Top雑感2016年3月(21日〜31日)

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3月21日 宇宙ホテル
 NASAは宇宙で風船のように膨らんで飛行士が暮らす空間を作り出す拡張型居住棟の試験機を、4月8日に国際宇宙ステーションに
打ち上げると発表した。今はまだ激しい温度変化と強い放射能に対する耐久性を調べる段階だが、最終的にはホテルとしても活用
できる民間宇宙ステーションを作る構想も持ち上がっているという。さらには折り畳めるため、軽量でコンパクトになるため、
火星探査で活用することも考えているとか。深海に行くよりも宇宙空間に行く方が簡単だという話を聞いたことがある。深海は
高い水圧に耐える必要があるが、宇宙空間はせいぜい1気圧。なんならもう少し低い気圧でも平気だったりする。必要とされる強度が
全然違うというのだ。だからこそ、こういう膨らませるタイプの居住空間も考えられるのだろう。色々なことを考えるものだな
と思っている。もっとも、今回の実験のように温度差や放射能に耐える必要があるのだが。宇宙ホテルができたところで、そこに
行くのが大変なので、簡単な話ではないのだけど。宇宙エレベーターでもできれば話は変わるかもしれないが。

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3月22日 ベルギー王国
 ベルギーの首都、ブリュッセルの空港と地下鉄で爆発が起こったことで、テロだと騒がれている。犯行声明が出ていないので何とも
判断できない状態。気になったのはベルギーの国家元首は?ということだった。国名を調べると「ベルギー王国」と出てくるので
王族なんだろうと思うのだが、記者会見では「首相」という肩書きの人が出ていた。そして、ベルギー王族ってニュースで見たことが
ないな、と。そんなわけでもう少し深く調べてみると、国家元首は国王であり、立法権を連邦議会と共に行使し、憲法に基づいて
政治を執りおこなうようだ。では首相はというと、連邦政府の長であり、日本語で言うところの「省」があり、複数の政党の連立で
形成されるものだという。どうやら立法に関与しているらしい。だったら、なぜ今回の記者会見で首相が出てくるのか・・・。
いろいろと不思議な国だ。

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3月23日 新入社員は
 日本生産性本部の「職業のあり方研究会」がこの春の新入社員の特徴を発表した。今年は「ドローン型」なのだそうだ。一応全文を
載せると「強い風(就職活動日程や経済状況などのめまぐるしい変化)にあおられたが、なんとか自律飛行を保ち、目標地点に着地
(希望の内定を確保)できた者が多かった。さらなる技術革新(スキルアップ)によって、さまざまな場面での貢献が期待できる。
内外ともに社会の転換期にあるため、世界を広く俯瞰(ふかん)できるようになってほしい。なお夜間飛行(深夜残業)や目視外飛行は
規制されており、ルールを守った運用や使用者の技量(ワークライフバランスへの配慮や適性の見極め)も必要だ」とのこと。長い。
毎年恒例だが、全く記憶に残らないし、だからどうしたと思うのも、また毎年のこと。ちなみに、昨年以前は順に「消せるボールペン型」
「自動ブレーキ型」「ロボット掃除機型」「奇跡の一本松型」「はやぶさ型」なのだそうだ。こうなると毎年話題になったもので
無理矢理こじつけているように感じてしまう。まぁ、どうでもいいんだよな、結局。

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3月24日 今度はイースター
 ハロウィンに続いて今度はイースターを題材に商戦が繰り広げられているようだ。千葉の浦安あたりが火付け役と言うのもハロウィンと
同様か。ただし、日本の場合は卵を題材にしたお菓子が登場したり、ウサギの耳がついたカチューシャをしたりするようで、本来の形とは
大きく異なっているようだ。浦安では6月頃までイースター仕様でイベントを開催するようで、最早季節なんてどうでもよくなっている
雰囲気すら感じてしまう。クリスマス、バレンタイン、ハロウィンときて今度はイースター。それなりに宗教色の強いものだが、相変わらず
日本ではその色合いがほとんどなくなっているわけで。卵も本来は飾るものだし、ウサギも多産であることから豊穣の象徴であって
別に自分がウサギの仮装をするようなものではない。おそらくはハロウィンを10月末まで行い、クリスマスに切り替えて12月末まで、
そこから年末年始の仕様にして年を越し、2月までバレンタインとなると、春〜夏にかけての商機がないので探していたというところ
だろう。この調子で行くと、6月までイースターをやり、7月のアメリカ独立記念日として、ハロウィンに繋げるということをやりかねない。
何かがおかしい気がする・・・。

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3月25日 北海道新幹線
 ついに明日開業だ。整備計画の決定から43年というから、待ちわびたというよりも、半ば諦めていたのではないか、というくらいの
年月だ。青函トンネルは新幹線用に作られたものなのだが、それから新幹線開業までもかなりの年月が経っているわけだ。ただ、問題は
需要がどの程度あるか、だ。今回は函館まで。2030年度には札幌までの延伸が予定されているのだが、函館までで4時間、そこから
札幌まではさらに2時間くらいかかるだろうか。これで飛行機に対抗できるか、という問題がある。需要という意味では、開業から9日
間の座席の予約状況は20%そこそこだという。意外と空いているのだ。東京と函館というよりは、仙台と函館の間の方が需要が大きい
のではという予想もあるのだが、そもそも、函館に行く用事というのが観光以外ではほとんど無いのでは?という気が。それほどの
需要が見込めない気がするのだ。果たして必要だったのか、その意味がこれから問われる。

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3月26日 ヒッチハイカー
 家の近くにヒッチハイカーがいた。「日本1周中 from福岡」と車で30分程度西に行った場所の地名を書いたスケッチブックを
持っていた。まぁ書いてある通りのことなんだろうけど、問題は立っている場所だ。コンビニの入り口近くに立っていたのだ。
確かに大きな通りに面しているコンビニだが、駐車場が店の前にあるので、通りからは全く見えない。コンビニに寄った人を
ターゲットにしてヒッチハイクをしているのだろうが、それでどれくらいの頻度で車が捕まるのだろうか。分母の数が圧倒的に
小さくなので不利なような気がするのだが・・・。それでも福岡発で神奈川県におり、今は西に向かっているということは
すでに日本を半周以上はしているわけで、それなりのノウハウが溜まった上での行動なのだろう。その時は徒歩だったし、
提示されている場所に行く予定も無いのでスルーしたのだが、その後どうなったのかが気になる。今頃はどこまで移動できた
のやら・・・。

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3月27日 交信不能に
 JAXAは2月に打ち上げたX線天文衛星と交信ができなくなっていると発表した。打ち上げ後に発表された名称は「ひとみ」。新聞でも
取り上げられるなど、なかなかの注目度だったのだが、残念な結果になっている。原因は太陽の方角を示すセンサーの値に異常があり、
太陽電池パネルの発生電力が想定より低いことから、衛星の姿勢に異常が生じているのではないかと考えられている。JAXAとして
全力で原因究明と復旧を進めるとしている。人工衛星の性質上、どうしてもこうなってしまうのだが、打ち上げてからの異常事態には
全くもって対処できない。その場に行って再起動のボタンを押せたらどれだけ楽か・・・。様々な事態を想定してかなりのバックアップ
システムを用意しているのだろうが、今回のように電源そのものが不足しているのであれば、意外とどうしようもない。太陽電池パネルの
向きをセンサーで制御しているのだから仕方ないのかもしれない。ところで、この太陽電池パネルの向き、どの向きにしたら電力が
最大になるかを元にして機械の側で自動で制御できないのだろうか。現代の人工知能ならできそうな気がするのだけど。これからは
こういうトラブルを減らすため、人工衛星も自律式になっていくのではないだろうか。

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3月28日 実は壊れた?
 昨日、交信不能になっていると発表されたX線天文衛星だが、今日になって衛星の周囲に5個の物体があるのが確認されたという。
レーダーでの観測結果だが、このレーダーでは約10 cm以下の物体は見えないので、実際にはもっと小さい破片が散らばっているかも
しれないという。さらに、高度575 kmの予定周回軌道よりも高度が下がってきているという報告もあるという。これは壊れた可能性も
含めて考えないといけないような状態だ。動作中に壊れたとはさすがに考えにくいので、デブリが衝突したとか、そんなところだろう。
この衛星の日本の負担は310億円と言われている。一応、今でも断続的に電波を受信できるというので、完全に機能を停止している
わけではないのだろうが、それでも状況が明らかになるにつれて厳しそうな雰囲気が漂っている。予想外の結末を迎えそうで残念だ。
ここからの完全復旧はさすがに難しいだろう・・・。

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3月29日 コース変更
 毎年3万人を超える参加者が集まる東京マラソンだが、そのコースが変更なるという。今は東京都庁前をスタートして臨海部にある
東京ビッグサイトがゴールとなっていた。これをスタートはそのままに、ゴールを東京駅の丸の内側にするという。途中のコースも
日本橋や両国など江戸情緒あふれる町並みを感じられるルートに変更するという。これでまた計測し直しか、とか思ってしまうのだが
それ以上に気になるのがゴールの混雑。東京駅の丸の内側は確かに広いスペースがあるのだが、東京ビッグサイトにはさすがに及ばない。
3万人規模がゴールに集まるというのに、スペースは比較的少ない。混雑するのは目に見えている。そして場所は東京のど真ん中。
交通規制が与える影響は計り知れない。大丈夫か?という気がする。交通規制をするのに費用がかかるのかどうかは分からないが
かなりの人が損をするのは間違いないだろう。その機会費用を考えるとさすがに・・・。まぁ決まったしまったものは仕方ないが
マラソンブームもここまでくるとすごいな。

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3月30日 全員取締役
 関西で社員全員を取締役にすることで残業代を払わないという手法をしていた会社について、残業代支払いの判決が出た。なんでも
6ヶ月の試用期間後に正社員となる際に、株式を譲り受けて株主となり、取締役への就任を承諾する旨の文書を差し入れるという。
取締役は委任契約なので労働基準法の枠から外れるので残業代支払いの義務が生じなくなる、ということらしい。しかし、登記がない、
会議が取締役会と同視できない、出退勤が厳格に管理されていた、給料が安いという理由の他、客観的な視点から判断されて労基法が
適用となったのだ。契約名ではなく、客観的な事実で判断されるのが正しいようだ。企業にとって残業代の支払いが結構な金額になり
経営に悪影響を与えるのはわかるのだが、だからってこれはちょっとやり過ぎだったようだ。上手い手を考えたとでも思ったのだろう。
だが、悪いことはできないもので・・・。ただ、残業代の有無は別として、方法としては面白い気がする。かつて、全社員が人事部所属
という会社が紹介されていた。全社員の評価など全社員が見れるという。全社員が取締役であれば経営に意見を言えるわけで、それは
それで意義がありそうな気がするのだ。企業が大きくなるほど難しくなるのだろうが。

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3月31日 凍土遮水壁
 まだまだ収束する見込みのない福島第一原発。その新しい汚染水対策である凍土遮水壁の凍結が今日から始まった。地下に埋めた
装置に冷却水を流して土壌を凍らせて地下水が建屋に入るのを防ぐのが目的だ。これで流れ込む地下水の量を1日あたり200トンから
50トンに減らせるとしている。だが、実際にどうなるかはやってみないとわからないようだ。地下水位を注意深く観察して
凍結させる順番などを考えているようだ。言うまでもなく地下水が流れ込んで汚染水を増やし続けるのは問題だ。どんな方法であれ
試す価値はあるのだろう。だが、これまで敷地内の地下水のサンプリングの結果で、地下水の流れはそんなに単純じゃないという
ことは分かっていたのではなかっただろうか。この手法自体はあるのだが、今回予定されているほどの長期間に渡って凍結させ続ける
というのは前例が無いという。勝算がどれくらいあるのか、是非とも聞いてみたい。税金と東京電力向けの電気料金を払っている
身としては、それくらいのことをする権利はあってもいいと思うのだけど・・・。

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