
2008/10/7
マチュピチュへ向かう予定で朝3時半起床。だけど、外からはざあざあとものすごい雨の音。これはだめか、と思いつつ、やむことを祈って準備開始。

4時半になっても5時になっても雨はやむどころか強くなり、風もでてきてしまいました。今日無理に行くよりも明日に賭けるほうが良い、と判断。今日はマチュピチュ行きを断念しました。

この乾季に2日も続けて雨、となるとさすがに心配。ネットカフェに行ってマチュピチュの天気予報を確認。すると、明日・明後日は比較的雨が弱いものの、それ以降はずっと雨、という予報が!もう雨期に入ったんだろうか。。。

マチュピチュへのバスチケットの日付を変えてもらって、明日の準備を整えて、あとは昨日に続き、お土産屋さんめぐりをしました。さすがにもう見飽きてきた。。。

明日はチケットの有効期限最後の日だし、雨が降ろうが嵐になろうが、マチュピチュに行ってきます。
■サンポーニャ
2008/10/06
今日は朝からあいにくの雨、雨、雨。
もともとマチュピチュへ登る予定ではない日だったのでよかったですが、旅行者の中には日程の都合で今日だけしか時間がつかず、登らずに帰る人も。せっかくここまできて、かわいそう。

私達は明日か明後日、どちらか天気のよさそうな日に登ることにしています。どちらも雨だったら、当然延泊します。晴れるまでずーっと待つ予定。

今日はアグアスカリエンテスのお土産屋さんをふらふらしました。たくさんのお店が並ぶ市場があって、見ていて飽きません。これから寒くなるからポンチョを買おうかなとか、誰かに絵葉書出そうかなとか。

そんな中、一番心を奪われたのが、サンポーニャ。アンデス地域の楽器です。竹の筒がいくつか糸で組んである楽器で、笛を吹くような感じで演奏します。これが意外に難しい。お店の人に教わりながらフーフーがんばるけどなかなかうまくいかない。それではまってしまって、まず一つ買っちゃいました。

その後さらに市場を進んでいったら楽器専門のお店を発見。そこには本当のプロフェッショナル用からイミテーションまで色んなものが揃っていました。心配になってさっき買ったのをみてもらうと、それはイミテーションです、とのこと。ががーん。しかもね、倍近くの値段で買っちゃってたみたい。さらにががーん。

で、そのお店でプロ用ではないけれどしっかり演奏できる用のサンポーニャを買っちゃいました。ちょっと値段もはったけど、せっかくだからね。本物をmatu用に、偽物をまゆ用に。

アグアスカリエンテスの町には中央に川が流れています。その川沿いにあるベンチなら多少音を出しても迷惑にならなそうだったので、そこでひたすらサンポーニャ特訓開始。音を出せるようになるのが最初の課題です。

フーフーがんばるんだけど、がんばりすぎたみたいで息切れが激しくなって、手足がしびれてきました。高地なので空気が薄いから。練習もほどほどにしなくちゃね。。。
■ペルーレイル
2008/10/05
インターネットで予約した鉄道のチケットをキャンセルして、今日の鉄道に乗ることにしました。朝7時にワンチャック駅が開くと聞いたので6時半に行ってみたらすでに長蛇の列。

まずは今持ってるチケットを10%の手数料を払ってキャンセル。今日のチケットは残りわずかだったようでしたが、なんとか並びの席で取ることができました。オリャンタイタンボを12時過ぎに出発する電車です。

電車の始発、オリャンタイタンボという駅まではクスコからバスを乗り継いでいきます。クスコからウルバンバ、そしてオリャンタイタンボ、と1回乗換える行き方だと早くつくことができます。乗り合いタクシーもありますが、少し高いのでやめました。

9時前にクスコを出て、オリャンタイタンボに11時頃着。オリャンタイタンボのバスターミナルから駅までゆっくり歩いて30分程。電車の出る3時間前にクスコを出れば間に合うみたいです。

ビスタドームといういいクラスの席に乗りたかったのですが、キャンセル料とかいろいろかかったことを考えると贅沢してられず、結局バックパッカークラスの席になりました。とは言え、席間は広々だし、バックパックを頭上の荷台に置けるし、かなり快適です。

乗ってしばらくは景色を楽しんでいたのですが、良い風景の続く進行方向左側の席がとれず、右側の席になってしまったこともあって、だんだん眠気がおそってきました。早起きしたのもあったんだろうけど、眠気に負けて二人とも寝てしまいました。せっかくの電車だったのに、車窓の景色より睡眠をとってしまった私達です。

マチュピチュの玄関口、アグアスカリエンテス駅周辺はびっくりするほどの虫、虫、虫。小さくて黒い飛ぶ虫が大量発生。ちょっと立ち止まって地図でも見ようもんなら虫の大群が襲ってきます。この小さくて黒い飛ぶ虫は、人を刺します。刺されると赤く腫れあがってかゆみも強い。何週間もそれが続くらしいのです。だから外に出るときは長袖長ズボンはもちろん、虫除けスプレーをしっかりして、上着のパーカーのフードを頭にかけて、お出かけ。露出部分は顔だけにしています。顔だったら近づいてきたのがわかるから追い払えるでしょ。

明日から3日間ペルーレイルがストライキを起こすとのことで、鉄道の本数がかなり減ります。その3日間のチケットはすでに完売していて買えなかったので、私達はこのアグアスカリエンテスで4泊します。マチュピチュしかない、このアグアスカリエンテスで何をすればいいのか、とても悩みどころです。
■コカ製品
2008/10/04
クスコは約3400mの高さにある町です。さすがに空気が薄い。泊まっている宿がそのクスコの町の中でも少し高いところにあります。宿の手前がものすごい急坂で、宿に帰る度に頭がクラクラしています。酸素が足りない。。。

リマであれだけ心配していた高山病ですが、ふたりとも全く平気。予防の目的で薬まで買っていたのですが、ここへきてその薬の成分がただの痛み止めであることが発覚。頭痛などの症状が出る前に飲んでいても何の意味もないみたいなので服用をやめました。違う種類の薬で確かに予防の効果が期待できるものもあるらしいのですが、今症状がでてないということは、大丈夫だろうということでその薬は買っていません。
ただ高山病は、何日かしてから症状が出る人もいるそうなのでまだまだ油断は禁物。

高山病にはコカ茶が効くといわれていますが、これは利尿効果が高いため、らしいです。だったら緑茶でもほうじ茶でも何でもいいような?プーアル茶とかよさそうですよね。

スーパーに行くと、そのコカ製品がとてもたくさん売られています。コカ飴、コカ茶、コカ粉、コカクッキー、コカ葉。お土産にはよさそうだけど、さて効き目のほどは?

クスコのあとも、プーノ・ラパス・ウユニと高度の高い場所が続くので、しばらく安静に過ごす日々が続きます。
■バス酔い
2008/10/03
夜中、寒さで目が覚めました。そこからしばらく寝れなくて、ぼーっとしていたのですが、バスはやっぱり山道を走っている様子。ものすごいカーブの連続、そして登りの連続。なんとなく揺られているうちに具合が悪くなってきました。

バス酔いなのか高度が上がってきて高山病になってきたのか、吐き気とともにお腹も痛くなってきて、自分の席にいられなくなってしまいました。ノロウイルス以来のひどい症状。ノロウイルスの方がましだったかもしれません。

こんなときにも当然車掌さんは2階に。吐く用のビニール袋、もらいたかったのに、自分で2階にあがるなんて絶対無理。立つのも大変なくらいぐったりだったんです。大きな声なんて出せないし、それに夜中だったしうるさくして人に迷惑かけたくないと思ったので。

結局自分の席に戻ってもまた吐きに下しに来なきゃいけないし、しょうがないから寒い中お手洗いの前に座り込んで何十分か過ごすことになりました。

吐いたり下したりという行為でも体力を使うんですね。ちょっと具合が落ち着いたかなと席に戻って布をぐるぐる身体に巻きつけていたらしばらくして眠ることができました。

目が覚めたら食欲はなかったものの、具合はよくなっていました。眠るって、一番効く治療なんですよね。しばらくしたら、全くの役立たずの車掌さんが全く有り難味のないまずーい朝食を笑顔持ってきたので、昨日よりも余計にがっかりしちゃいました。

具合が悪くなったのは個人差だから私が悪いのだけど、そういうお客さんがいることくらいはバスを毎日走らせているのだから、せめて車掌さんが見てまわるとか、そういう気配りもしてくれたら良かったのになと思いました。

朝8時半に到着する予定が、到着してみれば11時。定刻が売りの会社なのに。ハードは一生懸命だけど、ソフトがダメダメなのは致命的でした。やっぱりやっぱり期待はずれ。
でも、高いなりに、席は良かったし、毛布や枕も良いものだったので、こういう移動のバスにそれ以上のものを求める私が間違ってるのかもしれない、と思ったりもします。
今後の移動が思いやられます。。。
■これでファーストクラス?
2008/10/02
この間行った日本ペルー文化会館の食堂でおいしいカツ丼(高山病に勝つ、という意味で?)を食べてしっかり腹ごしらえしてから、クスコ行きのバスに乗り込みました。とても評判の良い「Cruz del sur」という会社のファーストクラス(カマ)です。乗る前からかなりの期待を寄せていました。でもこの期待はちょっと過剰だったみたい。

最初びっくりしたのは、車掌さんがつねに2階のセカンドクラス席にいたこと。1階のファーストクラス席も2階のセカンドクラス席も全てその1人が仕切っていました。ファーストクラスのお客さんはずっとほっとかれっぱなし。

途中でお水や飲み物くらいもらえると思っていたのに、結局夜ご飯まで何もなし。車掌さん、1階に降りてくることすらもなし。せめて夜ご飯は、と期待していたら飛行機のエコノミークラス機内食のほうが数段マシと思ってしまうようなものでした。あぁ、全くの期待はずれ。

空調も良くきかなくて、寒すぎたり暑すぎたり。車掌さんが全く降りてこないから1階の温度がどうなっているか気がつきもしない。テレビで流してる映画も、音量が大きすぎることに気がつきもしない。

1階と2階にそれぞれお手洗いがついているのですが、あまり綺麗ではありません。だんだん汚れてくるのに、掃除もしてくれません。途中で何度か停車するので、そのときにやってくれればいいのになと思いました。

良かったのは、シート。リクライニングも一応いっぱいできました。配られる毛布も裏がフリース地になっているものであったかかったし、それも良かったです。あと、出発前、バスに乗り込む時に乗客のビデオ撮影をしていました。誰がどのバスに乗っているか、紙切れ上の名前だけでなく顔も一致させるみたいです。ファーストクラスの客室には防犯カメラもついていました。作動しているかどうかはわからないけれど。

がっかり気分の私に天罰が襲ったのは夜中のこと。
リマからナスカまではとても道が良く、順調に進んでいました。ナスカに夜の8時。この後、ここの会社のバスはアバンカイという場所を経由してクスコへ行きます。このアバンカイ経由は山道で、バス酔いする人にはとてもつらいと聞いていました。だからちゃんと酔い止め薬を飲んで、準備万端で眠りについたのです。それなのに。。。(翌日へ続く)
■おかゆ
2008/10/01
世界遺産にもなっているリマ旧市街へ。宿泊先からはミニバスで15分くらいのところにあります。でも目的は旧市街の街並みではなくて、「おかゆ」。リマ旧市街には小さな中華街があって、その入口付近のお店でおいしいおかゆが食べれるらしいのです。

リマ旧市街のみどころを地球の歩き方で見てみると、教会ばっかり。私は教会というものにあまり興味がありません。教会に行っても十字を切ろうとは思わないしひざまずこうとも思わない。タイやベトナムの寺院では手を合わせたり頭を下げたりできるのに。自分では宗教など信仰していないと思っていても、やはり仏教の教えは根深いようです。
教会も建築としてみれば、ステンドグラスや天井の造り、シャンデリアなど、素敵なのだけれど、いくつもいくつも見る気にはなれません。そこで、2つだけに絞ってみることにしました。1つはリマっ子気質の基礎となっているらしい神父さんの眠る教会、そしてもう1つは人骨が並べられている教会です。

この2つの教会、同じ料金を取るのが不思議なくらい差がありました。かたや、入場料を取ったら最後、なんの説明も道順もない教会内を自分で歩いて終わり、かたや、スタッフがガイドを兼ねていて英語かスペイン語の説明をしながら一緒にまわってくれる、というものです。丁寧にガイドしてくれるので、わかりやすく、見ごたえ充分。
今回は2つの教会をまわって、良かったなと思いました。

さて、「おかゆ」。住所を頼りに探すと、比較的あっさり見つけることができました。大きな店ではありませんが2階席もあって、かなり繁盛していました。見回すと、食べているのはみんなおかゆ。ペルー人もおかゆが好きなんですね、意外でした。ここのおかゆはベトナム風のお味。おかゆ自体にはあまり味がついておらず、上にのせてある具の味で味付けです。具は何かの内臓系、そしてネギ。それに揚げパンがついてきます。この揚げパンが超美味。お菓子のチュロス、あれの生地に近いんだと思うけど、モチモチして表面はさくさくー。リマ旧市街に行ったら食べてみてください。きっと揚げパンにはまります。
■クスコへ向けて
2008/09/30
南米で行くところは決まっているのですが、どういうまわり方にするかはまだ決まっていませんでした。見たいところがいくつかあれば、それを結ぶだけ、なのですが、幾通りにもパターンができてしまうのです。そして最大の懸念材料は「高山病」。お互い、高度限界にチャレンジしたことは今までありません。自分がどの程度の高さから高山病になるのか、未知なのです。

低いところからまわって、徐々に高いところに移るのがいいのでしょうが、それだと観光費用がかかる場所が後回しになって予算がたてにくい。かと言って、ここから一気に標高3000m近くまで上がってしまうと高山病の危険が高い。なるかならないか。こればっかりは人にいくら聞いても、個人差がある問題なので、行ってみないとわからない。

色々逡巡した末、結局一気に高度の高いクスコまで行くことにしました。長距離バスで22時間程度。それでほぼ0mのリマから約3400mのクスコまで移動することになります。しかも結構悪路らしいね。ぐえー。

今日は、そのバスの予約と、高山病の薬を買いに行きました。高山病の薬は近くの薬局で処方箋もなく買えます。後で調べたところ、使用制限が結構ある薬のわりに、何の説明もなく売ってくれちゃいます。糖尿の人とか高血圧の人とかアル中の人とかは使ってはいけないらしい。アル中はともかく、他の2つは説明したほうがいいと思った。

バスはこれまた散々悩んだ挙句、なんと一番評判のいい「Cruz del sur社」の、なんとこれまた一番良い「カマ」にしちゃいました。カマ、というのは座席の種類のことで、フルフラットまではいかないけど結構なリクライニングのふかふかシートで、横3席になっている、とのこと。そして食事もついています。
長時間の移動である、ということと、高山病を考えて少しでもストレスを減らしたい、ということでこれに決定。リマ−クスコは人気の路線ですが、みんな金額を考えて他の会社のバスを使うようです。確かにここのカマはとても高かった。さて、金額だけあるんでしょうか。楽しみです。

写真はお昼に食べたサツマイモバーガーと、ペルー名物インカコーラ。そして、綺麗だったのでお花です。
■楽な移動
2008/09/29
朝起きると外は雨。移動日にこんな本格的な雨が降るって、初めて。パナマの国際空港、トクメン空港は、泊まっていた宿からとても遠いところにあったし、バスで行くと渋滞に巻き込まれて時間がかかると聞いていたので、もともとタクシーで行くつもりにしていました。だから大きな影響はありません。

トクメン空港は免税店もある、結構大きな空港でした。でも、他の空港の免税店と違って、電化製品と化粧品が多いのが特徴です。お菓子にしか目がない私には全くの無意味。

コパ航空、というコンチネンタル航空グループの飛行機に乗りました。機内食は簡単なものだったけど、適度にほっといてくれる感じが良かったです。何度も何度もサービスだって言って通路を塞がれるよりよっぽど良かった。

ペルーはパナマと時差がありません。時差のない飛行機移動がこんなに楽だなんて。いつもは時差が当たり前だと思っているし、そんなにつらいと思ったことはないけど、いざ時差がない移動をしてしまうとやっぱり、時差はないに限る!と妙に真剣に思いました。

今回はちょっと楽しよう、ということでホテルを予約する際に空港へのお迎えもお願いしていました。イミグレ通過して、荷物を受け取って、税関通って、出口から出ると、そこにプラカードを持ったお迎えが来ている。なんて贅沢なんでしょう。この旅始まって、初です。

荷物も持ってくれ、車に乗り込むだけでホテルにつく。どのバスに乗るかとか、怪しい人はいないかとか、変に緊張しなくてすむ。こういうのってくせになっちゃいそうでこわいなぁ。