Top雑感2019年6月(11日〜20日)

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6月11日 結局は宣伝
 東京オリンピックの国内の聖火リレーは来年3月26日から始まる。約1万人が聖火ランナーとして走るとされているのだがその内訳が凄い。
スポンサー企業枠と都道府県枠があるのだが、全日程のうち、都道府県枠は約25%であり、残りは企業枠だという。組織委員会が発表した
1日あたりの都道府県枠の人数と、実際に聖火リレーが行われる日数を基に計算したものだ。つまり、今の発表通りに人数が割り振られると
75%は企業枠になるという。企業枠で走る以上、ランナーは何かしらその企業に関連したものを身に着けるか、その企業の商品やサービスを
購入して応募することになるのだろう。オリンピックがスポーツの祭典ではなく、商業オリンピックと揶揄されて久しいのだが、それと
同じ構図が聖火リレーにも見え隠れしているわけで。スポンサー側も高いスポンサー料を払っているだろうから、それなりの見返りを
望んでいるはずで。なんか、おかしなイベントになってきているな、と。

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6月12日 買取終了?
 現在、固定価格で買い取りを行っている太陽光発電などの再生可能エネルギーについて、制度の終了が経済産業省で検討されている
そうだ。買取価格の原資は電気料金に上乗せしていたのだが、消費者の負担が大きくなってきたことが切っ掛けのようだ。再生可能
エネルギーの拡大と負担の軽減が両立するような新しい制度を作る議論を進めるという。ちなみに、既に契約が成立している
ものについては契約の満了まで制度が続けられ、新規の契約についてのみ適用されるようだ。やっぱりというか何というか、
固定価格というところに無理があったのだろう。多くの人が参入すれば、比例計算のように電気料金への上乗せがふえていくわけで、
そうそう納得できるものではない。2012年に制度が始まったので、見直しまでに随分かかったな、という印象はある。もう少し早く
手を打てたんじゃないかなぁ・・・。

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6月13日 国連からの指摘
 国連児童基金、ユニセフがEU、OECD加盟の41か国について、2016年時点の子育て支援策に関する報告書を発表した。それによると、
給付金などの支援制度を持つ出産休暇・育児休業期間の長さでは日本の制度は男性で1位の評価を得たのだが、実際に取得する父親は
非常に少ないという特異性が指摘された。併せて、社会的に受け入れられるようになることが必要ともかかれていたそうだ。
男性の育休はまだまだ少ない。実際に周囲で取得している人はいるのだが、確かに少ない。制度があるのは事実なのだが、少ない
という現実。果たしてここの乖離はどこから生まれてくるのだろうか。結局は取得しにくいとか、そんなレベルの話のような
気がするのだけど・・・。ユニセフの指摘通りで、社会的にまだまだ一般化してないだけなのだろうが、これが浸透するまでには
時間がかかるだろう。まぁ、もうしばらくは状況が変わらないかな、と。

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6月14日 逆走の原因
 横浜市の無人で運転される新交通で逆走事故が起こったのは、約2週間前だったその原因が推定された。詳細はここでは書かないが、
フェイルセーフの機構が無かったというものだ。他の新交通では同じことが起こらないようなフェイルセーフが組み込まれているそうだ。
これで1つの解決を見たかなという感じだろうか。問題は何故フェイルセーフを組み込まなかったのかということ。30年ほど前に
営業が始まったものなので、当時はそんな概念が無かったというのもあるだろう。だが、それから車両は代替わりをしているはずで、
その中のどこかで、設計を見直しても良かったはずなのだ。それを怠ってきたのだから、事故っても仕方ないかなという気がする。
まぁ、代替わりといっても、外観ばかりを気にしていたのかもしれないし、下手に電気回路の設計をいじって、余計なトラブルを
起こすことを恐れたのかもしれない。何にせよ、原因が分かって何よりだ。

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6月15日 チケット不正転売禁止法
 実際には昨日施行された法律だ。チケットの不正転売が横行しているので、法律で規制しようというものだ。実際にはチケット購入の権利を得た
というメールだったり予約権は対象外なので、とりあえず現物を規制するという、最優先事項について真っ先に規制することを目的とした法律のようだ。
この法律、チケット不正転売禁止法とされているのだが、法律の名称として、チケットという言葉が使われるとは考えにくく、何らかの略称としての
チケット不正転売防止法なんだろうなというのは想像に難くない。調べてみたところ、正式名称は「特定興行入場券の不正転売の禁止等による興行入場券の
適正な流通の確保に関する法律」なのだそうだ。実にしっくりくる名前だなと思えるのは法律関係のことをよく調べているからだろうか。これくらい
硬い名称を付けてこその日本の法律という感じだ。それにしてもダフ屋行為もこれだけ正式に規制されるとは、厳しい時代になったものだ。

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6月16日 第2原発は今
 東日本大震災の時にメルトダウンを起こして廃炉に向けた作業が行われている福島第1原発に対し、福島第2原発はあまりニュースにならない。
どうなっているんだろうと思っていたら、ふとニュースとして上がってきた。状況としては廃炉の方向で検討を進めるという段階なのだそうだ。
ただし、廃炉についても、方針を表明してから1年が経過しているが、特に検討状況についても進展が無いとのこと。広報部曰く、「引き続き
スピード感を持ってしっかりと検討を進めたい」とのこと。1年も放っておいてスピード感も無いよなという思いの一方、進めるのは検討
であって、廃炉に向けた作業ではないという点も注目だ。言葉遊びをやっている感じだが、これが実際に起こっていることなのだ。これで
いいといのだから甘いな・・・と。さて、決着がつくのは何年後になるだろうか。

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6月17日 有給の日数
 年10日以上の有給休暇が与えられる従業員に、最低年5日の取得を義務付けた政府の働き方改革。この日数について、2000人規模でアンケートを
行った結果が公表された。この日数について、「十分ではない」48.6%、「十分だ」35.6%、「分からない」15.8%とのことだ。実際にはもう少し
掘り下げて聞いているようだが、まぁそこまではいいだろう。この結果をどう解釈していいものやらと、悩んでしまうのだが、回答者の
有給取得率と併せて考えないといけない気がするのだ。例年のように完全消化している人であれば、5日は少ないだろうし、ほとんど
休めなかった人からすれば5日は十分、もしくはそんなに消化できるのかを不安に思っているくらいだろう。さらには回答者の過去の経験も
関係してくるだろうし。ずっと土日が休みという環境であれば有給休暇の5日は足りないと思うかもしれないし、大学のブラックな研究室
の場合は、日曜日も休みがなかったりするので、年5日でも十分と感じるだろう。何というか、浅い調査だな、と。

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6月18日 携帯電話の違約金
 総務省の有識者会議が、携帯電話料金の値下げを促す省令改正案を取りまとめた。所謂2年縛りの途中解約の際の違約金を1000円以下にする
というのも含まれている。携帯電話会社を乗り換えやすくして、各社に価格競争を促すという。今年の秋に施行予定だとか。他にも
端末の割引に2万円の上限を設けるなどが含まれているようだ。2年縛りから簡単に抜けられるようになってみたところで、他社に
乗り換えるメリットがどれだけ出てくるのか、というのが疑問なのだ。他社に乗り換えても端末代が割り引かれるわけではないし、
通信料金を考えたときに、そこまで大きな差が出るとも考えにくいわけで。結局は端末を売る事業者と通信会社を別々にして、
SIMフリーにしないと目的とするような競争にはならないのではないだろうか。あまりスッキリしない話だなぁ、と。

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6月19日 条例成立
 ハロウィンやサッカーの大きな試合などのたびに大騒ぎになる渋谷駅前のスクランブル交差点。昨年のハロウィンでトラブルが相次いだため
渋谷駅周辺の路上などでの飲酒を禁止する条例案が可決、成立した。ハロウィンや年越しなどの期間限定で、飲酒の他、音響機器で大きな
音を出すとか、街灯にのぼるなどの迷惑行為も禁止しているという。ただし、罰金などの罰則の規定がないとのこと。かつてはこんな
大騒ぎをする人はいなかった気がするのだが、いつからこうなったのだろうか・・・。日本人は慎み深いとか、礼儀正しいとか、そういう
一般論を持ち出しても仕方ないのだが、そういう民族像があったと思うのだが。この条例も罰則規定がないというのは、例に挙げたような
行為が迷惑なので、分かってほしいという願いを込めたものだと思うのだが、罰則規定なしでは守られるかどうかが不明と記事に書かれる
というのは何とも悲しい。今年のハロウィンはどうなるだろうか。

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6月20日 オリンピックのチケット
 東京オリンピックの抽選の結果が発表されているようだ。今回も公式販売サイトにはアクセスが殺到し、100万人を超える待ち人数が表示
されたタイミングがあったそうだ。当たった人はその金額が10万円を超える場合もあるとか。一方で、大会開催について、東京都の税金を
多く使っているのに、都民で全く当たらない人がいるというのはおかしいと憤っている人もいるいるとか。まぁ分からないわけではないが、
そこで都民を優先するというのもおかしな話だろう。むしろ、復興五輪を謳っているのだから、優先するのであれば被災地の人たちで
あろう。もちろん、実際にはそんな措置は取られていないようだが。開会式などに招待される可能性はあるものの、チケットという
点では完全に平等のようだ。何をもって復興五輪なのかは分からない。

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