Top雑感2015年9月(1日〜10日)

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9月1日 今度はエンブレム
 東京オリンピックに向けての新国立競技場のデザインが白紙撤回されたのは記憶に新しいが、今度はエンブレムが白紙撤回された。
盗作疑惑があり、法的手段を取られそうな状態になっていたからだ。デザインの原案を公表して難を逃れようとしたが、それも
よく似たデザインがあった為に墓穴を掘り、今回の白紙撤回に至った。焦ったのはスポンサーに決まっていて、広告やテレビCMに
エンブレムを使っている企業だろう。いきなり白紙と言われても、そんなに急に対応できるものでもない。しばらくは
バタバタが続きそうだ。バタバタするのは仕方ないのだが、問題はこれで本番に間に合うのか?という事。エンブレムなんて
直前にでも決めればそれで終わりという訳にもいかないだろう。広報活動や関連グッズ、ひょっとしたら入場チケットにも
印刷する事になるだろう。果たして大丈夫なのか?いろいろ心配だ。

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9月2日 東京防災
 東京都が首都直下地震などの災害に対する備えとしてハンドブックを作成、都内の各家庭に順次配布されるという。内容は
ネットで公開されており、興味深かったのでちょっと見てみた。ページ数がありすぎてさすがに全てに目を通す事は
できなかったのだが、イラストと短い文章が続いている形で、地震発生の瞬間から発災直後、避難、避難生活、生活再建
とステージ毎に様々な事が書かれていた。確かに全て重要な事だ。一度読んでおくだけでも心構えが違うだろう。この
ハンドブック、何故東京都なのかが分からない。国が作っていても不思議ではないくらいの内容なのだ。話を首都直下地震に
限るのは勿体無い。こういうところが国と地方自治体のフットワークの軽さの違いだろうか。

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9月3日 マイナンバーの拡大
 もう来月から通知が始まるというのに、意外と世間での動きは小さいマイナンバー。企業などは水面下で動いているのかもしれないが
一般市民はあまり動きが無い。これ、税金、社会保障、災害関連の3分野に使われる事が決まっているのだが、2018年1月からは、
預金者の同意があれば金融機関は口座番号とマイナンバーを結びつける事ができるようになるという。さてさて、この紐付けに一体
なんの意味があるのかがよく分からないのだ。政府が色々な事を把握できるようになるのは事実だが、預金口座まで把握してどうする
というのか。そして任意という事なので、どれだけの人が紐付けをするのかだ。大きなメリットがあれば可能性はあるが、今のところ
利用者側のメリットは感じられない。果たしてこの決定にどれほどの意味があるのか、誰か解説してほしい。で、マイナンバー、
12桁だが、最後の1桁はチェックディジットであり、すでに計算方法も公開されている。デジタルってこういう事だろうな、と
思ってしまった。

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9月4日 ゆう活の実態
 中央省庁の長時間労働解消を目的として導入した朝方勤務、「ゆう活」の実施状況が明らかになった。結果としては働き方の改善には
繋がらなかったというものだ。登庁時間を早めた職員のうち、定時に退庁できたのは65%。残りは登庁時間を早くしたのに遅くまで仕事を
していた事になる。また、原則20時に全職員が退庁することを目指している水曜日にも、期間を通じて退庁できない職員の割合が
増えていったという。まぁそうなるだろうなと思っていたが、予想通りの結果が出たようだ。早く会社に行ったからと言って、早く
帰れるとは限らないし、周りが仕事をしている以上はなかなか帰りづらいのだ。本当に「ゆう活」を進めようと思うのであれば
本当に時計をずらすしかないと思うのだ。サマータイムを導入するとか、場合によっては学生と社会人の時間をずらすとか。
結局、日本はそうなのだ。人毎に仕事の区分が明確ではないので、自分の仕事が終わったから早い時間でも帰ります、という事が
しづらいのだ。時間が来るまで仕事をし続けるし、手をつけたらキリのいいところまで進めないと気が済まないのだ。本当に
長時間労働を削減するのであれば、もっと抜本的な改革が必要だ。

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9月5日 車にAIを
 国内大手自動車メーカーがアメリカの大学と人口知能、AIの共同研究を行うと発表した。道路周辺の状況を把握したり、状況に
応じて運転操作を行う際にAIが運転手を助ける事を想定しているという。自動運転車とは違い、あくまでも運転手を補助する事を
想定しているものだという。機敏に動けなくなったお年寄りでも、安全運転できるようにする等の用途も考えられるという。
完全自動運転車は事故を起こした時に責任の所在が明らかになっておらず、なかなか公道を走らせるのは難しい状態が続いている。
それに対して、あくまでも運転手の補助を行うだけであれば、責任の所在の問題は起こらないので、実用化は早い。実際、
2〜3年以内に商品化する考えのようだ。AIがどの程度の事までしてくれるのかは分からないが、人の操作が優先されるのは
いつものパターン。どれくらい意味があるのだろうか?AIが判断できるようにするのだから、ますます車はセンサーだらけに
なるわけで。デジタル機器としての様相がますます深まる。

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9月6日 メール消失
 大手検索サービスでのシステム障害の結果、約258万通のメールが消失していたと発表された。もともとは8月28日に送受信ができない
状態になったというもの。その後、9月3日にメールの一部消失が明らかとなり、復旧を試みていたが最終的に昨日、復旧できない事が
判明したという。最初は「メールの消失はありません」と告知していたのだが、それが覆された形だ。メールの消失は全5000万IDの
うち、260万IDにのぼるという。果たしてどんなもんか、と思って自分のIDを確認してみたのだが、対象外であった事が判明した。
このメール消失がどれくらいの被害になるのかは分からないのだが、そもそも、そういうフリーメールに重要なメールを
送信するように設定している人というのはどれくらいいるのだろうか?ほぼ迷惑メールしか届かない私にしてみれば、仮に全部
消えても問題ないのだが・・・。クラウド環境が当然になってくると、クラウド上のデータは消えないのが当然だと思われている
フシがある。だが、所詮は他人が管理している状態のものだという事実を忘れてはいけない。こういうトラブルは今後も起こると
心構えをしておくべきなのだと思う。

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9月7日 メガネに地図を
 今年度中の発売を目指しているウェアラブル端末。メガネの右側に投影機が付いており、メガネのレンズの内側に映像を映し出す
というものだ。動画にも対応しているというが、目的地を入れて地図を表示させるといった使い方が想定されている。端末は50 gと
軽い。この理由は単純で、投影機のみを端末にしたからだ。情報を処理するのはケーブルで繋いだスマートフォンという事だ。
メガネのレンズに映像を映し出すというのは以前から案があったのだが、多機能にすると端末が重くなり、軽くするには機能を
最低限に削る必要があった。スマートフォンを多くの人が持っている今であれば、多機能端末であるスマートフォンを利用しない
手はない、という戦略だ。SFの世界の産物だと思っていた物が、意外と簡単に手が届く領域にまで近づいてきた。個人的に興味はあるが
個人が何に使うのかと聞かれると困る・・・。

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9月8日 掃除機コードの黄色
 昔は何だろうと思っていたものの、ある時から全く気にしなくなってしまった、掃除機のコードの黄色い印。あれ、地味にJISで決められて
いるのだそうだ。曰く「コードリール式のものは、コードの終端部に容易に取れない方法で黄色及び赤色の印を設け、かつ、コードをすべて
引き出したとき赤印は器体の外に完全に出ていなければならない」のだそうで、赤と黄色の間隔も800 mmと記載されているのだとか。
じゃぁ、この黄色はというと、使用する際は黄色い印までコードを引き出して使って下さいという印なのだそうだ。どうやらWebページや
取り扱い説明書には書いているらしいが、全く気にした事がなかった。モーターの発熱からコードを逃すとか、コードを短くして使って
引っ張られて断線するのを防ぐとか、メーカーによって説明はまちまちのようだ。それならそうと、それなりにアピールされていても
いいと思うのだけど。誰も教えてくれなかったし、誰も気にしていなかったはずだ。もうすぐコードが終わり、という信号の黄色と
同じ意味合いを信じていた人が多いだろう。JISに書いてあるとは・・・。

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9月9日 自動運転に向けて
 夜にぼんやりとテレビを見ていたら流れたCM。大手自動車メーカーのものだが、どこよりも早く自動運転を目指す、その為の第一歩
として全車種に自動ブレーキを標準装備した、というものだった。いや、言わんとするところは分かる。車の運転操作の一部を、
センサーの情報を元にして機械が判断して制御しよう、というものであるのは十分に理解できる。だが、問題はこれが本当に
自動運転の第一歩としていいのかどうか、だ。ブレーキをかけるというのは、後ろから追突される懸念を除けば、安全な方向に
向かう行為だ。衝突、追突を防ぐわけだから。問題はその逆、加速の方にある。これは危険性が増す方向に動くわけだ。実際には
決められた速度まで加速するというシステムは既に存在しているし、その状態でも自動ブレーキは働く。ただし、それらすべては
あくまでも運転者の補助でしかないわけで、完全に自動化できるほどのものではない。ブレーキはできても加速は難しいのだ。
さて、完全自動運転はいつになったら実現するのやら。

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9月10日 大雨特別警報
 日本列島を台風が横断した結果、関東地方で大雨が降り、栃木県に大雨の特別警報が発表された。発表されたのは今日の未明。
そんな夜中でも記者会見をする気象庁の職員は凄いなとか思っていた。今日の昼、栃木県内で鬼怒川の堤防が決壊して市街地が
浸水する被害が出た。そもそも、注意報や警報でもかなりの危険度なのだが、しょっちゅう発表される為に感覚が鈍ってしまって
いる。そこで作られた特別警報なのだが、今のところ、発表されるとかなりの確率で甚大な被害が出ている。特別警報が設定された
当初は、これも乱発して意識が薄れるのだろうと予想していたのだが、これくらいの頻度と的中率であれば、それなりに意味が
ありそうだ。問題は、なかなか大々的に発表されない事だ。もっと積極的に通知するシステムはないものだろうか。

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