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見仏記
「秋の京都 紅葉と仏像ツアー」 by そーいさん
 
浄瑠璃寺・岩船寺・永観堂・比叡山延暦寺

 *「そーい」さんのサイト「数奇屋象玉洞」は→こちら

2002年11月16日〜17日 

【はじまり】
岡山出張のQooさんは現地の仏像情報が乏しいことから、週末は京都で紅葉狩と仏像を楽しむという計画を立てられたのでお供させていただきました。 岡山にも寺院はけっこう多いのですが、いざ拝観となるとあまり無いようです。
私も以前、中国自動車道沿いで手に入れた「岡山観光ドライブマップ」というパンフを見ていても寺院拝観ひとつも無いし・・・。
ま、地方に行くと仏像はあるものの、博物館に預けてあったり、秘仏だったりなかなか京都や奈良みたいに簡単に見れないものです。(それなりの要領を知ってないと、アポなしでは担当者がいなくて見れない場合もあるし・・) さて、今回の目標は「浄瑠璃寺 秘仏 吉祥天像」「永観堂 見返り阿弥陀」そして「比叡山 延暦寺」。
とくに永観堂は紅葉の名所でもあり、紅葉+佛と一挙両得だ、今年はとくに美しいそうで楽しみです。

浄瑠璃寺は京都・奈良県境にあって奈良市まで数キロしかありません。最寄のJRローカル駅に降りるよりも、奈良駅からバスという方法が良いでしょうが、本数がとても少ないので私のクルマで行くことにしました。

浄瑠璃寺へバスで行く人はたいてい近くの岩船寺との間の片道二キロのハイキングコース的な道路を石仏群を見ながら歩くというパターンをとるようです。
じつは西組の方でも岩船寺に行ったこと無いという話なので、この際せっかくだから行きましょう。クルマなら別 の道になりますが5分ほどで行けますから。 さて前日からの京都の天気予報は「曇りのち晴れ・降水確率30%・所により一時雨!」というけれど、当日はすっきり晴れ渡って「強力な晴れオンナ Qooさん面 目躍如」という感じ。
朝、「起きれました」とメールも来て万事快調。 京都駅の正面じゃなくって裏側の八条口で待ち合わせ。ここが新幹線ホームから近いし、クルマも停めやすいのです。(ショッピングは正面 のほうが便利ですが)




【浄瑠璃<じょうるり>寺】真言律宗(本山は西大寺) 相楽郡加茂町西小 

カーナビをセットすると表示では39キロ:55分で到着となってる。
混みやすい国道一号をなるべく走らないようにして、京奈和(けいなわ)自動車道「木津」出口へ。ここまでは予定より早く来たが、この地域どんどん開発されて以前にクルマで奈良へ行ったときより道が増えて大きく変わっている。ここでちょっと失敗するものの無事に浄瑠璃寺・・・と思ったら!!駐車場があふれ返ってるじゃありませんか!
なんでも朝のテレビのニュースショーで放送されたそうだ。「隠れた紅葉の穴場」とか言ったんだろうさ・・・。

駐車場の順番待ちを終えて17年前来た時とすっかり変った参道へ向う。すでにお昼なので茶店で「とろろ飯」(精進ふう定食・税込み¥1000)を食べることに。
後日よっしーさんと話してたら、やはりここで「とろろ飯」を食べたとのことです。(コーヒーはインスタントだそうだけど)

お寺の境内だけは「参拝自由」というのが良いもんだが、この寺院の場合は三重塔に池、紅葉といった絵になる景色が無料で楽しめるから、やたら混雑するのですね・・・。

拝観料を払って阿弥陀堂へ。境内の人の多さに比べたら堂内はわりと人が少なく、落ち着いて拝観できました。
障子張りで、光源は外光のみなので、天候によっては印象が違うかもしれません。

九体阿弥陀如来坐像(国宝)
池に面した横に長いお堂に九品阿弥陀如来が並んでいらっしゃる。
藤原時代極楽浄土スタイルの一つとして、その当時は九体の阿弥陀はわりと存在していたが、現存しているのは唯一ここだけだそうだ。当時は堂内に上がって拝むのではなく、お堂の扉を全開にして外から拝んだという・・・。

中尊は丈六坐像(!)で来迎印を結び、光背は金色に輝く「千仏」タイプ。
阿弥陀定印を結んだ左右各四体はよく見ると微妙に違う表情です。光背に何らかの化仏や装飾があったように思われるけど、一様にソリッドで茶褐色の光背は重厚な雰囲気。中尊と8体の左右両ウイング、なかなかお互いに引き立てあっている感じ。

そんな仏像が横一列はやはりすごい迫力!皆さん、これは機会があれば是非見ておいたほうがいいですよ。しかも全て本体に金箔がとてもハッキリしているので、思わず「ゴールドメンバー!」という不適当な単語が一番に頭をよぎる・・・。

不動明王(重文)は火炎光背が金色だったようだ。脇侍も、表面 の彩色がわりとよく残っている。
制咤迦童子がなんだか苦みばしったイタリア人俳優みたい、というのでよくみるとマーロン・ブランドみたいな雰囲気。「ラスト・タンゴ・イン・パリ」の顔だな。矜羯磨羅童子は逆にキューピッドのようにかわいい。

また、馬頭観音は奈良、多聞天は京都、広目天は東京の国博にいらっしゃるそうで、残ってる四天王は素晴らしく彩 色が残っていて、いっそう顔の鋭さがきわだっております。

吉祥天女像(重文)
中央の大きな阿弥陀如来の横に美しい御厨子に入った吉祥天がいらっしゃる。
リアルな衣装のせいか、この像を平気で「人形」呼ばわりする意見があることに私は反発を覚える。崇高な存在感がみなぎっているではないか。着物の裾は雲のようなムクムクした不思議な表現がされ、同様のムクムクが左右の肘のあたりにもあって、着衣が雲と一体化したような超現実的表現はまさに天女としか言いようがない!繊細なラインをもつゴールド・リングの光背も彼女にとてもよく似合う。

Qooさん、感動して深く礼拝されてました。見るというより、どこでもちゃんと仏様をよく拝んでいらっしゃるので感心します。

吉祥天を拝んだのは三回目。10歳(子供)、25歳(青年)そして今・・(中年)。
でもその度に思ったより大きく感じる。いやはや美しい・・こんなに美しい、魅力的な像だったのだろうか?
ふと我を忘れる、マジで。一段高い所にいらっしゃるので、欲をいえば同じ目の高さで、また是非とも横や後からも拝みたい!と、邪念が湧き、我に帰る、すいません。

これは普段意識せずに、ほかの仏像に対して平然と行ったり、考えたりしているのに、とても吉祥天さまにはバチ当たりだと思った。不思議だ、こんな感情がわくなんて・・・。

でも気になるヘアスタイル。セミロングで肩にかかるあたりでボリュームをもたせて内側にカールをかけているように見えるが、じつはかなりのロングヘアで肩でワンクッションさせてから後で束ねているのかもしれないでしょ・・・という好奇心も正直なところ否定できない。

常連になろう!

ほかにも三重塔内の薬師如来や、大日如来が一年に数日間御開帳される・・・>br> 駐車場のオヤジが言ってたな〜、いつもは「常連」ばかりでこんなに混んでいないって。
そう、時々行きたい浄瑠璃寺!良いですよ〜。
正月15日までと春、秋に各二ヶ月、一年の三分の一以上は吉祥天は御開帳。
年に二回は奈良行ってるから、その時は必ずクルマで行って帰りに寄ればいいんだ!
これでオレも「常連」だな!ってことは吉祥天さまが「アッ!また拝みに来てくれたのネッ!!」ってなもんだぜ、ふふふ。(また妄想・・だって好きなんだもん。)

グッヅも殆ど住職の著書と吉祥天の写真が多い。私が32年間愛用する「京都の仏像」の入江泰吉氏が撮影したものだ。
黒い背景のモノクロ手焼き写真がかなり渋い。煎餅と写真は手焼きが一番だよ!

余談だが、この吉祥天は他の寺院(例えば醍醐寺)の立像に比べると、切手(68年発行50円切手)にもなった薬師寺(奈良時代)のクラシックな図像に似ている。
じつは彼女も75年発行100円切手になっていて、92年に1000円くらいの価値になっていた。これは薬師寺の切手より倍以上高額だ。

仏像に興味を持ったのは切手集めブームの影響も大きく、私にとっての吉祥天の第一印象が薬師寺図像だったから、10歳のときにここでお会いしたときは正直「自分にはまだ早い」的なショックはあったと思う。



【岩船寺<いわふねでら>】 真言律宗 相楽郡加茂町岩船上ノ門

続いて岩舟寺へ。こちらは「駐車場!」と書いてあるので入ったら、5分くらい歩かされた。もっと手前にも駐車場があるじゃないの・・・。こちらも昔と違って参道が開発されてにぎやかになっている。拝観料は入り口で払う方式だ。

しかし驚いたのは黒ずんだ三重塔が浄瑠璃寺みたいな朱色に塗り直されていること。
屋根の内側四隅で垂木を支えるように邪鬼が居るのだが、こいつも新調されて目玉 もクリクリ、フンドシをした民芸アート調になっていた。本堂も改築され大きくなっている。
以前に来た時は霧の立ちこめる「山寺」「古刹」という感じだったが・・

いや、本当の話しこの寺のほうが浄瑠璃寺より創建が古いし、本尊も同じ阿弥陀如来ですが様式としても少々古いのです。
本尊・阿弥陀如来坐像は3m近い立派な丈六の坐像で、時代的に顔やボディにむっちりボリューム感が効いてる。拝佛者の眼前に見える阿弥陀定印の親指・人差し指間のミズカキがとてもはっきり彫られているのが目立つ。

以前は阿弥陀如来の周りに十二神将、四天王、普賢菩薩などぎっしり置かれていたが、お堂が大きくキレイになって配置されなおしていた。
普賢菩薩もムキダシで置いてあったのが新しい厨子に入れてある。白っぽい感じだと思ったが、照明されているかのように、ほのかな赤色に見えた。
また、十二神将はかなり小さいが、よく見るとかなり顔が大きくずんぐりしてデフォルメ・キャラクター的で面 白い。



京都市内に戻る

さて、拝観を終えて一路コースを京都市内へ。順調に戻っていけるようだったが、大久保バイパスから一号線に入る部分から渋滞している。京都市内に入るクルマ?いや、観察していると外環状線に右折東進するクルマが多かった。(何故混むの?)この部分を通り抜ける近道が無いのが難点だ。

その後、市内へは早かった。抜け道をしまくって自動車を置き、次の目標永観堂へ。自動車であの付近に行っても身動きできないし地下鉄も面倒くさい。そこでタクシーを拾うが、北白川通りの延長〜山科大津方面行きが夕方はいつも慢性的に混んでいるので、付近まで乗って降りるのが懸命な策。


【南禅<なんぜん>寺】 臨済宗南禅寺派大本山

南禅寺は境内自由拝観で、「絶景かな」と歌舞伎にでてくる楼門(有料)は登るのにいつも行列しているので私は一度も登ったことがない。着いた頃は日没寸前で南禅寺は真っ暗、拝観終了時刻になりつつあった。

しかし幸いあと3、4日で満月の月が東の空に昇ったばかり、わりと明るい月明かりのもと、近代遺跡「水路閣」を眺める。
レンガ作りのアーチが美しい、かつての水力発電用水路の高架橋が南禅寺境内を通っているのだ。110年以上前に作ったんだから当時はドギモを抜かれただろうね〜。

みうらじゅん氏の母校・東山学園(男子校)の前を通って、徒歩数分、永観堂のライトアップへ。



【永観堂<えいかんどう>(禅林<ぜんりん>寺)】 浄土宗西山禅林寺派総本山 左京区永観堂町堂

五時まで拝観時間のあと、一度閉められて六時からライトアップ。これがスゴかった!なんと行列だ!一時間近く並んだっけ。前売券はあるのだろうか?この部分にもちょっとは紅葉を用意しておいて欲しいところ。幸い人が多くてさほど寒くなかった。
入場すると境内は広いので、それほど混雑している気はしない。ライトを当てた紅葉ってこんなにキレイだったの?!と正直嬉しい。
見返り阿弥陀はこんなに人がいるわりには、さほど拝みにくくはなかった。

見返り阿弥陀(重文)
私の持ってる前述の「京都の仏像」と1973年刊のカラーブックス「東山の道」という本を見ると、違う写 真だが両方とも阿弥陀像は顔を含めて表面がかなり剥離しているけれど、今は修復されていることがわかる。

永観という僧が勤行のため歩いていると、阿弥陀如来が並んで歩き出した。彼は驚いて立ち止ったため、「永観遅い・・」と振り返った阿弥陀様が言った、というエピソードを仏像化したということだ。

この阿弥陀は「創作仏像」というか、冒険的なモチーフに挑戦、巧みに造形し、信仰対象として確立させているのだから
スゴイと思う。

ただ、このエピソードから想像して、阿弥陀は「永観と等身大」という先入観を受けていただけに、最初に見た時はあまりに小さいので驚いた。
市内に貼られている「夜間拝観・ご開帳」ポスターの写真からも「せめて等身大はある」とイメージした人が多いんですよね、これ。機会があるごとにことごとく話題にした調査結果 ですけど。

よく空也上人像が小さいと聞くが、このほうが「小さい!」という驚きは強烈だ。しかし、小さいからって損ってもんじゃないぞ。仮に空也像が等身大だと、ちょっと気味悪いと思うけど。

そして見返り阿弥陀像も、この独特のスタイルを生かすには、やたらに大きいよりも、「見佛者がギリギリまで近づいたとしても問題の上半身が必ず視野に入りきる!「見返り」が生きるこのサイズが先ず設定されたと思う。
過去に二度拝んだが拝むほどに珍しいだけじゃなく、良く思えてきて、製作者の意図に感心するものがある。

それと前から気になってはいるものの、どうも仕方ないな、と思ってた「厨子のサイドの金網」・・これについて日本で初めて言及したのはa-k-i-r-aさんのメルマガじゃない?
案外、将来は意見を取りいれて金網廃止するかもよ、目障りだもの。

この時、堂内を「永観遅い!永観遅い!」と言ってうろついてる小学生がいたので阿弥陀が乗り移ったか!?と驚いた。
もしも一生このままもとに戻らなかったらエライことだよ。(笑)

さて、夜も更けてきた。前述の慢性的に混む白川通りはまだ混んでいる。繁華街向けのタクシーも来ないので、三条通 り都ホテル付近まで歩くが、タクシーが来ない。その付近にある、京都疎水の運河の標高差を解決するため運行していた近代遺跡「インクライン」の軌道を見ながら、結局地下鉄で三条京阪へ。
この日は時間が遅くなったこともあって夕食が悲惨なことになってしまった。また次回(があれば)、美味しいものを食べに行くということで・・。




翌朝は雲ひとつなく晴れわたり、晴れ女の本領を遺憾なく発揮・・お友達の家に宿泊のQooさんをクルマで迎えにいって、霊峰 比叡山へ。

そこは仁和寺付近なので嵐山や高雄に通じるけど、心配するほど道路が混んでなくて安心。
余談ですが仁和寺も春と秋に霊宝展(500円)を開いてまして、桜の季節以外は境内自由拝観なので思いのほか紅葉が楽しめます。

今回、自動車で「比叡山ドライブウェイ」を登りました。
途中、展望台から東に琵琶湖、西に京都市と絶景が望めます。秋に来たのは初めてですが、寺院で見たカエデ、モミジと違って、赤や黄色に美しく染まる木々の中を走ると、ほんと日本の四季の移り変わりは素敵だなぁ、と思います。
晴れた日曜でもこんなに空いてるの?すいすい快適に登れました。


【比叡山<ひえいざん> 延暦<えんりゃく>寺】 大津市坂本町

比叡山の姿は京都市内からよく見えます。北東の方に頂上にアンテナや銀色の建物がいくつか建ってるのが見える、ひときわ高い山が比叡山。

延暦寺の中核、「東塔」に到着、バスも大量に停められる駐車場から、入山料を払って入ります。すぐに国宝館がありますが、とりあえず大講堂へ。

杉木立ちの参道は最澄はもちろん、比叡山ゆかりの高僧たちのエピソードを描いた絵が並び、なんとなく「絵が好きなのね」と思っていたら、大講堂の内部は釈迦を中心にズラリと大きな肖像画が並びます。まるで実在の人物のような空也上人の口の前に六体の仏像描いたってねぇ・・。お気に入りはヒップホップの好きそうな若い顔の一遍上人の肖像。

ここから少し歩くと見上げるような石段の上に文殊楼。受験生ならお参りすべきだが、あまりの急角度にパス。名前からして延暦寺の中枢ともいえる根本中堂(こんぽんちゅうどう)へ。

桧皮葺きの重厚な建物(国宝)は残念ながら堂内は撮影禁止ですが、中庭を巡る回廊を持つユニークな建物。中庭の左右一対の大きなカエデが紅葉して美しかったです。以前は夏に来たので何が植えてあるか知らなかったもので・・。
内部はすべての厨子が閉まっていて全く仏像は見え無いですが、お堂の構造が特異で、内陣が地面 と同じ高さに2メートルくらい掘り下げて作られています。その冷たく暗く、香のたちこめる荘厳な空間に比叡山開山以来絶えたことのない「不滅の法灯」が灯っておりました。

一応、このあたりが延暦寺の中心でにぎやかです。入山した以上は他のエリアにも行けるのでクルマで5分(徒歩30分)「西塔」に行ってみると駐車場も空いていて、バスも停まってませんでした。
こちらもお堂の構造は似ていて「秘仏 最澄作」と書いてあるけど御厨子は閉まってますし、とくに仏像に関する説明書きも無いし・・

比叡山にはあと、少し離れた「横川中堂」というエリアがあり、行ったことあるのですが誰も歩いてなくって寂しかった記憶があります。実際、自動車でないと行きにくいので、普通の拝観は東塔(大講堂・根本中堂・国宝館)でOKという感じでしょうか。

「仏像人気投票」というサイト(二つある)には「延暦寺明王堂の不動明王」(一票獲得)というのがありますが、地図で見ると坂本ケーブル駅(滋賀県側)近くの無動寺明王堂のこと?なんだかそこも行きにくそう。
仏像は大駐車場〜総合入り口近くの国宝館にズラリとありますので、それでOKじゃない?
まさか、これって「徒然草」の「岩清水八幡宮詣で」のエピソード、「先達はあらまほしけれ・・」の失敗してないよね??

例によってあれだけ駐車場にバスが停まっているにもかかわらず国宝館は楽に拝観できました。客層はわりと若い感じかな。
目玉は千手観音像でしょうか。昔の仏像カレンダー12枚綴りで知ったので、大きいと思いましたが50cmくらい。またも小さいので驚いた、という例です。そのぶん頭の上の化仏から蓮華座まで一木作りで、イメージ的にも一木という連続性を感じる美しい像です。お顔はわりと四角くて鼻が高い、ちょっと東洋離れした顔立ち。

さて、帰りの新幹線はまだ予約してないとのことで、さぁそろそろ帰りましょうか。
遅い昼食をとりながらQooさんが生ビールをきゅ〜と呑んでいたのがウラヤマシイ・・。

今回はチーム仏前!メンバーの方との初めての見仏。いや〜、初めての寺ではなかったのですが、次々と新しい発見に満ちた刺激的なツアーとなりました。

Qooさん京都滞在、堪能されましたか?お疲れさまでした。またお越しの節はサービスしますよ。




自動車以外での交通の目安

◆比叡山延暦寺
京都駅、京阪三条ほかよりバス有りと、拝観のしおりには書いてあるものの詳細なし。
(推定乗車時間最低約60分)

◆浄瑠璃寺
JR奈良 近鉄奈良から奈良交通 バス111系統
吉祥天の御開扉は正月1日〜15日 3月21日〜5月20日 10月1日〜11月30日

◆岩船寺
JR奈良 近鉄奈良から奈良交通 バス96・105系統
◎両寺院の間隔はゆるやかな山道で2キロ徒歩30分〜。
※奈良交通HPにバス時刻表あり、季節増発あり。番号等も要確認願います。

◆永観堂
地下鉄東西線 「蹴上(けあげ)駅」下車、徒歩10分
または京都駅より市バス5番 南禅寺永観堂バス停下車。 
南禅寺と隣接する。銀閣寺に至る「哲学の道」南端部分に位置する寺院。

 

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