仏前な日 仏像に関する情報を仕入れた日に更新します。

第07日(2000.11.03〜05)
情報:「仏前!ツアー in 京都」
   第一日目(11月3日)Part 3.  清水寺:
御本尊御開帳 など

【清水寺<きよみずでら> 目玉 :本尊四十二臂十一面千手観音御開帳】

千本釈迦堂を出るころには曇り空の合間に青空が見えてきた。うーん、明日はいい天気? 予定表にあった誠心院(石像の二十五菩薩がいるらしい)にはいかず本日のメインイベント会場、清水寺へ向かう。昼の拝観は18時までで、まあ16時半くらいにはつきたいところ。ネットで「混むぞー」「待つぞー」と、今朝の新幹線で隣に座ったおばさんにも「見てる時間よりも並んでる時間の方が多いわよ」と様々な方からおどされていたので御開帳を是が非でも見たい私はせめて1時間半前には着かねばならんと踏んだわけ。東山方面 へ向かうバスはどれも超満員、ってか渋滞していてバスが来ん。相談の上、祇園から歩く手段を取ってこれが成功。日が傾き始めた三年坂は観光客でいっぱい。これまで人のいないトコばかりにいたのであまり感じなかった京都に来たのだなーという実感がやっと湧いてきた(←遅過ぎっ)。
清水坂を登る途中にもいくつかお堂があり、 その中のひとつの大日如来さんが結構綺麗めだった。 (写真じゃよく分からないですね。)

  左:大日如来  右:清水寺本堂前から
 

御本尊御開帳記念だろうか店のあちこちに五色の幕や旗が出ている。坂を上がりきり、やっと見えてきた仁王門は修理中。(→京都新聞「清水寺 重文・仁王門を解体修理」) 拝観受付に着く頃には大分暗くなってきた。夕焼け雲がとても美しい。明日はきっと晴れだ。
★御本尊御開帳★なんだかんだで絶妙なタイミングで着けたと見え、御本尊御開帳の列はそれほど長くない。10分ほど並んだだけで御開帳にありつけた。入口でビワコさんお勧めのパンフ(100円)を2册買う。1册はイガエコさんに頼まれていた分。忘れないで買えて一安心。
さて、拝観はまずは裏から回って本尊は後、ってことらしい。期待を煽るニクい演出である。内陣内は白熱灯の暖かい光で全体的にオレンジっぽい。ロウソクの灯火もゆらめいていい感じです。入ってすぐ左頭上に雷神が!舞台で使うようなライトに下から照らされその彩 色の鮮やかさに目を奪われる。かっこええんでないの?良く出来てるじゃん。と思う隙もなく人並みに流される〜。でも躍動感溢れる逞しいドラマー(ドラムは絵に描いたような雷さま式ドラム※高木ブー仕様)だったというのは見て取れた。ヤバいドキドキしてきたぞ。あー、早く全部見たい!
ぎっしぎしの参拝者に押しつ押されつして本尊真裏のお前立ちに行き着く。全長3mくらい?お前立ちだからか小さめの仏だね。この方はいつもは秘仏で閉まっている厨子の前に本尊の身替わりとして立っています。本尊と繋がっているらしい縄が頭上から裏へ伸びてます。灯明が像の金箔に反射して幽玄な感じを受ける。手がみょーんと上に長く、小如来像を掲げ上げているのがおもしろい。この腕、長すぎて手に見えん。深夜通 販で良く見かけた高枝切りバサミの金色細身バージョンといったとこ。これ、清水式と言うそうです。 おおお!かーっこいいじゃあないですか!思ったより全然いいぞ!なーんだよ、清水寺何回も来てるのに本堂は秘仏だからって全然チェックしてなかったけどお前立ちもイケるじゃん。こりゃ本尊はさぞかし、、、と期待をつのらせる。雷神と対をなす風神の下(!)をくぐりいよいよ表側へ。
★うんちく★今調べて知ったのですがこの本尊(とお前立ち)十一面 千手観音は四十二臂なんですね、(普通のは千手は四十臂。一本の手が25の法力を現すからかけると千になる)これは「清水型」観音と呼ばれてて普通 より2本多いから観音力がすごいんだぞ!とオフィシャルサイトに書いてあります。寛永寺のとこ(→仏前やのう〜。17号を読む)でもちょっと触れましたが、本尊が四十二臂十一面 千手観音で脇侍が左に勝軍地蔵菩薩(寛永寺では右にいた)・右に毘沙門天、眷属に二十八部衆風神雷神を従えるのが清水式なんだそうだ。

うわ!仏の通勤ラッシュじゃん!それこそ隣の人と重なるようにして狭く細長い壇上に二十八部衆と厨子3つがきゅうきゅう詰めで並んでいる。でもでも、かっこいい・・・、なにコレ、こんなん見たことない!超絶興奮状態。あわわ、あわわ、押されるうー、けど見るぞ!おりょ、四天王?・・・だ!かっこいい、かっくいーよー、リアルタイプだよー。聞いてないよー、けどなんか得した感じ。すごーい、皆よく出来てる、けど後ろの方が良く見えなくて残念。寛永寺みたく、修学旅行の写 真撮る時みたく階段作ってくれよー。右頭上に皆より高いとこにいる風神は三十三間堂と同様ブタのような鼻をしている。このふたりは高いトコにいるから見易い。
押され押されていよいよ本尊の前に来る。????アレ?お前立ちと全然違うぞ、別 人だぞ、腕もなんか太い。これならお前立ちの方が好みだ。じゃあいいや(失礼)周り周り。梵天帝釈天、美人!びらびら衣装。迦楼羅<かるら>
、羽がかっこいい!逞しい!あ、阿修羅!赤くてかっこいい!難蛇竜王<なんだりゅうおう>だあ!あーもっとゆっくり見たいのにーーー。ああっ!勝軍地蔵!鎧と兜をつけた戦闘モード地蔵!かっこいい!さっすが厨子に入ってるだけのことはある!ああーっ!(エンドレス)

まあこんな感じですわ↓(聞くは一見にしかず。)

 すごいでしょ? 涎出てくるでしょ!?
 
なんか全体を見ると、やっぱお芝居やってるみたいだな。ガラスの仮面 ちっくな、え、もしかしてヅカ?階段から下りるフィナーレ?(見たことないけど)もうちょっと離れて全体見たいなあ。ここは狭すぎるよ。 もっと見たいけど時間もないので後ろ髪惹かれつつお堂を後にする。 興奮状態のまま土産ポイントを覗くと結構いいのが出てて更にヒートアップ。中でも透明なガラス(?)に金板を挟んだ本尊ペンダントが格好よく、買うべきか悩んだのだが私は金のアクセサリーは普段着けないので諦めた。あー、銀色だったらなあ、絶対買ったのにー。どうも銀色は金に比べ軽視されがちだが、お寺さん、銀を出してくれたら結構買う人いますぜ(断言)。銀色グッズにも力入れて下さい頼みます。

★胎内めぐり★一応(笑)清水の舞台にも乗ってから随求堂<ずいぐどう>の胎内めぐりラリーに参加してみる。先程まで随分並んでいたのにどうやら私達が最後のグループっぽく、10人足らずしか並んでない。こりゃまたラッキー。急な階段を下りなるべく前の人から離れて中に入る。先が見えーん、こーわーいいいィイイイー。私、暗いトコ苦手なんス。真ーっ暗でへその緒と称されたデカい(直径10cmくらい)数珠だけが頼り。それをひたすら辿って行く。いきなり90度曲がってたりするからまたびびるびびる。心臓に悪かったです。ま、これは行ってからのお楽しみってことで詳細は書きませんが、こういうの初めてなこともあり、私は結構面 白かったです(あんだけびびった癖に)。全部で3分くらいのツアーかな?出来るなら前の人と離れて入った方が楽しめると思います。

めでたく無事一日目の見仏終わり。見仏仲間にも恵まれ大変満足でした。それにしても御本尊の厨子ははまあ閉まったままでも良いので内陣はいつも入れるようにならないかなー。もったいないよ、あんなかっこいいのをみっしりぎっしり持ったはるのにー。何度も言うがもっとゆっくりじっくり見たかったです。 しかし今回の文、誠にバカっぽく、慌ただしくてすみません。でも本当に当日はこんな感じだったのですよ。少しでも臨場感を味わっていただければと。それにこんな文書いて平気でネットに載せるの私くらいしかおらんやろ。はっはっはー。これが私の見仏なんであしからずご了承下さい。


◆清水寺◆

京都市東山区清水1丁目
◆アクセス◆
市バス:清水道五条坂下車 徒歩10分
◆拝観時間◆
午前6時〜午後6時
春と秋はライトアップによる夜間特別拝観あり(午後6時半〜午後9時半)
◆拝観料◆
一般拝観料300円 ※平成12年12月3日まで御本尊拝観:100円

 

 

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a-k-i-r-a@2000.11.20