Top雑感2021年3月(21日〜31日)

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3月21日 節電要請
 東京電力が明日の電力需給について「非常に厳しい」という見通しを示しており、暖房温度を20 ℃設定とするなど、節電に協力するよう呼びかけている。
今月16日に発生した福島県沖を震源とする地震の影響で火力発電所の一部で運転停止が続いていることに加え、22日は関東地方の気温が下がることが
予想されていることから暖房需要が増えると予想されているのだ。ピークとなる午後4時から5時にかけては97%の使用率が予測されており、需給の逼迫が
かなり厳しい状態となると予想されているのだ。まぁ東日本大震災以降、原子力発電所を停止し続けていたり、再生可能エネルギーという旗印のもと、
発電量が不安定な太陽光発電に軸足を移したりした結果だろう。結局のところ、今更でしかないのだけど、電力というのはそんなに単純な問題ではない
ということなのだろう。カーボンニュートラルを声高に叫んで火力発電を削減しようという動きがあったりするが、それでは生活が成り立たないという
ことなのだ。色々と考えさせられる。

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3月22日 節電の顛末
 結局、昨日要請された節電だが、夕方から急にバタバタした感じだ。日中はなんだかんだ言ってもあまり節電の効果は見られず、このままでは午後8時頃
から、東京電力管内で最大300万世帯について停電の恐れがあるという発表がされた。日中にあまり節電の効果が見られなかったため、揚水発電の水を
予想より使ってしまったらしいのだ。急遽、経産大臣が記者会見をしたり、東京電力が改めて節電のお願いをしたりして、結果的には午後9時すぎに
今日は停電が起こらないという発表がされた。夕方になって急にあちこちが本気を出したという感じだろうか。ところで今回の地震で大きな被害を受けた
火力発電所だが、福島県にあるようだ。原発に続いてまたしても東京電力の管轄外の地域に設置されているわけで。原発が安全だと言うなら国会議事堂の
隣に建てればいいとか、東京湾に設置すればいいとかいう過激派もいるわけだが、原子力に限らず火力発電所すら東京電力管内にないというのはどういう
ことなんだ、と。きっちり管理できていれば問題ないのかもしれないが、なんかなぁ、と思う。そして今回の騒動で日本のエネルギー周りもかなり脆弱
ということが露呈したのではないだろうか。う〜ん、大丈夫か?

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3月23日 4回目へ?
 新型コロナウイルスのワクチン接種について、政府は5月には4回目のワクチン接種の開始を目指す方向で検討に入ったそうだ。3回目の接種については
4月には接種機会の提供に目処が立つ見通しとのことで、4回目の検討に入ったようだ。3回目から4回目の間隔については他国の事例を研究して、
改めて検討するとしている。と言っても、4回も接種している国は少ない気がするのだけど。私はまだ1回も接種していないというのに、世間では4回目の
話すら出てきている。すでに政府は4回目接種分を購入の契約をしたという話もあったので、機会を提供して消費せざるを得ないのだろう。それは
そうなのだけど、本当に4回目が必要なのか?ウイルスは変異しているのに、ワクチンはそのままで大丈夫なのか?などなど、色々と疑問はあるのだが
その辺りは晴らされることもなく、ただ接種が推奨されるだけになっている。何とも恐ろしい状態だと思う。

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3月24日 お金の価値は?
 帰りにコンビニに寄った時の話。小さい子供がアイスクリームのケースの前で母親に「700円ってどれくらい?」と聞いていた。聞かれた親の方は適当に
答えをはぐらかしていたが、果たして自分が聞かれた時に答えられるだろうかと思った時に、想像以上に難しい問いだなと思った。現在、通貨の価値を
決めているものが存在しない。かつては兌換紙幣であったため、紙幣の価値を金の量で測ることができた。紙幣ではない補助貨幣の場合でも紙幣による
金の量から比例計算で出すことができるだろう。ところが現在は不換紙幣になっているので、お金の価値を明示できるものが存在しないのだ。よく考えたら
なかなか恐ろしいもので、結局は誰もが価値のあるものという共通認識のもとで通貨が成り立っていることになる。現代の通貨とはそういうものと言われれば
その通りであり、国の信用が失われれば通貨の価値も暴落するのはそういう理由からだろう。なかなか的を射た質問だな、と。

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3月25日 理研
 理化学研究所での研究系職員の雇い止めが発生しそうだ。研究系職員の雇用上限を10年とする制度が2016年に導入され、2013年4月1日までに入所した
人は2013年4月1日が起算日になるとのことで、2022年度末に上限を迎えるというわけだ。人数にして約300人、研究室主宰者が60人以上含まれている
とのことで、500以上ある研究チームの12%に相当するという。日本の研究力低下に拍車をかけるということで撤回を求めているようだ。まぁ
言いたいことが分からないではないが、そもそもこの制度が導入された時に、確認しなかったのかという点。当時に制度を認めて導入しているのだから
今になって文句を言うのはおかしいのではないだろうか。確かに日本の研究力低下は著しいのだが、理研はそれを止めるだけの力を持っているのか、
と言う点にも疑問が残る。確かに世界最速のスーパーコンピューターを組み上げたりしているが、それこそ一部のチームでしかない。他は理研という
名前に守られているだけでそれほどの成果は上げていないのではないだろうか。なんだかずれているなぁとは思う。いわゆる基礎研究をやっているようにも
思えないし。継続させるのに十分足るだけの成果を出してから言うことでは?とか思う。

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3月26日 メッセージの対象は?
 住んでいるところの近くを走る太い国道にはドライバーへの注意喚起や交通情報を表示するための電光掲示板が設置されている。そこに表示されていた
メッセージが気になった。2つのメッセージが切り替わりながら表示されるのだが、「横断歩道は歩行者優先」「横断歩道を渡る時は手を上げて」となって
いたのだ。前半はいい。意外と徹底されていない内容なのでドライバーへの注意喚起として相応しいものだろう。気になったのは後半。「手を上げて」
ではなく「手を挙げて」だろうというのは大前提としてあるのだが、このメッセージは誰に向けたものなのか?という疑問だ。どちらかというと歩行者や
小さい子供向けではないだろうか。設置場所は車道の真上なのでなかなか歩行者が見るようなものではないし、車に乗っている小さな子供が見るとも
思えないし、読むとも思えない。子供を持つ親向けというのであれば対象が狭すぎて、一般道で提示するのはどうなんだ?という気になる。謎だ。

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3月27日 デジタル払い
 会社の給与支払いについて、スマートフォンの決済アプリに直接入金するデジタル払いを解禁する議論が1年ぶりに再開されたそうだ。労基法上は現金払い
が原則とされているが、労働者の同意を得た場合に限り銀行等の講座絵の振り込みが認められているにすぎない。電子決済が増えている中で労働者の
利便性を高めようという動きなのだが、銀行と比べて決済アプリ業者の安全性を懸念する声が労働者側にあり調整が難航したという経緯がある。これを
再び議論の俎上に乗せたようだ。私のように現金払いを主にしている人にとっては余計な議論でしかない。そもそも、誰もが電子決済を使っていると
思わないことだ。そんなに電子決済での給与振り込みを安全に実現させたいのであれば、国がマイナンバーカードに電子決済の仕組みを組み込んで
国が保証した形での決済を作ればいいのだ。どこが生き残るかも曖昧で、乱立している電子決済に安心して給与を預けるというのは、まだまだ難しいだろう。
議論はもうしばらく続くだろうが、当初の2021年度早期の制度化は既に達成できていないので、のんびりやってもらえれば・・・。

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3月28日 新電力
 電力の小売自由化に伴って誕生した電気事業者は新電力などと呼ばれている。それが今、岐路に立たされている。天然ガスなどの発電燃料不足による
電力卸売市場の価格高騰によって、これまでの価格を維持できなくなり撤退や契約停止が相次いでいるという。中には数百億円の負債を抱えて破産した
会社もある。新電力は電力卸売市場の価格によって電気料金が変わるので安い時は大手よりも安いが、市場価格が高騰すると一気に数倍になったりする。
実際にそのようなことがあり、消費者が声を上げたことで助成がなされたこともあったと記憶している。そう言うリスクを覚悟の上で契約したののでは?
とか思ったのだが、そう言うものでもないらしい。で、結局のところ、自前で発電設備などを持たないので、最近の電力会社の電力逼迫や燃料価格の高騰
の影響をマトモに受けているようだ。結局、電気は重要な社会インフラであって、自由競争させるのに向いていなかったということではないだろうか。
そんなに甘い商売ではない、と言うことだろう。今後、どのように市場が動いていくのか気になるところだ。弱いところが淘汰されて終わるのであれば
それでいいが、もっと歪んだ市場にならないことを願っている。

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3月29日 現実とバーチャルの境界
 CGのキャラクターを使って動画配信を行うバーチャルユーチューバーが増えて久しいが、そのキャラクターが中傷されて、演じる自分自身も傷ついた
とした訴訟の地裁判決が出た。原告の女性が別のバーチャルユーチューバーを虐めたとの情報がネットで広まり、キャラに対して1万件を超える中傷が
寄せられたという。最初に情報を投稿した人物を知るための訴訟だったという。判決は女性の勝訴。キャラクターへの中傷は女性への名誉毀損と言える
と言うのが判決だ。賛否両論ありそうな話ではあるが、バーチャルなキャラクターと演者が同一であるとする判決だと思われる。問題はこのキャラクターが
1人で作り上げられたものではないであろうことだ。キャラクターデザインがいて、技術スタッフがいて、場合によっては脚本家もいるかもしれない。
事務所が後ろについているかもしれない。それでもたった1人の主張が認められるのか、という話だ。極めて難しい話ではあるが、地裁はそのような
判決を下した。これから訪れるメタバースやその他新しい技術が普通になる世界では重要な概念かもしれない。まぁ、本当に判決としてこれでいいのかは
分からないのだが。

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3月30日 もんじゅ
 すっかり早口言葉としか聞かなくなった高速増殖炉もんじゅだが、その後始末について今後のスケジュールが発表された。使用済み核燃料については
2034年に搬出を開始し、2037年までに全てをフランスに搬出するという。冷却材のナトリウムは再利用への処理を行うイギリスに向けて2028年に
搬出を開始し、2031年に完了するそうだ。直近としては、使用済み核燃料を液体ナトリウムで満たした炉外燃料貯蔵槽へと移す作業を今年中に完了
させるそうだ。夢のような発電設備として鳴り物入りで建設したのだが、全く機能せずに終わり、挙句後始末に苦労するというこの有様を、建設当初は
全く想定できなかったのだろう。一体どこで計画が狂ったのか、軌道修正するタイミングはなかったのか、その辺りの振り返りをしてほしいなと
思うわけで。電気が足りないと騒ぐ昨今だが、こういうニュースを見ると原発再稼働にも二の足を踏んでしまう。

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3月31日 徒歩で避難
 富士山が噴火した際の避難計画で、徒歩での避難も検討するという中間報告が示された。逃げ遅れゼロを目指し、車による避難の集中による交通渋滞を
避けることが目的だが、自治体からは困惑の声が漏れているという。噴火口が判明し、溶岩流が流れる方向が予測できるようになった噴火後の一般市民の
避難についてだが、安全が確保される近場まで、原則徒歩避難とのことのようだ。まぁ言いたいことは分かるのだが、どうしても車社会の地域だし、
火山灰や噴石が降ってくるであろう環境の中で、歩いて避難しようという人がどれだけいるのか。。。やはり恐怖心から車を選択してしまうのでは
ないだろうか。まぁパッと選べというのは難しい話だろうなとは思う。実際のところ、富士山はかなり観測されているので、噴火の予兆を掴めるとは思う。
その時に避難すれば車でも大丈夫なのでは?とか思うが、実際にはどうなるのだろうか・・・。

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