Top雑感2016年5月(11日〜20日)

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5月11日 1284個の系外惑星
 ケプラー宇宙望遠鏡による観測で、太陽系外惑星が、新たに1284個見つかったとNASAが発表した。惑星が恒星の前を横切る時の
星の減光を観測して惑星を探しているものだ。1284個のうち550個近くは岩石惑星と見られ、そのうち9個は表面に水が存在できる
程度の温度を保っているだろうと考えられている。これで水があると考えられている太陽系外惑星は21個になった。さて、これらの
うちで、どれだけの星に生命があるのだろうか?もっとも、水がなければ生命が存在し得ないというのも勝手な思い込みのような
気がするのだが。観測技術が上がっているので、これからもどんどん惑星は見つかってくるだろう。それらの中から生命の存在する
星を探すにあたり、水のある星に限定するのはもったいないと思うのだ。生命を見つけたからといってどうこうなる話でもない
とは思うのだが。

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5月12日 開かずの踏切
 大阪市にあるJR西日本管内で最も遮断時間の長い踏切が廃止されることになった。大阪市淀川区の東淀川駅近くの3つの踏切
なのだが、最大遮断時間が長い方から順に57分、56分、40分だという。この57分の踏切が最長、56分は2番目の長さだという。
駅を橋上駅にするという。いくら開かずの踏切だからといって、ほぼ1時間遮断機が降りっぱなしというのはひどすぎる気がする。
旅行などで偶然訪れた人にはあまりにも厳しい踏切ではないだろうか。まさかそんなに長時間だとは思わないだろう。と言うか、
むしろ今まで放置されていたことの方に驚く。もっと早くに対策が取られていても不思議ではないと思うのだが。本来、
鉄道に関する技術上の基準を定める省令の第39条には「鉄道は、道路と平面交差してはならない」という規定があることから、
踏切は認められていない筈なのだ。実際は但し書などで容認されるのだが。なんとも不安定な立場なのだ。

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5月13日 電力自由化 その後
 今年の4月1日から始まった、電力小売の自由化。元の電力会社から切り替えた世帯数は必ずしも多くはないものの、すでに多くの
トラブルが国民生活センターに寄せられているという。メーターの切り替えの話や、電力会社が父さんした場合の話もあるのだが、
「思っていたのと違う」という質問もあるそうだ。思っていたほど安くならないとか、元のプランと変わらないとか。
自由化が始まったわずか1ヶ月半、切り替えた世帯も決して多くはない。電話相談は1月から3月、つまり切り替えが始まる前で
645件あったという。今はもっと多い筈だ。これで大丈夫なのか?と。切り替えが始まった直後だからこそ、いろいろと起こっている
というのもあるのだろうが、実際には切り替えて料金が高くなるケースもあるそうだ。切り替えれば安くなる、そんな単純な話では
ない筈なのだ。今後もトラブルが多発するのであれば、結局は誰も切り替えない、ということになりそうな気がする。

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5月14日 65 mの地滑り
 まだまだ新しい事実が出てくる熊本地震。今度は約65 mの地滑りで土地が動いたのだが、その土地の建物の中には人がいたという
ものだ。玄関のアプローチの階段がなくなっていたというが、建物は窓ガラスも割れず、車も無事だったという。本当に土地がそのまま
動いたということなのだろう。付近の5棟がまとめて流されていたというのだ。とりあえず、中にいた人が無事だったのは何よりだ。
実際のところ、家というのは単独で存在するのではなく、周りから様々な物が繋がっている。電気の電線と水道管は当然あるだろうし、
場所によっては更に下水管、都市ガスなんかも繋がってくる。となると、建物が無事だったとは言っても、実質は、本当に雨風を
しのげるだけの場所になっている可能性が高い。被災地では被害の全容がまだ把握できていない気がする。まだまだ出てきそうだ。

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5月15日 お薬手帳
 薬局で処方された薬の記録を残していくものだ。東日本大震災の時にはカルテ代わりに使ったりしたし、今回の熊本地震でも薬歴が分かり
有効性が再確認されたという報道がある。だから外出時には必ず持って欲しい、という内容だ。一応、私もそういう分野に身を置いている
ので、薬歴の重要性というのは理解している。だからと言って、必ず持ち歩くように、というのはちょっと言い過ぎかな、という気がする。
せめて普段飲んでいる薬の名前を書いたメモでいいんじゃないか、と。避難時に持ち出して、というのだが、常に非常持出袋に入れておく
というのは現実的ではないし。業界的に、薬歴管理にきっちりと診療報酬の点数をつけてもらうためには、事あるごとに重要性を訴えて
いく必要がある。今回の報道もそういう背景はあるのだろう。重要な事は理解しているのだけど、ちょっとあからさますぎないか、と。
マイナンバーに紐付けてクラウド化すれば終わりのような気もするのだが。

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5月16日 何を使えばいいんだ?
 冷蔵庫やエアコンの冷媒として使われていたフロン。それがオゾン層を破壊するとして使われなくなって久しい。1987年の
モントリオール議定書で規制されたのがそのきっかけだ。そしてその代わりとして出てきたのが代替フロン。今度はこの代替フロンのうち
HFCには温室効果があることが明らかになり、規制されることになった。このHFCの排出量は世界的にしばらくは増え続けると
考えられている。果たして規制は追いつくのか?さて、問題は、次の冷媒としては何を使おうか、という話だ。冷媒は何でもいい
わけではなく、フロンと同じ仕組みで行うには、圧力をかけた時に比較的簡単に液体になってもらわないと困る。二酸化炭素などを
使う方法もあるのだが、装置が高額になることから、なかなか代替は難しいだろう。規制するのはいいのだが、その先を考えて欲しい
ところだ。一応、代替フロンのうち、HCFCはまだ使えるらしい。。。

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5月17日 20個目か?
 上野にある国立西洋美術館本館が世界遺産に登録されるかもしれない。建築家ル・コルビュジエが設計したもので、この建物を含め
7カ国17件の建築作品が世界遺産への登録が適当とする勧告がイコモスから出されたのだ。7月10日から開かれる委員会で最終審査
されるという。これが認められると日本では20個目の世界遺産となる。そんなにあったっけ?という気がしたので、ざっと並べてみた。
登録順に、法隆寺地域の仏教建造物、姫路城、屋久島、白神山地、古都京都の文化財、合掌造り集落、原爆ドーム、厳島神社、古都奈良の
文化財、日光の社寺、琉球王国のグスク及び関連資産群、紀伊山地の霊場と参詣道、知床、石見銀山、平泉、小笠原諸島、富士山、
富岡製糸場、明治日本の産業革命遺産となる。びっくりするほど忘れているな、という印象。特に奈良と紀伊山地、知床、平泉あたりは。
そろそろ増えすぎてありがたみがなくなってきている気がする。減らすわけにはいかないだろうが、登録のペースを落とすくらいは
してもいいのではないだろうか。

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5月18日 「システム」というもの
 会社である人が悩んでいた。どうして他の人はこのシステムを使ってくれないのだろうか、と。使ったら手間が省けて楽になるのに、と。
私はプロジェクトが違うのでその全貌は分からないのだが、そのシステムを使うには他の人に登録作業を依頼する必要があるらしい。そして
実際のところ、使わなくても問題は起こらない。ちょっと手間が増えるだけだ。曰く、すごく楽になるのにどうして何だろう、と。
この人、大きな勘違いをしているなと思って話を聞いていた。世の中のシステムは楽になるから回っているものよりも、使う人の
善意によって回っているものの方が圧倒的に多い。上からの強制力というのもあるだろうが、それだって大人しく従っている人の善意に
基づいているわけで。便利だから、というのは理由にならないのだ。今回の場合には、他の人に登録作業を依頼することのコストと、
自分の手間というコストを比較した場合に、どちらが大きくなるか、という問題も残されているわけで。そのあたりのことを
考えずに、何故?と理由を追い求めてもダメだろうな、と。自分と他人は同じようには考えない、ということなのだ。

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5月19日 清めの塩
 沖縄で女性を殺害し、遺体を遺棄したとしてアメリカの軍属が逮捕された。逮捕の決め手になったのはコンビニの防犯カメラに
映っていた不審な行動だという。軍属はYナンバーなのですぐに分かるのだが、その車の中にコンビニの駐車場で塩をまいていた
というのだ。自宅から高速道路で40分ほどかかる場所だという。実際に車の中からは血痕も見つかっているとかで、その車で
遺体を運んだためだろう。ここで分からないのだが、何故塩を振っていたのかということ。「清めの塩」という文化がアメリカにも
あるという話は聞いたことがない。こんなにも日本に影響されている人も珍しい気がする。どうしてそんな行動に出たのかが
よく分からない。それは怪しいと思われるよな、と。これでまた、沖縄での基地排除の動きが強まるんだろう。見ていて
気持ちのいい動きではないのだが・・・。

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5月20日 建造物侵入?
 ドイツ人の少年がレインボーブリッジの支柱に登ったとして逮捕された。高さ120 m。一般道の部分から工事用の足場などを使って
先端まで登って行ったという。カメラで景色を撮るためだった、と供述しているという。少年の入国目的は観光。まさに観光していた
わけなのだが、さすがに行きすぎかな、と。この逮捕の罪状は建造物侵入の疑いという報道。果たしてこれが建造物侵入にあたるのか?
と思って調べてみると、どうやらそういう罪はなさそうな雰囲気。どうやら刑法130条の住居侵入罪が相当するらしい。曰く、「正当な
理由がないのに、人の住居若しくは人の看守する邸宅、建造物若しくは艦船に侵入し、又は要求を受けたにもかかわらずこれらの場所から
退去しなかった者は、三年以下の懲役又は十万円以下の罰金に処する」とのこと。事実上、人が支配、管理している場所、障壁等で
囲まれている場所に侵入した場合には適用されるらしい。この辺りの用語は難しいなぁと思うばかりだ。建造物侵入というのは
よく聞く言葉なのだが、まさか法律上は存在していないとは。恐るべし。

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