Top雑感2017年10月(11日〜20日)

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10月11日 法律事務所
 東京都弁護士会は、とある法律事務所について業務停止2か月、元代表の弁護士の業務停止3か月という処分を下したという。有名法律事務所
だけに、本店以外の85の事務所にも影響が及び、合計187人の弁護士に影響があるという。この法律事務所は債務整理、過払い金返還請求で
テレビなどにCMを流しているところなのだが、この広告が景品表示法に違反するとともに、日弁連の規定などにも違反すると判断された
ものだ。テレビでCMを流していただけに依頼人も多くいただろうから、影響が大きそうなのは想像できるわけで、臨時電話相談窓口が設置される
予定だという。何だって法律の専門家が組織ぐるみで法律違反をやっているんだか・・・。いや、むしろ専門家だからこそ抜け道を知っていて
そこから抜けられると思ったのか?何にせよ、けしからんわけで、テレビやラジオでCMを流していたのに、それに見合うだけの集客が
なかったとも考えられるのだが真相は闇の中だ。ま、世の中そんなに上手い話ばかりではない、ということだろう。

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10月12日 ユネスコ脱退
 アメリカは2018年12月31日付けでユネスコを脱退すると発表した。すでに事務局長には通告済みだと言う。以降はオブザーバー国家として
ユネスコとの関係を続けていくという。機構改革の必要性や反イスラエル的な姿勢を脱退の理由としている。さて、ユネスコの運営費用は加盟国の
分担金によって賄われているのだが、その最大の拠出国はアメリカだ。その割合は現在22%。次いで日本9.679%、中国7.920%、ドイツ6.389%、
フランス4.859%となっている。日本は平成27年度には分担金として33億2000万円を拠出したと外務省のサイトにあるので、総額が幾らかは推して
知るべしという感じだ。ここからアメリカ分が抜けてしまうわけだが・・・実はアメリカは既に拠出を停止しているので、ユネスコ自体が急に
予算繰りが厳しくなるわけではない。それでも痛手だろうけど。まぁ日本から見ていてもイマイチ何をやっているのか分からないし、
ひたすら世界遺産を増やしているだけの組織にも見えなくはない。アメリカに次いで日本も脱退、なんてことはないだろうけど、国連が必ず善で、
参加しておくのが大事、という考え方は改める時期に来ているのかもしれない。

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10月13日 準惑星に輪
 土星を始めとして、太陽系の巨大惑星は話を持つことが知られている。有名なのは土星なのだが、木星や海王星も輪を持っている。ただ、巨大な
惑星に限定されると思われていたのだが、準惑星にも輪が見つかったことが発表された。見つかったのはハウメアという準惑星で海王星の
外側を回っている。公転周期は285年。そもそも、惑星の輪の形成については明確なメカニズムが分かっていないので、大きな惑星以外には
無いというのがあまりにも乱暴な説だったと思うのだ。しかもこのハウメアは球というよりは平らな葉巻のような形と形容されるようで
なかなかにいびつな形をしている。それでも輪を持っているというのだから、まだまだ分からないことだらけだ。これから多くの準惑星に
ついて、輪を探す活動が始まるのではないだろうか。まぁ、遠い上に自ら光を発しているわけではないので、観測は難しいだろうけど。

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10月14日 疑問票
 衆議院議員選挙が公示されて初の週末となったわけだが、ニュースで出てきたのは比例代表の紛らわしい政党名の話だった。公示直前に
政党がバタバタと変わった関係で難しいことになっているようだ。基本的には政党が略称として届け出た政党名が書かれるものと想定している
わけだが、それ以外のものは疑問票として審議の対象になる。この政党の略称というのがなかなかに厄介だったりするわけで。政党側が
どこまで想定して略称を作るのかという問題があるのだが、頭文字1文字も届け出ているらしいのだ。例えば立憲民主党なら「立」、希望の党
であれば「希」といった感じだ。それでも想定外の略称を書く人というのは必ずいるわけで。さて、投票は22日。まだ投票所の入場券が
届いていないと思うのだが、大丈夫なのだろうか。よく考えたら1週間後か・・・。

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10月15日 トヨタ方式の残業代
 普段は多少は隠すのだが、今回は堂々と企業名を書こうと思う。トヨタ自動車が入社10年目以降の主任職の社員に対して実際の残業時間に
関係なく、毎月17万円を一律に支給する制度を始めるという。導入予定は今年12月で本人が希望して了承されれば適用となる。金額としては
主任職で45時間分の残業手当に相当し、これより残業を短くすれば本人にメリットがあると言うもの。残業が45時間を超えた分については
手当は上乗せされるという。残業手当のためにダラダラと仕事をする人は減るのだろうけど、45時間を越えればそれだけ手当がつくというのは
裁量労働制で働いている私からしてみれば羨ましい限りだ。そこも固定にしてしまえばもっと残業時間が短くなると思うのだけど・・・。
それにしても残業手当だけで17万円というのはなかなか凄い気がする。45時間分ということで時給を計算してみると、かなりの金額に。
ところで、この施策、会社としてトータルで費用の削減になるのかどうなのか、そこが疑問だ。

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10月16日 人口の再生産
 そう呼ぶのが相応しいとは言い切れないのだが、私は何となくそう考えている。夫婦2人が2人の子供を育てれば人口は増えもせず、
減りもしない。人口が増えるには夫婦が3人以上の子供を育てる必要がある。さらに国民全員がそのようにならなければならず、未婚の人が
いる限りは夫婦で4人とかより多くの子供を育てる必要がある。さて、大手保険会社の調査によると、子育て世代の9割以上が第3子を
「欲しいが難しい」「欲しいとは思わない」と考えていることが明らかになった。再生産に全く貢献していない身としては偉そうな
ことは言えないのだが、これだと人口は減るよな、と。ただでさえ晩婚化が進んでいるのに、3人目は厳しいと考えている人が多いのであれば
人口増加は無理な話だ。この3人目が厳しいと考える理由を取り除くことが大事なのではないだろうか。経済的な問題か?

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10月17日 重金属
 今年8月にあったアメリカとイタリアの重力波観測施設での同時観測。その2秒後からγ線バーストが観測されていたことが明らかになった。
このγ線バーストの発生源は同一であると考えられている。この現象はそもそも中性子星の合体によるものとされている。重力波とγ線バーストを
同時に観測できたのは初めてだという。さらに、この合体の余波で金や白金などの重金属も宇宙空間に放出されたことも確認されており、
これまで考えられていた重金属原子の生成のメカニズムが明らかになったこととなる。細かい話は避けるが、核融合では鉄までしかできない。
それより重い元素がどうやってできたのか、実際の証拠はつかめていなかった筈だ。それが観測されたというのは大きい。まぁ、だからと言って
何も変わらないわけだが。重力波が観測できるようになって、見えてくる世界が変わったなという印象はある。それだけ観測装置というのは
偉大だということだろう。

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10月18日 2画面スマホ
 NTTドコモが2017年冬モデルとして投入するのが2画面のスマホだ。5.2型フルHDディスプレイを2つ持っているタイプで、真ん中から2つに折れる
ようだ。スマホのプロセッサが高性能になり、しかもOSレベルでマルチウィンドウに対応したことで2画面のメリットを最大限発揮できるとして
発表してきたようだ。スマートフォンの画面が大きくなてきたとは言っても、そこに複数のウィンドウを表示させるには手狭。だったら
画面そのものを2つにすればいい、ということのようだ。ドコモは2013年4月にも同じようなスマートフォンを発表しているが、当時は何かと
非力だったのでメリットを活かせなかったという解釈のようだ。私自身がスマートな使い方をしていないので、大きなことは言えないが、
2画面も要るか?という感じ。そんなに多くの情報を一度に表示しないといけないような作業を、携帯電話でやるか?ということだ。今回も
思い切り失敗しそうな空気を感じるわけで。

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10月19日 現場判断?
 先日、有資格者が完成検査を行なっていなかったとして、116万台の車をリコールした自動車会社が、国から指摘を受けたあとも無資格者が検査を
していたとして問題になった。全車両の出荷と登録を停止するとした。在庫車3万台、すでに顧客に渡った4000台も再検査を実施するとしている。
顧客に渡ったものはリコールとなる。やっちまったな、という感じ。再発防止策を立てることも大事だが、何故国から指摘を受けた後も続けて
しまったのかを突き止めないといけないと思う。上の人が徹底させることができなかったこともあるのだろうが、工場としての成績を生産台数で
評価していたのだとすると、そんなことも起こるのかな、と。最近は特にコンプライアンスが口うるさく叫ばれているだけに、こういうことを
すると一気に会社の信用を失うのだけど、現場としてはそれどころではなかった、といったところか。どれだけ上の人が頭を下げようとも、
考え方の徹底と原因を潰すことをしないと再発すると思われるわけで。さて、原因はどこにあったのか?

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10月20日 旅館でAI
 箱根の老舗旅館でAIを導入したというニュースが流れた。まさか旅館の中でのおもてなしにAIを導入したとでも?と思ったが、実際は
旅館のWebページでのFAQでのことだった。FAQは意外と欲しい情報が見つからなかったりするのだが、そこでAIが先回りして質問をしたり
するらしい。コールセンターへの電話の数が減ったり、Webからの予約が増えたりと、実際に効果が出ているらしいのだ。AIが流行っている
ので入れてみた、というのが実際のようだが、それでも効果が出れば良いわけで。果たしてここで使われているシステムが本当にAIと呼ぶに
相応しいものなのかという疑問は残るのだが、人は意外と「対話」を求めているのかもしれないな、というのが最近の感想。FAQで一方的に
情報を与えられるよりも、対話をするようにして欲しい情報に行き着く方を求めているような気がするのだ。欲しい情報が見つからない
時は、質問するという手が残されているからかもしれないが。そこで回答に辿り着かなくても、何となく許せてしまうのが、対話型の
凄いところであって。このブーム、いつまで続く?

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