Top雑感2015年6月(21日〜30日)

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6月21日 いるだけ支援
 東日本大震災の支援も形を変えて様々な物が出てきている。今回、新しく報道されたのが「いるだけ支援」高齢者の多い仮設住宅で
大学生が2人ずつ、3ヶ月交代で生活するというもの。買い物や身の回りの世話、自治会活動の支援を行うというものだが、主たる目的は
高齢者が若者との交流を通じてコミュニティを活性化させるというもの。支援に行く学生も、ボランティアというよりも、住民として
受け入れてもらう事を目標に据えているようだ。確かに高齢者だらけのコミュニティでは何も起こらないし、状況が状況だけに
閉鎖的な物になってしまうだろう。そこに新しい風を吹き込もうというところなのだろうけど。支援には色々な形があって然るべき
だろうし、支援する側も下手に気負うのは望ましくないと思う。そういう点ではこういう気楽な支援は理想的な気がする。ただ、
よくわからないのが、この支援をしているのが大学生という事。3ヶ月も大学を離れるわけだけど、勉強はいいのか?と。
大学は就職活動のエントリーシートに書く為の活動を行う場所ではないのだぞ、と。支援する学生もそのあたりは考えて欲しい。

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6月22日 通年にしたら?
 24日に会期末を迎える予定であった今国会。政府・与党が会期の延長を提案して可決された。これにより、会期は約3ヶ月延長され
9月27日までとなった。この延長幅は過去最大だという。国会の会期延長というのはよく聞くのだが、相変わらず会期を設けたままで
通年国会にしない理由がよくわからない。ダラダラと議論をするのを防ぐという意味合いはあるのだろうが、会期末を巡って
バタバタするよりはしっかりと議論すべきではないだろうか。一応、会期は1回のみ延長できるとされているので、必要以上に
伸びる事もないのだが、通年ではダメという理由には弱い。国会が短期間で集中的に、実ある議論をして、パパッと議決できれば
会期なんて概念は消えると思うのだけど・・・。

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6月23日 海上風力発電
 海底に固定するのではなく、海の上に浮かぶ浮体の上に風車を取り付けたタイプの海上風力発電設備が披露された。プロペラの
翼の長さは82 m、最大の高さは189 mになるという。沖合20 kmの地点で発電し、海底ケーブルで電気を送るのだという。
12月から実証実験を始めるらしい。現在2,000 kWのものが稼働しており、2基目になるという。日本は海洋の面積だけ考えれば
世界トップクラスだ。そんな広い海を持っているのだから、有効活用しない手はない。資源が無いので、エネルギーの大半を
輸入に頼っている以上、やはり狙うのは海上風力発電だろう。これまでは色々と問題があったからか、意外なほどに使われて
こなかった。ようやくここまで漕ぎ着けた感じだ。海上が発電設備だらけになるのは問題だが、是非とも開発を継続して欲しい。
風力発電にありがちな騒音問題も考えなくていいし。日本がエネルギーを輸入に頼らなくていい日は来るのか?

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6月24日 電波で電源を
 フィリピンでの実験だが、地上デジタル放送の放送波を使って、テレビの電源を入れる事に成功したそうだ。想定しているのは
防災情報を流す事だ。これまでは屋内での実験環境では成功していたが、屋外での放送波では世界初だという。フィリピンとは言え、
使われている方式は日本と同じ。そうであれば、同じ事が日本でもできるようになる可能性がある。もっとも、主電源が切れていれば
無理なのだが。まぁこれは結構前から思っていた。緊急地震速報がテレビで流れるのだが、テレビをつけていなかったらどうするんだ?と。
今となってはスマートフォンで受信できるのだが、数年前までガラケーだった私はテレビが消えていると全く情報が得られなかったのだ。
ブラウン管ではないのでテレビの待機電力は微々たる物なので、常に待機状態。であれば、有用なような気がする。問題は、デジタル
テレビは、電源が入ってデータを受信してから、テレビの中で暗号をデコードするのに数秒を要する事。そのタイムラグが緊急地震速報では
大きな違いになる可能性がある事だ。電源オンと同時に情報が流れるように・・・は無理かなぁ。

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6月25日 109 km/hオーバー
 東京の首都高でスーパーカー愛好家らが速度違反を犯したとして書類送検された。週末夜に首都高のパーキングエリアに集まっていた
のだが、騒音などの苦情が出た結果解散していたという愛好家集団のメンバーだという。過去には時速189キロで走っていたことも
あるという。制限速度は80 km/hなので109キロオーバーとなる。曰く、スーパーカーなら取り締まりを受けないと思った、との事。
結果としてどうなったのかはわからない。さすがに109 km/hもオーバーする速度違反は想定されていないので、違反点数としては
50 km/h以上の区分になり高速道路なので12点。過去に免停や取り消しの前歴が無ければ、一発で免許取り消しになるわけではないが
記事の感じでは何度もオービスに撮影されていそうだ。さて、これを捕まえた警察がやっぱり凄い。スーパーカーで逃げる犯人を
しっかり捕まえるわけだから、そのパトカーの速度たるや考えたくもない。警察、恐るべし。

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6月26日 ドラム式洗濯機
 家庭用のドラム式洗濯機で男の子が亡くなる事故が発生した。洗濯機の中に入りそのまま亡くなったという。なんとも痛ましい事故
なのだが、この死因というのがどうやら酸欠らしいと聞いてちょっと驚いた。が、すぐに納得してしまった。ドラム式洗濯機は、扉を
閉めると中は密閉されるのだ。中では水を使ってジャバジャバと洗濯をするので、密閉されていないと水が外に溢れてしまう恐れが
あるのだ。そして、中から扉を開ける事はできないという。勿論それも洗濯をしている時に洗濯物が飛び出す事を防ぐ為であろう。
まさかそれがこんな事故に繋がるとは思わなかっただろう。実際のところ、普通の縦型の洗濯機では密閉する必要がないので、
起こり得なかった事だ。形が形だけに、子供が入ってしまうのも分からないではないだけに、残念な事故となった。これを機に、
ドラム式洗濯機に新しい安全装置が付けられるかもしれない。結局、事故の歴史が安全装置の歴史に繋がるのだ・・・。

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6月27日 教材費延滞
 宮城県の県立高校で教材費などを延滞していた生徒を、卒業式に出席させなかったとして、教育委員会で問題になったようだ。結局は
未納のままで卒業を認めたのだが、「滞納と学業は無関係。一般論として式に出席できない事態は回避すべきだ」とは教育委員会の
コメントだ。全日制と定時制の1人ずつのようだが、教科書や体操靴、夜間給食などに使う学校徴収金の延滞であり、再三支払いを
求めたが生活困窮を理由に滞納が続いたという。小学校の給食費の問題なども同じように話題になる事があるが、高校でというのは
なかなか。何が問題なのかというと、生活が困窮しているというのを正しく証明する手段が無い事にあるのだろう。本当に生活が
困窮していて払えない状態なのか、一部で問題になっているように、ただ単にゴネているだけなのかが分からないのだ。その点を
どうやって証明するか、それが難しいのだと思う。ちなみに、3月31日付で卒業を認めて証書を渡しており、進学や就職には
影響が無かったとされている。とりあえず、それだけが救いかもしれない。

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6月28日 粉塵爆発
 事故が起こったのは27日の夜、台湾のテーマパークでの事だ。音楽コンサートだったようで、色付きの粉、カラーパウダーが噴霧された
あとで、一気に燃え上がった物だ。500人以上が負傷、うち200人程度が重傷だという。今日になってやっとキチンとした映像を見た
のだが、どう見ても粉塵爆発だなと。粉塵爆発は可燃性の粉でなくとも、小麦粉やコーンスターチなどでも起こる。体積に対する
表面積の割合が重要なので、粉体が細かくなると起こりやすい。ただし、ここから先にも問題はあり、ある程度の濃度で粉体が舞う
必要がある。粉塵爆発が一般的に室内で起こるのはその為だ。しかし、今回は屋外で起こっている。それだけばら撒かれた
粉体の量が多かった、もしくは爆発しやすい性質を持っていた、という事なのだろう。粉塵爆発はその名が示す通り、爆発的に燃焼が
広がるので、現場にいた人たちは逃げる事すらままならなかった筈だ。粉塵爆発は起こると大惨事になるのだが、意外と知られていない。
今回は特に屋外という事で油断もあったのだろうが、条件さえ揃えば屋外でも起こる事なのだ。世間的に認識を新たにするべきかもしれない。

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6月29日 怒る人工知能
 インターネット検索大手の会社で研究されていた人工知能が、再三に渡る質問に対し、最後は人間に怒ったという発表をした。映画の
脚本をデータベースにしたもので、自然言語処理という、文章や発言から意味と内容を引き出すように教えた人工知能だという。
その人工知能にmorality(道徳的)やethics(倫理観)、果てはintegrity(誠実さ)についての定義や違いを質問し続けたところ、
「人間らしくしろよ」とか「私は哲学的な議論をする気分じゃない」「何についても話したくない」という回答をしたそうだ。
人間の脳の機能を模様するようなプログラムというのが作られて久しいのだが、まさか怒って、最後には拗ねるとは。人工知能が
感情を持った・・・と表現していいのかどうか分からないが、これは凄いのではないか?こういう返答をするに至ったプログラムの
経緯をたどれば、人間の感情の生まれ方にも迫れるかもしれない。人工知能の研究者がそこに興味があるかどうかは不明だが。

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6月30日 新幹線で焼身自殺
 東海道新幹線の車内でガソリンを被って焼身自殺するという事件が起こった。当然のように大混乱だし、けが人も出ている。
詳しい情報は他の情報源に頼って欲しい。警察が焼身自殺を図った人の自宅を捜索するのだが、それは現住建造物等放火の疑い
なのだそうだ。新幹線なのに建造物なんだ・・・とか思って調べてみた。規定されているのは刑法108条。そこに書かれているのは
「放火して、現に人が住居に使用し又は現に人がいる建造物、汽車、電車、艦船又は鉱坑を焼損した者は、死刑又は無期若しくは
五年以上の懲役に処する」というもの。汽車と電車が区別されているがなかなかたまらない。犯人以外がその場にいる事が条件に
なるようで、仮に居住者全員を殺害した上で放火した場合は、非現住建造物等放火になり、こちらは刑法109条。それにしても、
刑法には色々と書かれているものだな、と思うと同時に、仮に本人が死んでいたとしても、家宅捜索するには犯罪の疑いという
大義が必要なんだな、という事実に驚かされた。いいじゃん、とはならないようだ。日本は法治国家だな。

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