Top雑感2016年7月(1日〜10日)

<<Prev. | Next>>

7月1日 出頭無視で逮捕
 警視庁が6月30日までの一ヶ月間で、再三の出頭要請に応じなかった交通違反者516人を逮捕したと発表した。出頭しなかった理由は
「仕事が忙しかった」42%、「金がなかった」37%、「忘れていた」16%となっているという。この仕事が忙しいというもの、色々な
人が口にしているわけだが、そういう人に限って仕事の仕方がまずいことが多い気がする。妙に効率の悪いやり方をしていたり、
優先順位付けが下手だったり。そして往々にして「今は忙しい」とずっと言い続けていることが多い。本当に忙しいとき、人は黙って
仕事をする。優先順位のつけ方としては重要度と緊急度の2軸のマトリックスを使う方法がよく知られているが、個人的にはもう1軸、
所要時間もあっていいのではないかと思っている。30分で済む仕事をずっと置いておくのは気持ち悪いだろう。隙間時間に片付ける
という発想があってもいいのではないだろうか。私のように実験が本業の人の言い分かもしれないが。

▲Page Top

7月2日 木星のオーロラ
 木星でオーロラが観測されたというニュースが飛び交い、公開された画像も一気に有名になった。木星の極域で光るオーロラの大きさは
地球より大きいという。とまぁ、ここまでは素晴らしい観測結果であり、今後の発展が期待されるのだが、一緒に出てきた画像に問題が
あったのだ。気持ち悪いくらいはっきりとオーロラが写っていたのだが、当然のように合成写真だった。そもそも、オーロラを観測したのは
ハッブル宇宙望遠鏡の紫外線観測という時点で人の目には見えないもの。その観測結果にイメージで着色し、2014年に撮影した木星の
写真に重ねたものだったのだ。観測内容をきっちりと読まずに勝手に思い込んだのが悪いのだが、写真というものはそれくらいの
強烈なインパクトを与え、説得力を持つものである、ということを発信する側も知っておくべきではないだろうか。宇宙観測関連は何かと
イメージで色をつけがちなので、最初からそういう目で見るべきなのかもしれないが。

▲Page Top

7月3日 「政府」専用機
 バングラデシュで起こったテロ事件。その遺族が今日、政府専用機で現地に飛び立った。そう、日本の場合は政府専用機なんだよな、
ということを改めて感じた。アメリカの場合は大統領専用機であり、民間人が乗ることはありえない。しかし、日本の場合は政府専用機
なので、皇族が乗ることもあれば、今回のように民間人が乗ることもある。しかも天皇、皇后の外国訪問と内閣総理大臣の外遊が重なった
場合には原則として日本の国家元首とされている天皇、皇后の搭乗機として利用される。政府専用機と言っても、意外と内閣の持っている
権限は小さかったりするのだ。今でも日本のあの飛行機を「総理大臣専用機」だと思っている人が結構いるのが悲しいところだ。
ところで、今日のニュース映像をみると、ボーイング747-400を使っているようなのだが、日本の航空会社はこの機体からは完全に
撤退したはずである。メンテナンス関係をこれからどうやって回していくのかが気になるところだ。一応、2018年頃まで運用する
予定らしいのだが、果たして持つだろうか。

▲Page Top

7月4日 オゾンホール縮小
 やっとか、という感じだ。私が子供の頃にオゾン層の破壊が問題になり、一気に騒がれ始めた。その後、1990年代にはフロンの製造は
終わっている。そしてついに、オゾンホールが2015年10月に過去最大を記録した後、現在は縮小しているという。しかし、気象や
火山活動の影響を受けて、オゾンホールは毎年変化するので難しいとされていたのだが、MITの研究者が厳密な証拠を初めてつかんだ
のだ。だとしても、フロンの寿命は50年〜100年と言われており、まだまだこれからもオゾン層を破壊する可能性はある。そして、
漏洩は厳しく監視されているが、フロンの一種を使った商品というのは今でも市場に出回っている。オゾン層関連で問題になったものとは
種類が違うのだとは思うが、それでも何となく気持ち悪い。オゾン層が回復傾向にあるとは言っても、完全に回復するのには何年かかる
ことやら・・・。

▲Page Top

7月5日 夏の定義とは
 リオデジャネイロ・オリンピックまでちょうど1ヶ月という話が出ていた。その言葉を聞いた時、ふとした疑問が。そもそも夏って
何だ?と。ちょっと辞書をひいてみると、色々と書いているのだが「四季のうちで最も暑い」と。英英辞典では「the warmest season
of the year, in the northern hemisphere from June to August and in the southern hemisphere from December to February」と。
さて、リオ・オリンピック、南半球なので、冬だ。でも分類上は夏季オリンピックになっている。何だろう、このもやもやとした感じは。
結局の所、日本という国が東京を基準に回っているのと同様に、世界に目を向けると北半球を中心に物事が決められているということ
なのではないだろうか。もちろん、だからって今更のように冬季オリンピックを名乗れと主張するわけではないが、北半球は身勝手
すぎないか、と。もうちょっと考慮してもいいのではないだろうか。

▲Page Top

7月6日 かえって疲れる?
 アメリカの電気自動車が自動運転中に事故を起こし、運転手が死亡した事故を受け、国土交通省は安全運転の責任はドライバーにある
と発表した。同じ車は日本でも販売されていることから、国土交通省が見解を示したものだ。事故を起こした車に搭載されているのは
あくまでもドライバーの支援という見解であり、そのため安全運転の責任はドライバーにある、というものだ。問題の自動運転のシステムは
車線維持と車線変更、ブレーキを自動化したものだという。ここまで自動化されてしまうと、高速道路では運転手は全くやることがない。
実際、事故が起こったのはアメリカのハイウェイ。ここまでドライバーからやることを奪っておいて、それでも事故を起こしたら
責任があるというのはなかなか厳しい話だ。機械が誤った操作をしないことを監視し続けないといけないわけだ。ある意味では運転するより
辛いかもしれない。これなら自動運転は選択しないのではないか、そんな気さえしてしまう。

▲Page Top

7月7日 私有地で
 最近、妙に自動運転車関連のニュースが多いような気がするが、単なる偶然だろうか。今度は電気で動く無人バスを使った交通サービスを
公共施設やテーマパークなどの私有地で活用するという話が出てきた。フランスの会社が開発したもので、乗車定員は12人。車両に搭載
されたカメラやセンサーを使って予め地図上に設定したルートに従って走行するというもの。近くに人や障害物を検知すると、自動的に
減速、停止する機能も有しているという。この手の自動運転が話題になって久しいが、無理していきなり公道に出なければいい、という
発想だろう。公道だと他の車との兼ね合いもあって、それなりのスピードを出す必要があるが、これならゆっくり走れるので、事故の
可能性は小さくなるというわけだ。実際、最高速度は40 km/hだが、通常は20 km/hで走るという。まぁこういう場面でデータを
重ねていくというのは悪いことではないのだが、どれほどの意味があるデータが取れるのかが疑問だ。まぁ完全に無駄にはならないと
思うが。

▲Page Top

7月8日 飲み会は仕事か否か
 2010年、福岡県で起こった事故で労災の判決が出た。中国人研修生の歓送迎会に参加、終了後に会社に車で戻る途中で事故にあって
死亡したというものだ。お酒は飲んでいなかったというもの。上司の意向で歓送迎会に参加した実態などを踏まえて、一連の行動は
会社側の要請によるものと判断し、最高裁は労災として認めたというのだ。こういうのはよく問題になるのだ。どこまでが会社の
命令で、どこからが個人の行動なのかが分かりにくいからだ。今回の判決は結構大きくて、飲み会であっても、さらにはその後の
行動であったとしても、会社の要請によるものと判断される可能性があるということだ。会社の飲み会が会社の要請として認められるか
どうかというのはなかなか難しいところで、解釈が分かれるところだろう。今回の判決は、上司の意向が強く働けば会社の要請として
考えられることを意味しているわけで。それなりに世界が変わるかもしれない。

▲Page Top

7月9日 職場でノンアルビール
 大手飲料メーカーがオフィスやスーパー銭湯などにノンアルコールビール専用の自販機を2016年中に500台設置する計画を発表した。
ノンアルコール飲料の需要が高まる夏に販路拡大の一環として行うものと考えられている。しかしまぁ、当然のように違和感を抱いている
人は多いようで。スポーツジムやスーパー銭湯は何となくわかる。一汗かいた後にビールを飲みたいけど車の運転がある、とかそんな
需要はあるだろう。しかし、オフィスで飲むというのはやはり・・・。確かにノンアルコールではあるものの、ビールというものの持つ
イメージが先行して邪魔をしている感じだ。ノンアルコールビールを飲んだことはあるのだが、どうにも一味足りない感じがして、
好き好んで飲むことはしないかな、という感想。先行するイメージと相まって、会社にあったとしても選ばないかな、と。仕事関連で
相当にやさぐれたら飲むかもしれないが。それくらいの需要だと思う。

▲Page Top

7月10日 開票作業の意味は?
 参議院議員選挙の投開票日だったわけだが、相変わらずの結果の早さだった。投票締め切りの午後8時には出口調査などの結果から
改選121議席のうち、残り30議席程度まで当選確実が出るという有様。特に小選挙区は圧倒的に早い。比例代表の方は名簿順が
変動するので遅くなるのだが、それでも翌日中には結果が出てしまう。選挙管理委員会の発表を待たずに、これだけの結果が出てしまう
のであれば、選挙管理委員の開票の意義はどれだけあるのだろうか?開票の結果は最早テレビ局が出すような状態になっている
気がしてしまうのだ。選挙の結果を選挙管理委員会が主導権を持って発表するには、やはり電子投票だろう。それこそ投票締め切りの
直後に全ての結果を確定させることができる。まぁ、選挙管理委員にその気があればだけど。お金をかけて開票作業をする意味を
考え直してもいいのではないだろうか。

▲Page Top

<<Prev. | Next>>