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「'04年秋・滋賀 湖北ツアー」 by そーいさん
小谷寺・ 向源寺・ 西野薬師堂・ 己高閣、世代閣・
石道寺・ 黒田観音堂
*「そーい」さんのサイト「数奇屋象玉洞」は→こちら
平成16年9月25日 |
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あの向源寺十一面観音像が収蔵庫改築のため展示スタイルが変わってしまうという情報を得たぱらいそ堂さんからその前に拝みに行きませんか?と打診を受けたのでした。
湖北は仏像の宝庫、だいたい滋賀県は京都、奈良の次に文化財が多いのでゼヒ行きましょう。
幸い資料はトーキョーの滋賀県アンテナショップでたくさんゲットできたようで、そこで売ってたヒョウタン漬物も頂きました。ご飯にむちゃあいます。
湖北は観光寺院より、集落の人々が観音堂を守っていらっしゃる形式が多いですので、事前に予約して訪問ということで3か所を予約という計画を立てました。
参加者・ぱらいそ堂さん よっしーさん 月影さん そーい
朝七時半、いつもの京都駅八条口駐車場に大阪からのよっしー、月影さんと集合。
新幹線で来られるぱらいそ堂さんとは9時半に新幹線・米原駅で待ち合わせ。
「まいばら」なんだけど九州に「ヨナバル」と読む処があるとのことで、この会合では「ヨナバル」と呼ぶことにした。
順調に名神高速を飛ばしてたものの、少し先で事故があったようで30分の遅延。
途中、金閣寺?やら十二神将?やらが並ぶいわゆる「珍寺」があったけど、ありゃなんだ?別にどーでもいいけど。カーナビ、ワザとへんな処を誘導してないかぁ?
さて、蝶々が舞う田園の中をすっ飛ばして小谷寺に到着。
戦国合戦の真っ只中にあった小谷寺、おばあちゃんが歴史を説明して頂いた後、ズリッと御前立をずらして本尊如意輪観音をご開帳。他にもサイドのガラスケースに小さけどカワイイ仏像が少々納められていました。
次はいよいよ向源寺。
ほどなく高月町に入る。地図で見るととても小さく見えるが、数キロ四方のエリア=京都市中心部ほど面積があり、自転車で巡るにはなかなかキビシイ、しかも田園や農道が多く距離感を感じる。
基本的な交通の便は決して悪くは無いので東京駅から日帰りも不可能ではないかも。
ただ、新幹線・米原駅から手前の長浜市までの電車は多いけど、そこから先は普通に乗りかえねばならない、これの本数が少ないので帰りの時刻を押さえたりしていると正味の滞在時間が制限されてくる。
最悪、雨天の場合もあるからタクシーを貸切手配という手も。この手段を使った人の話しも二、三も聞いたことがある。だが、我々みたいにすごい時間拝んでると運転手さんがシビレをきらすかな?
季節によっては観音めぐりバスが運行しているので高月町 観音 バスとかで検索してちょ。
後述する黒田観音堂が開いてなく、後まわしにして次、行こうとか言ってまた戻ってきても開いてなくて結局後回しにしながら三回目に入れた、つまり黒田観音堂を起点に三ヶ寺巡ってたわけだが、これが自転車なバテるし。タクシー、バスでも融通が効かないかも。どのお寺も駐車スペースはあるので今回のように自家用車で行くのが結局一番ラクチンです。
渡岸寺とも言われているが、これは地名でお寺の名前は向源寺。
隣に大きな駐車場がある資料館を先ず参観。
観光バスの団体客と同時に入場することになったが、それほど混雑を感じることはなかった。
十一面観音像は2m近い像で、光背は無く高さ数十センチの台に乗っていらっしゃる。
収蔵庫の隣には胎蔵界大日如来と二体だけで、展示台の後ろからも拝観できるようになっていて背後の巨大な暴悪大笑面がしっかり拝めるようになっている。
この暴悪大笑面は本当に素晴らしいし、頭の上のできの良さが全体に素晴らしく、いつまでも見ていたくなる仏像ナンバーワンではないか?
1mくらいの距離から周囲を拝めるが、やはり全体が視野に入る位置に下がってから拝もう、そのまま視点を水平移動・・う〜む、どの角度からも移動し難い惜しさ+移動すると別の感動を受けるというウェーブが押し寄せる。
この観音像は平安時代の作。私が思うにはどこにも他にない凄さが充満しているの。十一面の配置が特異でイヤリングがあるけど、なんだかその十一面が仮に無いとしても絶対的に顔と身体の美しさはたとえようが無いほど。
顔はわりと男性的なしっかりした容貌に思える。
観音立像の腕ってキマリなのか、これでもか、て太く長いのですがこの観音像は均整がとれている。
下半身は・・私、正直なところ「あの裳、前の三角の部分がビキニみたいで、踏み出した大腿の部分がどうにも・・、」と思わずカミングアウト。(笑)
クルマを停めたまま、すぐ隣の食堂で麺類をいただいて次は予約しておいた西野薬師堂へ。
田畑を整備したのか新しい道ができていてカーナビの地図と相違があったので行きすぎたりしたがすぐに到着。
12時半なのでお食事中かしら?とか若干遠慮もあったが到着したら電話してくださいとの案内どおり、すぐに係りの方が飛んでこられました。
薬師堂の名の通り観音像と薬師立像が並ぶ。観音像は衣の彩色は褪せているが、お肌の部分の漆塗りはしっかりして肉付きいいお体にしっかりした感じを与えている。薬師如来と互いに似た雰囲気だ。
そして黒田観音堂が道順なので到着したら・・・担当者と連絡がつかない!
では次は閣に行きましょう。会話では面倒なので「閣」と一言で言ってました。
「閣」「閣」って。ちょうど「展」「館」みたいな用法ね。だいたい、ここって読めないのです。(笑)閣は、無人寺から仏像を集めたこの地域の収蔵庫で、二軒が並んで神社の境内とおぼしき処に建っている。
己高閣
団体客で混みあっているので退場を待つ。
己高閣は十一面観音像がメイン。今日拝んだ観音像に比べすらっとしたプロポーション。
また、七薬師像という珍しい設定の薬師如来。内科 外科とか専門化しているのか?とか。
他にも毘沙門天像の展示台の後ろを通らせてもらいました。
世代閣
日光月光菩薩、十二神将の薬師オールスターが並んでます。いや、ほんと湖北は仏像の宝庫だなぁ〜 。
工芸、美術品ではよく見かける「魚籠観音」がいらっしゃいます。ちゃんとした仏像としては珍しい。じつは正直、ちょっと改造されたっぽいんですけどネ。
近くには空っぽのお堂と・・、お!と声が出てしまった仏像がたくさん安置されたお堂があった。ここは入れないので格子の隙間から覗いたのですが・・
黒田観音堂 再訪
さて、次は黒田観音堂に戻ったら またも全然連絡が取れない。う〜む、次に行ってみよう。カーナビをセット。
コスモスが一面に咲いた農道を通り、本堂へ。
こちらの観音像は凝った光背があり、極彩色が褪せてはいるが、よく見ると唇に赤い彩色が残っており、顔立ちをとても優しい雰囲気にしていらっしゃいます。
(ここも、「閣」もサイクリングではちと難しい)
黒田観音堂、再々訪
戻ってきて三たび、連絡取れず。
だいたい周囲に全く人の気配がないので不安だ・・
近くの農家へぱらいそ堂さんが尋ねて、なんとかお堂をあけてもらうことに成功した。ホッ。ご苦労でした。
こちらの観音様は白っぽい伝・千手観音=准胝観音(じゅんてい)観音であろう。
写真で見ると目がすごいつりあがった切れ長なのですが、お膝元にぬかづいてお顔を拝むとこれがなんとも慈愛に満ちた美しい目なのです。そこから各々の腕を見る、と素晴らしくリアルで感動。諦めずに拝んだ甲斐があったというものだ。
三顧の礼ですな。
ここは北陸自動車の出入り口のすぐそばなので交通しごく便利です。
ささっと高速にのって京都に向かって帰りました、名神高速の滋賀県百済寺付近から平日でもよく渋滞しているけど京都着は午後6時半頃でした。K観音堂のタイムロスを差し引いたら近くの風光明媚という余呉湖観光もできたかも?
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