Top雑感2016年5月(21日〜31日)

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5月21日 320分
 現在、東京都美術館で開催されている若冲展の入場待ち時間がすごいことになっていると話題だ。雨の平日で260分待ちとからしい。
65歳以上が無料になるという毎月第3水曜日のシルバーデイだった5月18日には10:45で320分待ちだったという。5時間20分待ちという
ことになる。美術館の閉館は17:30で、入館は17:00までとなっている。10:45から320分待つとなると、16:05分なので、もう少し
行列が長くなっても計算上は入館できることになる。しかし、ただただ5時間以上を行列に並んで待つというのは苦痛でしかない
わけで。美術館側もこんなに集まるとは予想していなかったのだろう。いきなり入場整理券を作ってとか、入館の時間指定での予約制度
を作って・・・というわけにはいかないわけで。人が集まるのは悪いことではないのだが、ちょっと集まりすぎでは?美術を理解できない
私にはよく分からない感覚だ。

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5月22日 給付型奨学金
 最近、にわかに議論が盛り上がっている給付型奨学金。国が行っている奨学金の制度は返済の義務がある貸与方しかなく、返済できない
若者が増えてきているのが実情。そこで給付型奨学金を創設しようという話なのだ。今の延滞者は返済の義務があることを知らなかった
と回答する人も多いようで、必ずしも制度が周知されていない事実もあるのだが、奨学金の制度そのものを見直す必要もあるのでは?
ということだ。言わんとすることは分かるのだが、違う方向は考えられないものだろうか。つまり、大学まで含めた授業料をもっと
安くするということだ。国公立は別として、いい学校に入れると経済的に厳しくなるので、奨学金が必要になる、という構図を改善
する方が手っ取り早いと思うのだ。塾に行かないといい学校に入れないというあたりから経済格差が教育の格差に繋がっているわけだが
そういったところを改善した方が早いのではないだろうか。具体的な改善策は思い浮かばないのだけど。

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5月23日 スマート留守電
 IT大手の会社が録音したメッセージを自動的にテキスト化するスマートフォン向けのアプリを発表した。かかってきた電話はユーザー
毎に設定された番号に転送、そこでメッセージが録音されるとクラウドでテキスト化、文字情報として確認するほか、メールで
送信することもできるという。固定電話やフィーチャーフォンでも転送設定することで、複数の番号の留守電をまとめることができる
という。アプリは月額課金制で、その他に転送の通話料がかかる。確かに留守電のサービスは全く進化してこなかったのだが、
この機能が必要なのかどうかは疑問だ。ある年齢以下はメールでいいと思うだろうし、逆に一定年齢以上はスマホでこんなことを
しようとは思わないだろう。極めて狭い市場しかないような気がするのだ。そもそも、留守電にメッセージが残るのはセールス関係
だったりして、なかなか仲間内のメッセージは残らない。あまりニーズがあるとは思えないんだよな・・・。

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5月24日 ソフトターゲット
 伊勢志摩サミットが開かれる直前だが、東京をはじめ、各地で警備が厳しくなっている。サミットの会場は警備が厳しいので、他の
人が集まる場所がテロのターゲットになるのではないか、という読みからだ。サミットの会場がハードターゲットとされる一方で、
それよりも警備のゆるい地域が「ソフトターゲット」と呼ばれたりしている。どうせハードの対義語でソフトにしただけだろう、
と思っていた。ハードには困難なという意味合いが含まれるからであり、その場合は対義語としてはイージーの方が相応しいからだ。
きっとそうだろうと思って調べてみたところ、何とsoft targetとして、オックスフォードの英英辞典にしっかり載っているという。
それによると「a person or thing that is relatively unprotected or vulnerable, especially to military or terrorist attack」とのことで
まさに今回のソフトターゲットを指しているものだ。勝手に思い込んでスミマセンでした、という感じだが、やはり違和感が消えない。
言語なんてそんなものなのかもしれない。

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5月25日  OS戦争
 戦争とは言っても、同じ会社の中なのだから世話はない。WIndows10へのアップグレードの通知ウィンドウへの批難が集まっている。
何でもウィンドウを閉じるための「×」をクリックすると更新手続きが始まるというのだ。ポップアップを閉じてもアップデートを
キャンセルしたわけではない、ということ。「WIndows10にしたら更新の案内がなくなって快適になった」という冗談もささやかれる
ほどに評判が悪いのがWindows10だ。そんなことを脇目に、大手パソコン周辺機器メーカーがWindowsXP搭載の新PCを発表した。
一部のシステム内で生き続けているXPの延命用を想定しており、他のPCのようにインターネットに繋ぐという用途には使えない
ようにできているという。XPは一部ではまだまだ現役だし、それだけ評判が良かったのだ。この差は一体何なのか。XPに戻せ
とは言わないが、OSの機能としてはあれで十分だったのだ。

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5月26日 皮算用
 東京電力福島第一原発の汚染水対策として鳴り物入りで導入した凍土壁だが、それがうまく機能していないようだ。3月末に凍らせ
始めたのだが、5月17日の時点で5800箇所ほどの計測点のうち88%しか0℃以下になっていないという。比較的目の粗い石が多く
観測された場所が該当しているといい、地下水が凍るほどに冷却される前に流れ出ていると考えられている。これまでに345億円の
国費が投じられているという。まぁだいたいはこんなもんだよな、という感じだ。こういう鳴り物入りで始まったプロジェクト
というのは、往々にして机上の計算だけで風呂敷を広げて予算を勝ち取る。その実、動いてみるとほころびが見つかるのだ。
凍土壁の例に限らず、いくつも経験がある。この手のもの、発想は素晴らしくて、上手くいけば抜群の成果を上げるのは間違いない。
でも、机上の計算だらけなんだよな・・・。残念だ。

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5月27日 サミット終了
 日本が議長国となり行われた伊勢志摩サミット。その日程が終了した。昨日から始まったわけだが、午前中は伊勢神宮訪問、今日の昼
には首相が締めくくりの演説を行い、夕方にはアメリカ大統領が広島を訪問していた。つまり、実際に話し合う時間というのは、
昨日の午後から今日の午前中まで。夜通しやるわけではないし、通訳をはさみながらの会議となるわけで。果たしてそれでどれだけ
しっかりした議論ができるというのだろうか。それでも共同声明は出さないといけないわけだし・・・。結局の所、事務方の話し合いが
大半を占めているのではないだろうか。偉い人が大勢集まると、それだけで周りが振り回されるわけで。それに見合うだけのメリットが
あるのかどうか、考え直してもいいのではないだろうか。顔を合わせることが大事だ、という話もあるのだが、そこにかかる労力と
必要となる準備の度合いがなぁ・・・と。

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5月28日 最速エレベーター
 エレベーターの世界最速記録が更新される。日立製作所が中国の広州のビル向けに受注したエレベーターが分速1200 m、時速72 kmを
記録したという。地下5階、地上111階のビルに設置される予定らしいのだが、1階から95階までのブチ抜きで2基据えるという。
実に43秒で到達するという。一方、三菱電機も分速1230 mのエレベーター技術を開発したと発表している。速度対決は白熱している。
ちょっと調べてみたところ、今の世界最速は分速1010 m、台北101にあるエレベーターだという。横浜ランドマークタワーが2位で
分速750 m、なかなか早いと思われていた東京スカイツリーを始め、幾つかのビルで分速600 mと続いている。そんなにも速いのに
驚くほどに揺れないという技術が凄いわけだが、あまりその辺りは注目を集めない現実が。それにしても、そんなに速くしなくても
いいんじゃないかな、と。ランドマークタワーも東京スカイツリーも乗ったことがあるのだが、外が見えるわけではないので、いまいち
スピードを感じられないわけで。速くしたなら、折角だから外を見れるようにすればいいのに。勿体ない。

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5月29日 献血ルームの求人
 最早月例となっている献血だが、今日、125回に到達した。100回を超えたあたりから目標を見失い、何となく続けている状態だ。
そんな中、何となく血液センターのWebサイトを覗いてみたところ、求人情報が載っていた。検診医と実際の採血作業を行う看護師
のものなのだが、勤務時間帯や給与まで含めて、かなり生々しい数字が並んでいた。検診医の給与は予想通りなかなかのものなのだが、
看護師の給与が思っていたよりもずっと安いのだ。一応はしっかりとした資格がないとできない仕事なのだが。まぁ普通の病院とは違って
基本的には健康な人を相手にするものだし、善意で来る人ばかりなので、変な人と顔を合わせることもないのだろうが、それにしてもなぁ
という感じ。「土日・祝日・年末年始の出勤あり」という文言が何とも言えない感じだ。私のような人は土日と年末年始に献血に行く
からよくわかるのだが、こうやって文字にされるとなかなか。で、受付などの事務は?と思ってページを探すとボランティアであるらしい。
本当なのか?いろいろと謎が多いぞ、献血ルーム。

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5月30日 図書カードが変わる
 今でも昔ながらのテレホンカードのように、磁気で記録して穴を開けることでおおよその残高を示している図書カードだが、それが
ついに変わる。複製防止用に特殊加工されたカードの裏面のQRコードを専用端末で読み取り、サーバーに接続して残高を照会する
という。その名も図書カードNEXT。名前が実に残念だが、カードに記載されたIDとPIN番号で専用のウェブサイトから利用した書店や
日時、金額、残高が確認できるという。6月1日から発行だというから、もうすぐお目見えすることになる。磁気記録と穴での残高表示は
テレホンカードの他、オレンジカードでもあった方式だ。オレンジカードは2013年3月31日で販売終了になっている。テレホンカードは
まだ存在しているが、その存在感の無さはなかなかのものだ。そしてついに図書カードも無くなるわけで。良いんだか悪いんだか
判断できないのだが、偽造の関係もあって、磁気記録は廃れていく方向なのだろう。また1つ、時代が進んだな、という感じだ。

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5月31日 スーパーマーズ
 何でもかんでも「スーパー」をつければいいというものではないぞ、という感じだ。地球と火星が約11年ぶりの距離まで近づく。
1等星よりも明るくなり、直径も普段よく見るものの数倍という。地球がほぼ正円の軌道を描いているのに比べ、火星は楕円に近い
軌道であることから時々こういうことが起こる。さすがに1等星より明るいとなれば見つけやすいのかもしれないが、それでも肉眼では
点にしか見えないだろう。望遠鏡や場合によっては双眼鏡でも使わないと、その距離は実感できないだろう。それにも関わらず、
すでに結構な勢いで報道されている。どうして日本人はこんなにもにわか天文ファンが多いのだろうか。これだけ裾野が広いのであれば
もっと日本の天文学が発展してもいいと思うのだが。所詮はイベント頼みなのだろう。

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