Top雑感2016年6月(21日〜30日)

<<Prev. | Next>>

6月21日 AIのリスク
 総務省情報通信政策研究所はAIを用いたネットワークシステム社会、経済への影響や課題を検討する会議の報告書をまとめた。曰く、
AIで動くロボットに起こりうるリスクとして、ハッキングや制御不能、ロボット自身が意思をもち人間との関係が変わる恐れにも
言及。人間に投棄されたロボットが徒党を組み、参政権などの権利付与を求めるケースまで想定している。そういったことを防ぐため、
AI開発ガイドラインの策定を検討すべきだとさえしている。近年のAIの発展でこういったことはずっと叫ばれている。AIには必ず
緊急停止コードを仕込むべきだとか、そういった話だ。かつて、アイザック・アシモフの小説で登場したロボット工学三原則は、
よく考えられているが、まぁ実際に必要になることはないだろう、とか思っていたのだが、実際に必要になりそうな時代になるとは。
アイザック・アシモフも予想していなかったのではないだろうか。時代は変わった。

▲Page Top

6月22日 特別警報の出し惜しみか?
 今、九州が豪雨に襲われている。今日だと1時間に100 mm以上降った地域もあるようだ。活性化した梅雨前線が原因で数年に一度の
レベルと言われている。降り始めからは500 mmを超えたところもあるし、道路の冠水はザラ、川があふれて田んぼが水没したところも
あるという。避難勧告が出ている地域もあるし、死者、行方不明者も出ている。にも関わらず、特別警報が出ていないのだ。警報までは
出ているのだが、特別警報が出ないのだ。この程度では出さないということなのだろう。これは気象庁の戦略ではないか、という気がして
ならないのだ。これだけの雨が降っても警報だぞ、と。特別警報が出た場合はもっと凄いことになるのだから、肝に銘じておいてください、
というメッセージなのではないか、と。特別警報のハードルを上げているのではないか、と。だとしたら、なかなかの策士だ。邪推かも
しれないが。

▲Page Top

6月23日 EU離脱?
 今日、イギリスで欧州連合からの離脱の是非を問う国民投票が行われている。日本時間の明日早朝に投票が締め切られ、即日開票、
早ければ明日の昼には結果が分かるようだ。世論調査では真っ二つになっており、かなりの票が開かないとわからないような気がする。
この結果はかなり大きな意味を持つ。為替相場が敏感に反応していたりするのだが、そういう問題ではなく、EUの前身である、欧州
石炭鉄鉱共同体の時代から考えて、国がなくなるとかの理由以外で、正式に離脱する国というのは初めてなのではないだろうか。
これはかなり大きな意味を持つ。この手の巨大な国際組織から抜けるというのは、かなり大きな判断になるはずだ。さすがに国連から
抜けようという動きを見せる国はないのだが、イギリスがEUから離脱した場合、国際組織になんでもかんでも所属していればいい
わけではないということを、暗に示す結果になるのではないだろうか。さて、どうなるのか。明日の夜には分かるだろうから、
その結果を楽しみにしていようと思う。

▲Page Top

6月24日 EU離脱!
 結果が判明したのは日本時間で今日の昼前であったらしい。ニュースをチェックできる状態ではなかったため、しばらく後になって
知った。イギリスでの欧州連合からの離脱の国民投票で離脱を支持する票が多かったようだ。これを受けて、世界各地では株価が
大暴落し、為替相場も大きく動いた。イギリスの首相は辞任を表明と、バタバタと動いた1日になったようだ。そして恐れていたことが
起こった。いくつかの国で、同じように欧州連合からの離脱の是非を問う国民投票を行うべきだという風潮が高まっているようだ。
この動きはもう少し先になるかなと思っていたのだが、一気に動いたのには驚いた。これでさらに多くの国が抜けた場合、
いよいよ欧州連合が連合の形を保てなくなり、崩壊というシナリオも考えられなくはないわけで。これから激動の時代が始まる予感。

▲Page Top

6月25日 ロンドン独立?
 イギリスの国民投票の結果を受けての混乱が広まってきている。今度はロンドンがイギリスから独立して欧州連合、EUに加盟を求める
動きが出てきているという。事実、国民投票の結果を地域別に見ると、ロンドンでは6割がEU残留に投票しているという。バチカンじゃ
ないんだから、さすがにロンドンだけ独立して国を作るというのは難しいと思うのだが、今回の投票の結果があちこちに混乱を巻き起こして
いるというのは間違いない。もう何が何だか。ロンドンだけ独立しても産業が乏しいのでそれほどの影響力をEU内で発揮できるとも
思えないのだが。あちこちのニュースをチェックしてみると、高齢者と若者との間の意見の差だったり、地域ごとの差だったりと色々と
見えてくるものがあるのだが、きっと話はそんなに単純ではないわけで。日本と同じような島国根性が悪い方向に出た結果という話も
聞くわけで。EUがイギリスの離脱の際にどれだけの条件を突きつけるのか、それで他国がEU離脱を思い止まらせるだけの条件にするのか
などなど、気になる点はまだまだ出てきそうだ。非常に楽しみだ。

▲Page Top

6月26日 選挙戦 始まってる?
 7月10日に投開票の参議院議員選挙。家には入場整理券が届いているし、街中には選挙ポスターが貼られているので、間違いなく告示
されているはずだ。それはその通りなのだが、全く候補者の声を聞かない。神奈川県全体で1区なので、そうそう回ってくるものだとは
思っていないのだが、それにしても全く見ない。ちなみに、インターネットでの選挙運動が解禁されてからは3回目の国政選挙となる。
だが、検索してまで見ようと思わせるほどの何かがない。発信する側も手探り状態が続いているので、普及していないのだろう。
実際のインターネットでの活動はfacebookやtwitterが多いようなのだが、その両方ともをやっていない私のような身には全く触れ合う
機会がないわけで。結局は何を基準に選んでいいのかわからない状態が解消されていない。公平でわかりやすい比較サイトでも
あれば、という声があったりするが、候補者が告示されてからの作成になるだろうから、投票日までには間に合わないだろうし。
結局、インターネットでの選挙活動って何だろう、という印象は拭い去れないままでいる。

▲Page Top

6月27日 幸福感を高めるAI
 ここまでくると、そろそろ何だか分からなくなる。大手電機メーカーが名札型ウェアラブルセンサーを通じて各社員の行動データを
取得し、AIが職場のコミュニケーションや時間の使い方などをアドバイスしてくれるという。「上司と会うには午前中がおすすめです」
とか「Aさんと5分以下の短い会話を増やしましょう」といった感じだという。各社員の特徴的な動きを測定し、幸福度を推定し、AIが
アドバイスを行うのだとか。ここまでくるとAIって何だろうという気になってくる。こんなことまでAIにアドバイスを受けないといけない
のかという感じだ。そもそも、名札型の端末で動きを測定して、幸福度を推定するってなかなか難しいんじゃないか?端末同士の距離を
測定して人のネットワークを可視化するというのは数年前に実用化されているが、そこに色々な要素を加えていった感じだろうか。
果たしてこれは正しいのか、そして広まるのか、疑問は残る。

▲Page Top

6月28日 パスワードの定期変更
 アメリカの科学研究機関のコンピューターセキュリティ部門がパスワードについて興味深いガイドラインを発表した。パスワードの
定期変更はすべきではないとするものだ。今はまだドラフト段階だが、世界中の政府機関や民間企業が参考としている文書だ。曰く、
ユーザーが攻撃を受けたとの証拠の下に変更を要求した場合を除き、認証側は定期的にパスワードの変更を求めるべきではない」とのこと。
頻繁にパスワードの変更を求めると、ユーザー側がパスワードに数字を加えるなど、予測しやすい変更を行ってしまいがちだからでは
ないだろうか。これからは指紋やトークンを用いた多要素の認証が増えてくるかもしれない。実はこれはこれで難しかったりする。
今、会社では顔認証が導入されているのだが、暗いところでは認証されづらいし、人によってはなかなか認証されないことも。
指紋認証も装置にコツがいるし、トークンは紛失が怖い。なんにしたって完璧な方法はないわけで、管理者側がどこで満足するか、だ。

▲Page Top

6月29日 「超」では足りない?
 2015年の国勢調査抽出速報集計結果によると、総人口に占める65歳以上の人口の割合は26.7%になったそうだ。調査開始以来最であり
25%を超えたのは初めてだという。また、全都道府県で65歳以上人口が15歳未満人口を上回ったという。一般に、65歳以上人口の割合が
7%以上で高齢化社会、14%以上で高齢社会、21%以上で超高齢化社会と呼ぶ。7%刻みなので次は28%か?という気がするが、
25%を超えたあたりで、いい加減考え直すタイミングのような気がする。超高齢化より上の呼び方がないので、ここから先は青天井
になっている。ちなみに、総人口に占める15歳未満の人口の割合は12.7%であり、世界で最も低い水準だという。こうなってくると
国を維持するのが難しくなってくるのではないだろうか。50年後、日本という国はどうなっているのだろうか。ちょっと本気で考える
べき統計ではないだろうか。

▲Page Top

6月30日 定義を明文化
 文部科学省の有識者会議はいじめの定義を明確化させる検討を始めたという。現場でのいじめの解釈や報告状況が異なっており、
秋頃までに考えを整理するとか。文科省はいじめ防止対策推進法に基づく基本方針の変更などを検討するという。現在の定義は
「心理的、物理的影響を与え、対象となった児童らが心身の苦痛を感じている」行為と定義しているとか。これでは定義が広すぎるとか
定義通りでは膨大な数になるなどの意見が出ているという。定義について、今更明文化しないといけないのか、という気はするが、
結局は現在の定義の後半に全てが出ていると思う。受ける側がどう思うのか、そこに全てがかかっているのだ。所詮はそんなもの
なのだと思う。された側が嫌だと感じたらそれがいじめなのだろう。膨大な数だろうが何だろうが、そういうものなのだ。明文化する
ことで、対象から外れるものがあることの方が恐ろしいことだと思うのだが。

▲Page Top

<<Prev. | Next>>