Top雑感2015年6月(11日〜20日)

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6月11日 死者が出た
 6月1日から改正道路交通法が施行されて、自転車に対しての罰則が強化されたわけだが、そんな中で自転車事故での死亡者が出た。
横断報道を渡っていた77歳の女性が19歳の少年が乗った自転車にはねられて死亡したというものだ。少年はイヤホンをして
しかも下を見て運転していたという。赤信号を無視したという目撃情報もあるとかで、無茶苦茶な状態。別にこの例に限らず、
自転車の事故はいつ起きても不思議ではない。信号無視なんてザラに目撃するし、イヤホンをしている人もまだまだ多い。
車と同じ車両だから、というのは理由にならないのだが、自転車だって十分な殺傷能力を持っている事を認識すべきだ。
事故を起こした時は相手も危ないのだが、車と違って運転者自身を守る物が無いために、事故を起こした側も結構危険な状態になる。
そのあたりを周知させるべきではないだろうか。

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6月12日 衛星の延命
 JAXAの発表によると、X線天文衛星「すざく」との通信が間欠的にしか確立できない状態が続いているという。目標寿命の2年を
大きく超えて10年近く運用されており、バッテリーの劣化によるものと考えられているという。姿勢制御ができず、太陽電池パネルに
光が当たっている時だけ通信できている状態だという。今後数ヶ月をかけて復旧を目指すとしており、今年中に打ち上げられる後継機の
運用開始まで使おうとしているようだ。さすがにバッテリー切れには勝てないのだろうけど、それでも何とかしようとするのが
凄い。以前からバッテリーの使用方法を工夫しながら運用していたとか。つまり、限られた電力を適切な場所に回すように、あちこちの
回路を切ったり入れたりしていた、という事だろう。今後行われる復旧作業もそういった感じだと思う。人工衛星が特にそうなのだが、
一体どれだけのシステムを詰め込んでいて、トラブル対応できるようになっているのかを考えると恐ろしくなる。現地に行って
スイッチ操作するわけにはいかないので、通信で全てを制御するわけだが、それだけの事を準備していないとできないわけで。
打ち上げ前にどれだけのトラブルを想定していたのか、そしてその大半は使わずに終わっているであろう事を考えると、頭が下がる
思いだ。

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6月13日 実はペイしない?
 九州電力の再生可能エネルギー固定価格買い取り制度が破綻しそうだ。4月に受け付けた太陽光発電の申し込み件数が、前年同月から
88%減少だったというのだ。電力会社が発電事業者に求められる出力抑制の期間が無制限になり、さらに買い取り価格が引き下げられた
事が原因ではないかと分析されている。このルールが施行された後の2〜3月の申し込み件数も昨年同期比85%のマイナスだという。
国の肝いりのような感じで始まった再生可能エネルギー固定価格買い取り制度だが、この状況を見ると、採算ライン的に厳しいのかな
という印象を受ける。設備投資してもそれを回収でき、利益が上がるのであれば、そこに参入するのは自然な流れ。そこから撤退していく
のは、投資分が回収できないから、と考えるのが自然な流れだろう。電力会社も利益を出す必要があるので、状況は分かるのだが、
再生可能エネルギーを普及させるんじゃなかったのか?これはこの先も怪しいな。

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6月14日 市が書店経営
 八戸市が整備方針を発表した八戸ブックセンター。市内では取り扱いが少ないとされる専門書に特化した書店に、喫茶や雑貨屋、
イベントスペースを併せ持つ施設だ。行政が公金を投じて行う事に賛否両論が巻き起こっているようだ。当面は市が直営し、漫画や
文庫本、雑誌は扱わないとしている。図書館を充実させるべきでは?という意見も出ているようだ。私自身がよく本を買う人なので
専門書が充実している本屋がいかに貴重かはよく分かる。ネットで買うという手段も残されているが、複数ある専門書の中から
自分に合っているもの、読みやすいと感じるものを見つけるには、実際に手にとってパラパラと見るのが一番だ。図書館で専門書が
充実しているところ、というのはあまり見かけないが、調べ物などを考えると、手元に置いておきたいと思うのは私だけではないはずだ。
大きな書店が無い地方都市としては面白い試みだと思う。問題は既存の書店を圧迫しないか、赤字が出ないかだ。うまく住み分けが
できれば他の地方にも広まるかも。

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6月15日 音楽の著作権
 どうも最近、JASRACが一斉摘発に乗り出しているようだ。著作権使用料を支払わずにCDや携帯音楽プレイヤー、パソコンなどで
BGMを流していた美容院や衣料品店、飲食店に対してJASRACが使用料の支払いを求める調停を各地の裁判所に申し立てた。
他にも、結婚式場で余興やビデオで流す音楽も動画にくっつけるのではなく、現地でタイミングを合わせてCDから流すことを
求める場合もあるようだ。そんなの無理だ・・・。著作権は確かに大事だ。アーティストは著作物を作る事で生計を立てているのだから。
その事は十分に理解できるのだが、JASRACの独占になっている事が妙に許せない。競争相手がいないのだから、好き勝手できるわけだ。
そして、今回の件についても、著作権料の支払いを求めているのだが、それが分かりにくい。せめてもう少し分かりやすいシステムに
してくれればいいのだが。他にもJASRACにはいくつか怪しい噂もあるわけで・・・。そのあたりをハッキリさせて欲しいと思う。
素晴らしい楽曲にはそれなりの対価が支払われるべきだが、それはJASRACに対してではないのだから。

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6月16日 多選自粛
 日本各地の知事選で、長期政権になるのを防ぐ「多選自粛」を公約に掲げながらも、実際には公約の期間を超えて立候補する例が
散見されているようだ。2期8年、3期12年を掲げる人が多いようだが、実害は無いとか、県民の審判を仰ぐといった事を言って
選挙に立候補しているようだ。実際に多選自粛の条例はいくつかの自治体で制定されているようだ。多選禁止の条例は旧自治省が
憲法と矛盾するという見解を示しており、「自粛」に止まるのが精一杯のようだ。知事選挙というと、他に立候補しようという
人が少ないからか、長期政権になる傾向が強い気がする。自分で自粛を言い出したのであれば、それを守ればいいだけだと思う。
時々人を変えないと、癒着につながるというのもあるが、後進が育たないという問題が出てくる。次に知事をやる人が出てこないのだ。
新しい風も起こらないし、長期政権にいい事は無いような気がする。来年はアメリカ大統領選挙。2期8年までと決まっている。
その規定は伊達じゃないのだ。

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6月17日 液晶パネル付き冷蔵庫
 白物家電の世界最大手となった中国ハイアール。その傘下にあるハイアールアジアが新しい冷蔵庫を発表した。冷蔵庫前面のほぼ全体が
液晶パネルになっており、インターネット上で食材を購入したり、パネルに映る服を自分の画像に重ねることで試着、購入したり、家族間
で動画メッセージを交換したりできるという。「冷蔵庫は冷やすだけ、という役割を終える」というのは社長の言だ。気持ちとしては
分からないではない。家の中で10年近いスパンで置かれる巨大な平面であれば、液晶パネルにすれば長く使ってもらえる商品になる
というのは想像に難くない。だが、搭載されている機能を見る限り、冷蔵庫でやる必要があるのか?という疑問が残る。食材の
消費期限の管理くらいで十分だと思うし、そうであれば全面を液晶にするほどの物ではないだろう。ちなみに、搭載されるOSは
Androidとの事。インターネットにも接続するようなので、ウイルスの標的にならないといいのだけど。10年近く、ろくにアップデートも
されないであろう事を考えると、色々と問題が出そうな気がする。

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6月18日 ドル紙幣に女性
 2020年に発行予定の新しい10ドル紙幣に女性の肖像画を採用すると発表された。アメリカの紙幣に女性が登場するのは1891年〜
1896年まで流通した1ドルの銀兌換券以来だという。誰にするかはこれからソーシャルメディアなどを通じ、一般から意見を募る
としている。アメリカの民主主義を象徴する人物で故人である事が条件だという。日本の紙幣でも肖像画はずっと男性ばかりだった。
特にヒゲがある人がよく使われていたのだが、それは絵が複雑になり偽造が難しいからとされている。今は他の技術が上がっているため
女性も肖像画に使われるようになった。アメリカの場合も同じかどうかは不明だが、女性が使われにくいのはそういった事情もある。
ところでアメリカの紙幣は、計画的にデザインを変更するらしい。なんか凄いな。自販機とか困るだろうに。

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6月19日 地方移転
 本社機能を地方に移転した企業などを税制で優遇する法律が成立した。東京23区に本社機能がある企業が地方に本社や研究所を
移したケースになる。本社全てではなく、一部機能でも該当するようだ。他方、企業側からは東京の学生を採用しにくくなった
という声も上がるなど、効果は限定的なのではないか、とも見られている。日本の現状は、全てが東京一極に集中している状態。
それを緩和しようという政策も分からないではないが、やはり絶大な効果を出すのは難しいだろう。学生がエントリーする際には
立地も1つの判断基準になる。東京の学生を採用しにくいだけでなく、エントリーそのものも減ってくるはずだ。そして、これだけ
ネットが発達した現代でも、結局は距離の壁というのはあり、距離が開くと情報の通りが悪くなるし、お互いの考え方が理解できずに
すれ違いも生じる。実際に地方に移転した企業もあるのだが、果たして上手くいっているのか、そこが気になる。なかなか情報は
出てこないとは思うが。

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6月20日 島根のプレミアム券
 島根県が県外者向けに発行したプレミアム宿泊券、おみやげ券がかなり売れ残ったようだ。宿泊券は2,500円で5,000円分利用できる
もので、こちらは予定枚数をわずかに超えた応募があり、全員に購入してもらう事に。一方、おみやげ券は3,500円で5,000円分利用
できるものなのだが、発行予定数の2割程度しか申し込みがなかったというのだ。隣の鳥取県で同じようなプレミアム券を発行したところ
瞬く間に売り切れた事から二匹目のドジョウを狙っての事だったようだが、失敗に終わったようだ。気になるのは、どれくらいのPRを
していたのか、という点だ。宿泊する場所に関してはインターネットを調べればいくらでも情報が出てくるので、プレミアム券が
使える場所と照らし合わせれば何となく予想ができるのだが、お土産については、どの商品に使えるのか、どのお店で使えるのかを
全て掲載する事は不可能だろう。そもそも何を買っていいのかも分からない状態だったのではないか。そのあたりの事と、使える場所に
制限が強くかかっていたのではないか等、見直す事は多そうだ。プレミアムという単語だけでは消費者は飛びつかない。

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