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┃■仏前(ホットケマエ)やのう〜?■■■■■■■2001.07.16発行┃
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■新薬師寺の准胝観音さんのその後
こんにちわ、いやぁ暑いですな〜、アキラです。それはさておき、お約束通り
「教えて仏っかけ(仏像おっかけ)さん!」001.《探しています》のその
後の報告をさせていただきます。
それにしても驚いたのが、かつてないほど前号のメルマガに反響のメールをい
ただいたこと。や、皆さん、読んでいてくださってるのですね、ありがとうご
ざいます。今後もよろしくー、って終わっちゃうみたいだけど以下本題。
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┃001.《探しています》 ┃
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┃ 新薬師寺にいるはずの准胝<じゅんてい>観音は今どこにいるのか? ┃
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┃A.《2001年7月13日現在、奈良国立博物館にいらっしゃいます。》 ┃
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はー、いやいや、ここまで辿り着くのに随分大勢の方の手を煩わせてしまいま
した。結果を報告しますと上記の通り、奈良国立博物館に委託中とのことです。
(奈良国立博物館の彫刻担当の方にお答え頂きました。)
いやいや、それまでネットで情報を探したり、メールで新薬師寺さんに問い合
わせて頂いたり、図書館まで出向いて書籍をひも解いてもらったり、とにかく
色んなことをして頂いたのですが、杳として行方が知れず、そのうち「奈良国
立博物館に委託中らしいから聞いてみたら?」とメールを頂き、今回の情報を
得ることができました。
その経緯を簡単に示しますと
┌―――――――――――――――――――――――――――――――――┐
│◆ネットで検索→奈良国立博物館に委託されているらしい→ │
│奈良国立博物館ホームページの情報検索サービスで調べても見つからず→│
│どうやら個人蔵らしい→いやいや東京の博物館に委託されているらしい→│
│いやいや、鎌倉にいるらしい→でも最近は公開してないらしい→ │
│いや、やっぱり奈良国立博物館に寄託されて陳列されていたらしい。→ │
│でも情報検索では見つからない→(ふりだしに戻ッタヨ…) │
└―――――――――――――――――――――――――――――――――┘
となりまして、ここまで探しても「私、あそこで拝観しましたっ!」という情
報に当たらないということは「そっとしといて」ってことなんだろうか?と思
っていた矢先、調べて頂いていたひろみさんから「私が得た情報では、准胝観
音の所有者は、この准胝観音の動向について、あれこれ穿鑿されることを好ま
しく思っておられないそうです。」とメールを頂いたので、『もう詮索しませ
ん』というメルマガを出そうと思っていたところ、上のような「奈良国立博物
館に問い合わせてみたらどうでしょうか??」というメールを頂き、だめもと
で問い合わせたところ「いる」というお返事が頂けたわけです。
以下に奈良国立博物館の方と私との電話のやりとりの一部を記します。
(相手の方は彫刻担当の方本人ではなく、代理の方。本人が多忙なため、何日
か前に訊ねた私の質問に対する答えを伝言して下さった。)
┌―――――――――――――――――――――――――――――――――┐
│奈良博(以下 奈)「新薬師寺の准胝観音は現在、こちらでお預かりして│
│いるそうです。陳列品一覧で検索をかけても見つからないのは、寄託/委│
│託品はデータベースに入れていないからです。」 │
│アキラ(以下 ア)「あ、そうなんですか。」(うぉ!まじ?いるの?)│
│奈「所蔵権は、新薬師寺ではなく個人名義に変わっているそうです。」 │
│ア「はぁ、なるほど。」(ほぉおー、てことは?) │
│奈「当分の間、この准胝観音の展示の予定はないとのことです。」 │
│ア(やっぱそうなんや。)「そうですか、どうも有難うございました。」│
└―――――――――――――――――――――――――――――――――┘
ということでした。いやぁ、やはり結局は想像していた通り「(元)新薬師寺
の准胝観音さんにはそうそう会えない」というオチでしたが、とりあえず居場
所が分ってスッキリしましたー。良かった良かった。
…と言っても准胝観音の写真を見たことない人は「ここまで振っといて見れな
いのかよ!?」と、お怒りでしょうから准胝観音さんの写真の載っている書籍
を紹介しておきます。興味のある方はチェックしてみてください。
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・「日本の仏像大百科」第2巻 菩薩/監修:田辺三郎助 責任編集:紺野敏
文/発行所:株式会社ぎょうせい/1990年4月20日発行/定価:11
000円(当時)
・「古寺巡礼 奈良4 新薬師寺」/杉本秀太郎・中田聖観著/淡交社刊
・「国宝・重要文化財大全3 彫刻(上巻)」/監修文化庁/毎日新聞社刊/
1998年1月30日発行
・「仏像案内」/吉川弘文館刊/昭和38年初版/580円(当時)
・「日本の美術 50 藤原彫刻」/中野玄三編/至文堂刊/昭和45年7月
発行
・「日本の美術 166 観音像」/猪川和子著/至文堂刊/昭和55年3月
発行
・「日本の美術 382 不空羂索・准胝観音像」/浅井和春著/至文堂刊/
1998年3月発行
・「日本彫刻美術」/小林剛・松本楢重編/永野鹿鳴荘刊
・「仏像図典」/佐和隆研著/吉川弘文館刊/昭和37年発行
・「目で見る仏像3 観音菩薩」/田中義恭・星山晋也著/東京美術刊/昭和
61年発行/1200円(当時)
・「目で見る仏像 完全普及版」/田中義恭・星山晋也著/東京美術刊/20
00年7月20日発行/定価:3000円/写真は322ページに掲載
・「仏像 −そのプロフィル−」/入江泰吉・青山茂著/保育社刊/昭和41
年10月1日初版発行,平成10年4月1日重版発行/値段:700円/写
真は50ページに掲載
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というわけでこれにて今回の「教えて仏っかけ(仏像おっかけ)さん!」を終
わらせて頂きます。はー、思った以上に大変でした。(軽くネットで聞くもん
じゃないなと思ったりして…。)ご協力頂いた方、読んで下さった方にここで
お礼を申し上げます。どうもありがとうございました。
また、知らないウチに間違い等でご迷惑をおかけしている場合もあるかもしれ
ません、そんな時はお手数ですが「指導メール」を頂ければ幸いに存じます。
ではでは、またいずれ。
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■また気が向いたら出没します。 や、当分ないだろうけど。
前回および今回のメルマガに御協力下さった方々
8,kami,月影,ぱらいそ堂,ひろみ,ビワコ,靖子,よっしーさん
&質問にお答え頂いた方々 Special Thanks!です。
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「仏前(ホットケマエ)やのう〜。」は2000年5月8日より週刊で全46号発行しまし
た。お付合い有難うございました。メルマガ終わっても引き続き仏友は募集中。
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