Top雑感2018年7月(11日〜20日)

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7月11日 人口減少社会
 総務省が今日公表した住民基本台帳に基づく2018年1月1日現在の日本の総人口は、前年比0.30%減の1億2520万9603人なのだそうだ。減少幅が
過去最高だとか。都道府県別だと増加は東京圏の1都3県と愛知、沖縄のみで、減少は東北地方が多いという。特に全国トップの減少率は秋田県の1.39%
だというから、過疎化の速度が伺えると言うものだ。おそらく、本当の問題はそこではなく、15〜64歳の生産年齢人口が、総人口に占める割合が59.77%で
1994年以降ずっと減っていると言うのだ。人口は減っているのに生産年齢人口の割合が減っているということは、昨今叫ばれている少子高齢化がどんどん
加速していることを意味しているわけで。出生数も減っていることが分かっているから導かれる結論な訳で。どうしてこうなった?先進国がこんな感じに
なるのはよくあることなんだけど、何の対策も打たずにここまできてしまった理由は?これからどうするの?疑問は尽きない。

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7月12日 防災情報メール
 平成30年7月豪雨で大きな被害が出た岡山県だが、県が配信している防災情報メールが最大2時間遅れて届くトラブルがあったと言う。約192万通が
遅れたそうで、避難に関わる重要な警報や観測情報などが時間通りに届かなかったと言うことで、避難行動に影響があったのではないか、と言われている。
こういう事態というのは、東日本大震災の時に経験して苦労させられたわけで、今でも状況が変わっていないことにある意味では悲しい現実を見た
気分だ。確かに防災情報が遅れるのは問題がある。だからって数年に一度あるかどうか分からないような災害に備えて、通信網の充実を図るか?
ということだ。既に人口が減っていく時代に入っているわけで、設備投資をしてみても、それを補って余りあるほどの利益をもたらすとは考えにくい
のだ。政府としても補助金を出しにくいだろうし。結局、大きな災害の時には通信速度の制限がかかり、メールが遅れて届くのだろう。

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7月13日 クールジャパン構想
 ここのところ気温の高い日が続いているので、打ち水でもして気温を下げようというのではなく、外国人がカッコイイと捉える日本の魅力を発信して
日本の経済成長に繋げようというものだ。実際には、海外需要開拓支援機構なる官民ファンドもあるのだが、実際には投資額のほとんどが回収できていない
ようだ。例えばマレーシアに日本の百貨店を作ったが、現地の物価からかけ離れた価格設定で1年半で事実上の撤退。映画企画会社にも出資したが、
実際には1本も映画が作られていないなど、なかなか杜撰な状態のようだ。果たして日本の魅力はそんな風に「クール」と評される部分なのだろうか?
もっと他の国からの文化が入り込みにくかったが為に出来上がった独特の美意識と文化にあるのではないだろうか。西洋とは明らかに異なる様々な
様式こそがウリにする物ではないのだろうか。官民ファンドでどうこうなる物ではない気がするのだ。税金の無駄?

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7月14日 立ち読み解禁
 大手出版社が少女向け、女性向け漫画を立ち読み可能にした。具体的には書店に働きかけて書店で行なっているフィルム包装をしないようにしてもらった
というだけだ。店によっては立ち読みコーナーを作って置いているところもあるようだ。全35作品の第1刊と最新刊を立ち読みできるようにしたというのだ。
結果、売り上げが20%伸びたという。結局は、最初に手に取ってもらうきっかけを作ろうということのようで、電子書籍が試し読みを増やすと売り上げが
伸びることから一般の書籍でもやってみたということらしい。まぁ確かに書店でフィルム包装がされるようになって久しく、自分が持っている本と
書店に並んでいる最新刊が同じかどうか分からなくなることがある。店員に言えば外してくれるというのだが、申し出ている人をみたことがないし。
フィルム包装をしてから書店に来る人が減ったという話もあるし、結局のところ、人は実際に手に取って見てみたいのだと思う。電子書籍が出ても
紙派の人が消えないのはそのあたりにも理由があるのだろう。

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7月15日 防犯ブザー
 事件や事故に巻き込まれた時に助けを求める音を統一しようと、消費者団体が動き始めた。まず最初に考えられているのが防犯ブザーの音だ。今は85 db以上
の音と、高温と低音を繰り返すなどと決められているに過ぎないが、目指しているのは統一した音でJISに登録されることだという。実際、通学路で
間違えて鳴らしてしまったが誰も来なかったという事例もあるようだ。言われてみれば、という感じだが、防犯ベルが鳴ったとしても、それが防犯ベルなのか
どうなのかは分からないのは事実。現場に居合わせて、様子を見に行くかと聞かれると行かない気がする。実際、高速道路のSAで防犯ブザーが鳴っている
車というのをたまに見るのだが、多くの人が素通りしているという現実がある。仮に防犯ブザーの音がJIS登録されたとしても、人が集まるかは微妙な
ところだと思うんだけどな。事なかれ主義が広まりつつある今の日本で、わざわざ危険な現場に向かう人がどれだけいるのか・・・。

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7月16日 リニア工事中断
 長野県内のある区間でリニア新幹線の工事が中断している。その理由が、毎年近くで巣作りをしているブッポウソウの姿が見えないためだという。毎年
工事現場の近くの橋で巣作りをしているが、今年は姿が見えないというのだ。一度飛来しているのは確認されているが、その後姿が見えなくなったとのこと。
JRと地元自治体、住民などで協議会を開いて対応を話し合うとしている。「近く」というのがどれくらいの距離なのか分からないので判断は難しいのだが、
人が大勢出入りして、重機でガタガタやっていたら鳥だって逃げるだろうという気がする。人がいる場所に営巣を行うのはツバメくらいのもので、
普通は人から逃げようとする筈だ。当然考えられる影響の範囲だったと思うのだけど・・・。というか、建設前に環境アセスメントというのをやっている
はずで、その時に抜けていたのだとしたら、そちらの方が問題ではないだろうか。というか、今後もこういうことが続けば、工事はどんどん遅れていくわけで。
計画通りに開通できるのだろうか?

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7月17日 参議院の定数6増
 一票の格差是正のため、参議院の定数を6増やす公職選挙法改正案は衆議院の特別委員会で可決された。すでに参議院では可決されているので、あとは
衆議院の本会議での採決を待つのみとなった。本当は今日中に本会議での採決も行いたかったようだが、ずれ込んだようだ。この改正案で埼玉選挙区の
定数が2増え、比例代表の定数が4増えるという。また、比例代表の一部に名簿順位が固定された特別枠を導入するという。一票の格差は確かに放置すべき
ではない。ただ、その是正の方法が主に定員を増やす方向で考えられているのが納得がいかないのだ。今や人口は減少する時代に入っている。そんな
状態で国会議員だけが増えていくというのはおかしい事だろう。都市部に人口が集中しているので簡単に減らして是正できるものではないのだが、
選挙区を広げるとか、都市部は逆に狭くするとか、色々と方法はあると思うのだ。昔からの選挙区の枠組みを一度リセットするくらいの改革をしても
いいのではないだろうか。

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7月18日 値下げの意味は
 愛知県にある某テーマパークが値下げを発表した。1日券は子ども5300円が繁忙期4500円、通常時3700円に、大人は繁忙期は6900円で据え置きだが
通常時は5000円になるという。年内は無休で営業することも決定し、夏休みを前に集客に必死になっている様子が伺える。元々、入場料が高すぎる
と話題になっており、以前には1日券を買った人には期間限定で使える1日券の引換券をプレゼントするという荒技までやってのけた所だ。今回、ついに
繁忙期と通常時に分割しての値下げに踏み切ったということは、それだけ客足が伸びなかったということだろう。特に繁忙期と呼ばれる時期以外の
客の入りが悪かったということが何となく伺える。確かにあまりいい評判を聞かないところではある。リピーターを作ろう必死になった1日券プレゼント
でもダメで、ついに値下げ。これで客足が伸びればいいのだけど、もし駄目だったら次のては・・・?

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7月19日 猛暑
 まだ7月だというのに熱中症で救急搬送される人が後を絶たない。今日だと熊本市の球場で行われた甲子園の県予選で、応援していた生徒37人が熱中症の
疑いで搬送されたという。ついに熊本県の高校野球連盟は全校応援を自粛するように出場校に求めたという。これ、甲子園に行っても続くわけで。応援も
そうだが、選手は炎天下で運動をしているわけで。そろそろ高校野球の日程も見直す時期に来ているのかもしれない。ナイターにするとか。時期を早く
すると梅雨に重なるし、遅くすると3年生の引退が遅くなって受験に響くので、日程は動かせないだろうけど、何とかならないだろうか。そろそろ
限界ではないだろうか。そしてこの時期に2年後には東京オリンピックが待っている。選手も観客も大変なことになるぞ・・・。もう夏の日本で運動を
してはいけないんじゃないかな・・・・。

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7月20日 400億円
 元々、新千歳空港と札幌駅の間以外は全部赤字とさえ言われていたJR北海道だが、近年は駅を閉鎖したり路線を廃止したりと、なかなかの大ナタを
振るっているなと思っていた。そんな状況だったのだが、ついに国が2019年、20年で400億円の財政支援を行う見通しであることが明らかになった。
青函トンネルの維持負担の軽減や、単独では維持が困難となった路線の維持に充てるとしている。いたからこそ分かるのだが、北海道は完全に車社会だ。
だからと言って高速道路が混んでいる訳ではなく、下道を走る人だらけの車社会という、なんとも不思議な状態になっている。そこでJRというのはなかなか
選択肢に出てこない訳で。路線が少ないというのがあるのだが、それが更に車へのシフトを進めるという悪循環に陥っている。第3セクターというのも
収益が見込めない以上は難しいだろう。果たして400億円で足りるのか・・・。

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