Top雑感2019年3月(11日〜20日)

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3月11日 カレンダー記事
 今日で東日本大震災から8年になる。震災直後から今日で○日といった、俗に「カレンダー記事」というのが続いたのだが、今でも1年ごとに
同じようなことが起こっている。そんな中、宮城県女川市にある老舗かまぼこ店がTwitterで過剰な演出に苦言を呈したことが話題になっている。
曰く、最近の報道は「忘れない」ことが目的になっているのだが、忘れないのは前提であって、その上で何をするかが重要なはずだ、と。
テレビ局が悲しい話を探しているとか、作られたストーリーを演じる人を探しているとかいうこともあるそうだ。もう何が何やら。
被災地ではない地方の人たちとしては、忘れない上で防災ということに意識を向けてみたり、地震についてちょっと調べてみたりと、できることは
色々とあるはずだ。そっちが大事というのはよくわかる。きっと2年後、震災から10年でまた大きく報道されるんだろうな。そういえば
阪神淡路大震災は何年間報道されたかな・・・。

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3月12日 ピクトグラム
 東京オリンピックまで500日となったわけだが、大会組織委員会はオリンピックで使われる競技のピクトグラムを発表した。全33競技、
50種類に及ぶという。北京オリンピックでは象形文字風のピクトグラムがデザインされていたが、今回はシンプルなデザインになっている。
選手の躍動感が伝わるように体の輪郭を曲線にして、筋肉の動きを表現するなどの工夫が凝らされているという。というか、こういう
ピクトグラムは、IOCのような国際機関がまとめて設定して、使い続けていくのがいいのでは?と思ってしまう。4年も経つと前の時の
ピクトグラムなんて忘れてしまうと言われるとその通りかもしれないが、毎回、開催国がピクトサインをデザインするというのも
非効率な話だろうし。なんとかできないものだろうか。

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3月13日 NHK受信料
 ワンセグ機能付きの携帯電話を持っているとNHKと受信契約を結ぶ必要があるのかという問題に、1つの結論が出た。最高裁で2審の契約の義務
があるという判決を不服として上告した訴訟を退ける決定をしたのだ。これで、契約の義務があるという結論が最高裁で出されたことになる。
放送法に規定されている「設置」は設け置くという意味で携帯の意味は含まないという訴えだったのだが、放送法施行時には携帯ラジオが
存在したことから、設置には携帯も含むという判断が高裁でなされていたのだ。当然のように色々と世間では騒がれている。この契約に対して
NHK側にも責任はあり、放送法第3章 日本放送協会の最初の条文に「公共の福祉のために、あまねく日本全国において受信できるように」
という文言があるわけで。つまり、民放であれば収益がないために放送設備を置かないようなところでもNHKは受信できるようにしなくては
ならないのだ。多くの人がこのことを忘れている気がする。ちなみに、ワンセグをめぐる訴訟は他にもいくつかあるようだ。

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3月14日 円周率の日
 今日、円周率の日に合わせて、アメリカの大手IT企業が、自社で運営するクラウドコンピューティングサービスを用いて円周率を計算、
桁数の世界記録を打ち立てた。これまでの記録が22兆4591億5771万8361桁だったのだが、31兆4159億2653万5897桁まで計算した
という。この桁数そのものが円周率の最初の14桁になっているという小ネタ込みだ。計算に要したのは111日だという。わざわざこの
桁数で止めたということは、その気になればもっと行けるということを意味しているのだろう。コンピュータの進化は凄いなと思うと同時に
円周率はやっぱり無理数なんだなと思ってしまった。数学的に無理数であることは証明されているわけだが、実際に計算されていると
実感してしまう。誰かひたすら円周率が載っている本とか出さないかな。

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3月15日 ふるさと納税で訴訟
 ふるさと納税の返礼品としていた高級自転車を自治体が取りやめたことで在庫を抱え、損害を受けたとして自転車販売会社が訴訟を起こした。
メルセデスベンツ社製などの自転車を返礼品として提供する契約を締結していたという。総務省が打ち出した高額の返礼品を取りやめるよう求める
通知の後も契約を続けていたが、自治体としてもついにやめることになり、在庫を抱えることになったという。何となく言いがかりのような
訴訟だなというのが正直な感想。高額な返礼品は規制されるのが目に見えていたし、そもそも地場産業としての返礼品でもないし。色々と
制度を履き違えているような状態なのに、損害賠償とは・・・。実際にはどういう契約になっていたのかが焦点になるが、決まった数での
契約ではないだろう。そうであれば損害賠償は難しいのでは?と思ってしまうわけだが。ふるさと納税、こんな波紋も引き起こすとは。

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3月16日 新しい地図記号
 国土交通省は新しい地図記号を作り、掲載することを決めた。最後に作られた地図記号は2006年の風車と老人ホームなので、13年ぶりに追加
ということになった。今回追加されるのは「自然災害伝承碑」。これまでは記念碑の地図記号はあり、一部は自然災害伝承碑も含まれていたが、
西日本豪雨などで過去の水害が住民に伝わっていなかったことなどを受けて制定されるようだ。記号としては記念碑の地図記号に縦線が加わった
物だ。掲載は市区町村が郷土史などの裏づけ資料や写真と共に国土地理院に申請する必要があるという。記念碑の地図記号だっていい加減マイナー
だというのに、さらにマイナーな地図記号を作るとは。しかも自治体からの申請待ちとなると、いよいよ掲載される数が少なくなるわけで。既に
20箇所ほどの掲載が決まっているというが、そこからどれだけ増えるのかは疑問が。地図好きとしては喜ばしいことではあるのだけど。

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3月17日 子どもの体の変化
 最近、全国の養護教諭から子どもたちの信じられない怪我が報告されるようになっているという。中学校で50 m走のタイムを測定したところ、
20 m付近で転んで動けなくなった子どもを調べると、股関節の剥離骨折があったという。筋肉の収縮に耐えられず剥離骨折したという。
他にも雑巾掛けで腕を骨折したとか、跳び箱に手を付いた際に骨折したとか。幼児期に体を使った遊びをしなかった結果、骨がもろくなっている
のではないか、と予想されている。ニュースだけを頼りに全国で同じような事例が起こっているとは考えてはいないが、実際に起こっているのは
確かだろう。なかなか信じられないが事実は事実。環境が変わったのは事実で、子どもに原因があるわけではなく、遊べる環境を奪っている
大人側にも問題があると思うのだ。今の都会の公園では遊べる内容も限られているし、塾だなんだで時間も限られている。子どもの時間の使い方を
大人が考え直す時期ではないだろうか。

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3月18日 公文書管理
 政府の公文書管理委員会で、行政文書の電子的管理についての基本的な方針の最終案を了承した。これによると、大半が紙媒体で保存されている
政府の公文書を2026年度をめどに電子管理することを目指すという。財務省の決済文書改ざんなどの再発防止が狙いだという。基本方針は電子媒体を
正本、原本として体系的に管理するという。この2026年というのは新国立公文書館開館の年で、それをターゲットにしたようだ。
まだ紙だったの?という思いが強い一方で、今、電子媒体で使われているファイル形式がいつまでも読み込めるとも限らないというのも事実。
Wordファイルなのか一太郎なの分からないが、ある日突然、メーカー側の思惑で読み込めなくなる可能性だってあるわけで。そういう意味では
紙媒体は偉大なのだけどテキストファイルが最強で、それなら読み込めなくなることはほぼ無いと思われるのだが、そんなことはしないんだろうな。

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3月19日 EU離脱
 結局、イギリスのEU離脱はいつなのだろうか。イギリスの首相のEU離脱案の議会採決は延期される見通しが強い。下院議長が前回否決された案を再び
採決するには中身が大幅に異なるものでなくてはならないと、事実上の採決禁止をしたためだ。その為、19日に採決予定だったものは延期、29日に
離脱予定も、いわゆる「合意なき離脱」になることを恐れて、時期を延期する交渉をすることになりそうだという。結局のところ、あの国民投票で
盛り上がった離脱への勢いは何だったのか?いざ本当に目の前に迫ると、その影響の大きさから二の足を踏んでいるということなのだろうか。
ニュースを見るたびに、イギリス首相がストレスで胃に穴が空くんじゃないかと心配になってしまう。一国の首相ともなると、簡単に投げ出すわけにも
いかないんだろう。だからって議会は解決策を示してくれるわけでもなく。ストレスが溜まりそうな仕事だ。

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3月20日 幸せとは?
 国連の関連団体が発表した世界幸福度報告。日本は156の国と地域のうちで58位と過去最低を記録したそうだ。これまで40位を上回ったことがなく、
4年連続で50位台。OECD36か国中でも32位と低迷している。人生の選択の自由度が64位、寛容さが92位いう数字を出しており、これが足を引っ張った
ようだ。外から見たものではなく、それぞれの国と地域の人が回答しているものなので、実際にそう感じているのだろう。健康寿命では世界2位
だったり、GDPも世界で上位に食い込むというのに、意外と国民は幸せを感じていないということだ。これはかなり問題なんじゃないか?
何に幸せを感じるかという問題は残されているものの、国民が感じていることをそのまま反映しているのだと思う。人が幸せを感じるのは、きっと
相対的なもの。一部の富裕層がぬくぬくと暮らしていると、どうしても自分と比べてしまい、不幸を感じてしまうという側面はあるだろう。
国としての絶対的な豊かさよりも、国民が感じる豊かさを求めて欲しいものだ。それを目指したのはミャンマーだったか?

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