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'00.11.26〜12.01 奈良→京都レポ by 靖子さん
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吉城園
依水園
奈良国立博物館
法隆寺
中宮寺
法輪寺
法起寺
平等院
興聖寺

11月28日
1東大寺戒壇院
http://www.todaiji.org/
  ●初日に行った吉城園の紅葉写 真をもう一度撮りたくなって(人がいない時間に撮りたかった)行ったら休園日で(ショック)急遽戒壇院に行くことにしました。
●朝一で行ったのでお寺の方が内部壇上の多宝塔のそばで何かしてました。(多分お供え物をあげてるとかだと思います)
四天王をじーっと見上げてたらその方が「上に登りたいやろ」って言ってきたから(え、もしかして登らしてくれる?)なんて期待を込めて「はい、登りたいです」って言ったんですが、当然のごとく登らしてくれませんでした。残念。その方のお話によると20年くらい前は壇上まで登れた(四天王を同じ目の高さで見れた)とのこと。うらやましい限り・・・。その後その方に「仏さんと目が合ったらなぁ、降りてきてくれるで」って言われたから「じゃ、がんばって合わせてみますね」とか答えて、再度一体一体じっくり見ました。
・前にアキラのHPでやったアンケートに戒壇院の広目天が俳優の中尾彬氏に似てるってあったのを読んで以来、写 真等で見ると必ず「あ、中尾彬だ」って思ってました。今回その意識があったからかどうかはわかりませんが、広目天がやたらと人間味があって今にも動き出しそうな気がしてなりませんでした。お寺の方に仏様と目が合ったら降りてきてくれるって言われたこともあってか、ほんとにこっちに歩いてきそうな気がしました。今まであのような感覚を味わったことがなかったので、正直少し恐かったですね。(でも嫌いになったりはしないけど)
 
2興福寺
http://www.naranet.co.jp/koufukuji/
  (1)国宝館
●多少時間があったので、奈良にきたらやっぱりここは外せないかなぁと思って行きました。見ている途中で小学生(たぶん授業)とか定期観光バスの団体がきたので少し騒がしかったんですが、気にしないようにしながら見ました。
●阿修羅は先般発行された「魅惑の仏像シリーズ」本を見た後だったので今まで以上にじっくり見ました。前は知らなかった「右の顔が下唇噛んでる」というのも実際に見ることができて満足。やっぱり良いですね、阿修羅。自分の一番好きな仏という訳ではないですが、表情とかスタイルなんかに惹かれます。
●私の好きな「こわもて」系の仁王像阿形も相変わらずかっこ良かった。

(2)東金堂
●国宝館行ったらやっぱ東金堂も行かなきゃでしょと思って行きました。国宝館に人がいた割には東金堂には2〜3人しかいなくて、ゆっくりじっくり見れました。ここは5月20日〜6月9日にあった特別 公開の時にも見たんですが、四天王がずんぐりむっくりしてるというイメージがあります。(全体的に厚みのある体系だし、首ない=首短いし)
前から見ればそんな感じはしないんですが、横から見るとかなりそう感じます。特別 公開時にお堂の裏側から堂内に入って仏の後ろ姿や横の姿を見たんですが、その時の印象(=ずんぐりむっくり)がかなり強く残ってます。
(ちなみに、小学館スクウェアから発行されている興福寺という国宝特別 公開記念図録(2,381円+税)に横からの写真が載ってます)
●ここは仏の数が多い割に仏壇(というのかな?)がそんなに大きくないので、ごちゃごちゃした感じがします。(お堂が大きいから仏壇がもっと大きくても良いと思うんだけど)
小さい仏は大きい仏の足下にあったりして見落としがちなので、見落とさないようにじっくり見ました。四天王の広目天が修理中でいなかったのが残念でしたね。
十二神将像はそんなに大きくない割には動きがあって結構好きです。
 
3秋篠寺
  ●ここは初めて行きました。だいぶ前に仏前!BBSで伎芸天が話題になったことがあったので是非行ってみたいと思っていたところです。門から受付まで少し歩くんですが、もみじも結構ありましたし受付手前には広い苔庭があり、苔の緑が絨毯のようでとても印象的でした。
●受付を入るとすぐに本堂(小誌には(元講堂)とも書いてある)があります。本堂に入ってパッと見ると私の好きな「こわもて」系の五大力菩薩像が左奥にいたので、そばに行って釘付け状態で見ました。
どの明王も細身ながらも怖さが出ててとってもかっこ良かった。特に右から二番目の菩薩(何菩薩かよくわからん)が気に入りました。
次に伎芸天を見たんですが、やさしい顔ですね。仏が置かれている台が1mくらいあったので思いっきり見上げる状態だったのが残念でした。
十二神将像は小さいながらも細かいところも良くできていたし割と色も残ってたと思います。
小誌によれば、他に愛染明王・帝釈天・不動明王・薬師如来・日光菩薩・月光菩薩・地蔵菩薩像があるようです。これらの仏もじっくり見たんですが、あんまり印象に残ってないです。
全部の像をそばで見終わってから少し(4〜5m位)離れて見たんですが、伎芸天はそばで見るのと離れて見るのとでは顔が違いますね。そばで見ると普通 の顔(あまり感情が出ていないような感じ)なのに、少し離れて見ると微笑んでいるような感じがします。そばで見るのも良いですが、少し離れて見た方が伎芸天の美しさが出るなぁと思いました。
●余談ですが・・・伎芸天って、東慶寺(鎌倉)の水月観音とか浄光明寺(鎌倉)の観音菩薩(向かって右側の菩薩)と顔が似てる気がします。(同系列の顔って感じ)作成年代が同じなんでしょうか・・・。「こわもて」系好きの私もこの系列のやさしい顔は結構好きですね。


〜〜〜 奈良観光はここで終了し、京都に移動しました。 〜〜〜
 
4大徳寺
  (1)高桐院(見仏なし)
●ここは紅葉が有名な塔頭ですので、非常に混んでました。門を入ってから玄関に行くまでの道がとても印象的です。(よく雑誌等に写 真が掲載されています)道の横には苔庭があり、道の上にはもみじがトンネル状になっているので、苔の緑ともみじの赤がとても鮮やかです。
●客殿前の庭にも苔が敷き詰められています。周りにはたくさんのもみじが赤・黄・オレンジに染まってます。苔の上には紅葉の落ち葉がまさに苔を被い尽くすかのように散らばっているので、普段なら苔の緑の庭なのに、この時ばかりは紅葉の赤い庭となってました。

(2)瑞峰院(見仏なし)
●ここは庭がきれいな塔頭です。紅葉があるという訳ではないですが(隣の塔頭にある紅葉が見える程度です)方丈前の独坐庭が好きなので行きました。瑞峰をテーマにした蓬莱山式庭園で、大海に打ち寄せる荒波にもまれながらも雄々と独坐している島(=石)が大自然の活動を現しているそうです。
方丈裏の閑眠庭は、瑞峰院開祖の大友宗麟がキリシタン大名として知られていることから、石の流れが十字架に組まれています。

●この他にも通常公開している大仙院・龍源院や特別公開の総見院・興臨院もあったんですが、時間の関係で2箇所を見るだけに留まりました。(全て一度は見たことのある場所なんですが、時間があれば龍源院と興臨院は見たかったと思います)
 
11月29日
1清涼寺(特別 展あり)
  ●ここは初めて行きました。朝一番で行ったので人はほとんどいませんでした。
●まず初めに一切経蔵に行って輪蔵(明版一切経が収められており、回すことで一切経を読んだのと同じ功徳があるとされているもの)を回しました。堂内の四隅には割と色が鮮やかに残ってる四天王が収められてたんですが、他のお寺とは少し違う感じがしました。今まで私が目にした四天王は、広目天が巻き物と筆を持ってると思ったんですが、ここのは持国天が持ってました。宗派によって各四天王の役割が違うってことあるんでしょうか・・・。疑問だ・・・。
●次に本堂に行き、本尊釈迦如来や絹製五臓模型・当麻曼荼羅を見ました。普段本尊釈迦如来の前には紫の布がかかっていて実物は拝めないそうですが、この時は特別 公開をしていたので布が取り払われていて実物の釈迦如来を見ることができました。結構細身で全体的に(顔だけでなく、衣にも)艶がありました。また、本尊が安置されているところの手前両脇に厨子のようなものがあって、四隅に四天王と思われる仏(15〜20cmくらい)がいました。厨子の周り1mくらいのところには柵のようなものあってあまりそばには近づけなかったんですが、暗い堂内で少し目を凝らして四天王を見ました。結構細かく細工されていたと思うんですが、何しろ暗かったのであんまりよく見ることができませんでした。残念。
●堂内を見終わってから、本堂後ろの渡り廊下を通って庭園を見に行きました。渡り廊下からは紅葉に囲まれた弁天堂が見えます。渡り廊下の先には庫裡があり、その前の庭園は苔が敷き詰められ、端にあるもみじの下の苔は赤や黄色の葉に埋め尽くされていました。
・次に、本堂を出てすぐのところにある阿弥陀堂に行ったんですが、仏までの距離が遠くあまりよく見えませんでした。
●最後に霊宝館特別公開を見ました。霊宝館に入るとすぐ右に文殊菩薩騎獅像と普賢菩薩騎象像が、左に阿弥陀三尊像がいました。両方ともかなり大きかったので迫力がありました。特に阿弥陀三尊像は顔つきや三尊のバランス等が絶妙で、一目ぼれしました。普段見れない仏だったし見てても飽きなかったので、しばらくボーッと見てました。館内1Fには他に四天王・釈迦十大弟子・兜跋毘沙門天の像が安置されていたんですが、文殊菩薩と普賢菩薩含め、私の中ではすべて阿弥陀三尊の陰にに隠れてしまいました。館内2Fには掛軸・屏風等の絵が陳列されていました。
 
2宝筐院(見仏なし)
  ●ここは清涼寺仁王門を出て右に行ったつきあたりにあり、紅葉が有名な場所です。
●受付後、小さい扉をあけて院内(庭園)に入ると、真っ赤なもみじがすぐさま目に飛び込んできます。見た瞬間に思わず「うわぁ」と声を上げてしまうほどです。
どこもかしこも赤・黄・オレンジ・緑のもみじでいっぱいで、木の上だけでなく木の下にもたくさんの葉っぱがあります。この庭園も木の周りは苔に覆われていて、その緑がうめつくされるほどに赤・黄・オレンジの葉っぱが落ちています。ここの木は背が低めなのか触れる位 置に葉っぱがありました。
 
3二尊院
  ●宝筐院からあるいて7〜8分くらいのところにあります。門を入って緩やかな坂道を登って本堂まで行きます。その間にも大きいもみじの木があり、葉っぱが赤や黄色に色づいています。本堂の側には茶店(休憩所かな?)があり、茶店の周りには何本ものもみじがあり、どれも紅葉真っ盛りでした。
●本堂には二尊院という名にもなっている通り二尊(釈迦如来と阿弥陀如来)が祀ってあるんですが、仏までの距離が遠い(7〜8mくらい?)ので、お賽銭箱の後ろある二尊の写 真を見る感じになります。
 
4常寂光寺(見仏なし)
  ●二尊院から歩いて5〜6分くらいのところにあります。ここも紅葉で有名な場所なだけあって、入口手前からすでに人がいっぱいです。入口を入るとすぐさま赤や黄色のもみじが目に飛び込んできます。もみじのトンネル状態なので、場所によっては空間がオレンジっぽくなっています。周りを見渡すと、どこもかしこももみじでいっぱいです。
 
5野々宮神社(見仏なし)
  ●もみじはほとんどなかったんですが、苔の絨毯と言われる場所(庭というのか?)がきれいでした。まさに絨毯でしたね。
 
6天龍寺(見仏なし)
  ●特別 名勝の庭園内はもみじだけでなく様々な植物があるので、色々な景色が楽しめました。
●曹源池の周りはもみじの赤やその他の木の茶色や緑がマッチしてまさに秋の風情という感じでした。人も多かったのでそんなにゆっくりできなかったのと、池の鯉が飛び跳ねるのを見られなかったのが残念でした。(待ってるとたいてい鯉が跳ねるんですが、今回は人が多くてそこまで待ってられませんでした)
●本堂から外に出て庭園内を歩いて回ってみると、池の向こう側はもみじがたくさんありました。竹林の緑にもみじの赤が映えていたり、小高い丘の上から見る市街にもところどころに紅葉が見えたり、細い川の段差のところ(滝状になってるところ)に赤いもみじが1枚落ちていたり、素敵な景色がたくさんありました。
 
7大河内山荘(見仏なし)
  ●ここも初めて行ったところです。拝観料に抹茶代と和菓子代が含まれていたので、両方ともダメな私にとっては少々辛いものがあったのですが、庭園がきれいということで行ってみました。
●この日最後に行ったところなので時間的にも夕方近くになっており、日がかげっていたのが残念でした。大河内伝次郎が30年の歳月に渡り創作した山荘と言うだけあって、様々な植物が植えられていました。所々に色とりどりのもみじもあり、丘の上にある月香亭から見る京都市内はとても広々としていました。


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