Top雑感2015年6月(1日〜10日)

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6月1日 郵便は赤字
 日本郵便が手がける郵便サービスを全国1087の地域に分けて2013年度の実績で収支を分析したところ、約8割の地域が赤字であり、
その合計額が1873億円だったという。一方、都市部が黒字であるため、全体では186億円の黒字だとか。郵便物の減少と、人口減で
集配などの採算性が悪化しているという。日本郵便も株式会社なので株主の目があるわけで。これからサービスが見直される可能性も
あるとされている。まぁそりゃそうだよな、という気がする。この黒字分についても年賀状関係がどれだけの割合を占めているのか
を考えると頭が痛い。これで年賀状がパッタリ無くなってしまうと、日本郵便はいよいよ立ち行かなくなるのではないだろうか。
そう考えると本当に民営化が正しかったのか疑問が湧く。インフラの1つとして国が面倒を見るというのもアリだったのではないだろうか。
変な利権との癒着などには注意する必要はあるのだけど。

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6月2日 取り締まりの声
 昨日から施工された道路交通法。何度かネタにしているが、自転車についての規定が整備されて、講習の制度が設定されたことで
自転車についての取り締まりが強化されるというのが主なところ。その結果、ネットでは早くも捕まったという報告が飛び交っている
ようだ。イヤホンで音楽を聴いていたら捕まった、両手放しで捕まった、信号待ちの間に電車の時間を確認したら捕まったといった
物があるようだ。これら、別に新しい事でもなんでもなく、以前から警察が予告しているものでしかない。別に難しいことを
言っているわけではなく、交通法規を守るだけの話だ。今まで野放しにされていた方が問題なのだ。改正法が施工されたものの、
やっぱり無灯火の自転車は多く見るし、信号無視も多数。取り締まるならもっとしっかりと取り締まって欲しい。中途半端に
1ヶ月くらい頑張るというのは止めて欲しい・・・。

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6月3日 年金情報流出
 日本年金機構から年金加入者の個人情報が少なくとも125万件が流出した。これからまだまだ数が膨らむ可能性があるという問題も
あるし、事実が発覚してから公表までに時間があったとか、色々と問題が指摘されているのだが、もっと大きな問題が。今年10月から
番号が交付され、来年1月からマイナンバー制度が始まる。この番号、住基ネット関連の情報はもちろんだが、税金の情報、果ては
医療の情報まで番号に紐付けようとしている。このシステム自体は素晴らしいと思う。住民側には大きなメリットがある。しかし、
この流出の事件を受けると、マイナンバーも流出するのではないか、という懸念が出てくる。こういうシステムはお互いの信頼関係の
上に成り立っている物なのだが、これで信頼を損ねるのであれば、色々と不満が出てくる可能性がある。さて、この問題はこれから
どうなってしまうのやら。そして相変わらず、電子化されると情報流出の規模が大きくなるようで・・・。

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6月4日 撮り鉄業界のタブー?
 撮り鉄と呼ばれる鉄道写真のファンが、仲間のキセル乗車を通報された事の報復として暴行を行ったとして逮捕者が出た。逮捕されたのは
17歳の少年2人。曰く、仲間の少年が特急列車を撮影する際に、運賃の一部を支払わないキセル行為が通報されたことについて「キセルを
告げ口し、撮り鉄業界のタブーを侵した」などと話しているという。意味が分からん・・・。キセルをしているのが当然なのだから
黙っているのが当然、という事を示しているのだと思うが業界のタブーである以前に、そもそも不正行為である。それを当然だと思う
というのはどういう考えなのか。撮り鉄の横暴は何かとニュースになりやすい。決してそういう人ばかりではないというのは理解
しているが、横暴な人が多い事もまた事実だろう。いい写真を撮る為であれば、多少の事は許されるの「多少」がどんどん拡大
解釈されているのだろう。確かにカメラは免罪符となり易いが、決して犯罪行為が免除されるわけではない事を肝に銘じるべきだろう。

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6月5日 新国立競技場のデザイン
 東京オリンピックに向けて建設される新国立競技場について、建築家のグループがデザインに問題があると提言している。費用や工期が
かかるとしている。実際、今の建設費用の見積もりはすでに予算を大きく超えているというのだ。建築家グループは代替案を示して
おり、競争しようとしているのではなく、このままだと問題があるので代替案を持って建設に臨むべきだと主張している。新国立
競技場のデザインも建築家が行った物であったはず。到底実現できないような建物をデザインするとは考えたくないのだが、どうなの
だろうか。デザインを決定するにしても全くのど素人の集団が見た目だけで決めたとは思いたくない。この件、どちらにも専門家が
関わっているのであれば、どちらにも責任はあるだろうし、どちらも建築の専門家が関係していないというのであれば、どちらも問題
だろう。要は、もっと考えろ、という事だ。竣工予定はオリンピックの1年前の2019年。大丈夫か?

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6月6日 希望退職の実態
 経営再建中の大手電機メーカーでの希望退職者に、国内外の他のメーカーがアプローチしているらしい。3500人規模の希望退職者を
募る予定だが他のメーカーがその中の技術者を獲得しようと動きを始めているようだ。希望退職者を募る側としても、業務上著しい
支障が出る場合には希望退職を受け入れないという制度にしているようだが、果たしてどうなるのかは分からない。この手の希望退職は
電機業界に限らず、あちこちで聞かれる。そしてその度に噂として流れてくるのは「優秀な人ばかりが抜けていく」という内容だ。
そりゃまぁ、どのメーカーだって優秀な人は欲しいわけで、そういう人は他での就職先が見つかるので希望退職制度に応募する
という自然な流れである。人件費削減という点で希望退職制度は有効なのだろうが、戦力が落ちるという事についてはあまり考え
られていない着がする。勿論、今回のように縛りをつける事はできるのだが、その人選がどれほど実態に即しているものなのか、
本当に必要な人を引きとめられているのか、という点については疑問が残る。本当に人員削減が有効なのかについても、少し考える
時期が来ているのかもしれない。どうにか人員を引き止める策を考えるべきなのではないだろうか。

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6月7日 ヒト型ロボット
 アメリカの国防総省の国防高等研究計画局が主催した災害対応ロボットの国際大会。ヒト型ロボットをお家芸としていた日本勢は
最高で10位という振るわない結果になった。車の運転やバルブ操作、階段を上るなどの8つの課題をこなして完走する時間を
競うものだという。災害時に人間と共に作業できるロボットの開発が目的の大会だという。日本はヒト型ロボットで世界の先端を
走っていたはずなのに、何故?という感じだ。そもそも、この手の課題、本当に1台のロボットでこなさないといけないのか、
という問題があるのだけど。それぞれの課題に適したタイプというのがあるのではないか?と。一方で、世の中の多くの道具が
ヒトに合わせて作られているので、様々なことをこなすにはヒト型が相応しいという説もある。今回のような災害救助を考えた場合、
ヒトができることよりも、ヒトができないことをロボットにさせるべきであり、ヒト型にこだわらなくてもいいのではないだろうか。
どうも世界はヒト型ロボットに向かっているようなのだが。色々と考えさせられる。

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6月8日 梅雨入り
 とうとう関東甲信地方も梅雨入りしたと見られると発表された。東海地方の梅雨入りが発表されたのも今日だった。共に平年と
同日だという。6月は梅雨で雨という印象が強いのだが、意外と降る日は少ないんだよな、とか思ったりもする。この梅雨入り
というもの、気象庁の予報官が決定するわけなのだが・・・梅雨入りが宣言されると突然雨が降らなくなる、なんて記憶がよくある。
そして、梅雨明けが宣言されると雨が降り続くとか。天気は読めないものなのだけど、宣言した人は胃が痛いだろうな、とか
思ったりもする。梅雨と言えばシトシトと弱い雨が降り続いたような記憶があるのだが、最近は土砂降りになっていないだろうか?
土砂降りの印象が強すぎて、そう感じているだけかもしれないが、色々と気候が変わってきている気はするのだ。季節の節目として
気象庁は梅雨に関する宣言を続けるだろうが、受け取る側は色々と考えないといけないかもしれない。

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6月9日 今度は火星の衛星へ
 JAXAが政府の宇宙政策委員会小委員会に報告した計画だ。2020年代前半の打ち上げを想定しているという。火星の衛星に探査機を
着陸させ表面物質を持ち帰る計画だという。計画は概ね了承され、これから詳細を詰める事になる。この計画の意義がイマイチ
分からないのだが。小惑星の表面物質を持ち帰った「はやぶさ」の場合は、太陽系成立直後の状態を知る手がかりになるとされていたし
後継の「はやぶさ2」も同じような目的だったと思う。それに比べると、火星の衛星というのは何が分かるのかイマイチ分からない。
冥王星のように探査がほとんど進んでいないというわけでもないだろう。望遠鏡で観察できる範囲なのだから。折角探査機を打ち上げる
のだから、もっと一般の人にも分かりやすい目標を設定して欲しいのだけど・・・。学術調査というのはとかく理解しにくいのだが。

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6月10日 門内薬局解禁へ
 門内薬局という言葉自体がその筋でしか通じない言葉だろう。最近は病院に行くと処方箋を渡されて薬局で薬をもらうのが多い筈だ。
病院のすぐ近くの薬局を門前薬局と呼び、1つの病院からの処方箋が集中している傾向にある。今度は病院の敷地内に薬局を設置する事を
許可する方針が打ち出されたのだ。門前よりも近いので門内薬局。薬局の独立性が保てるのか?といった点に懸念が持たれている。
そして政府としては「かかりつけ薬局」を推進しようとしている。複数の病院に罹っても、1つの薬局で薬を渡す事で、患者さんの
薬歴や薬の飲み合わせ、同じ薬を処方されていないか、といった事がチェックできる、としている。今回の門内薬局は、かかりつけ薬局の
推進とは相反する物であろう。この辺りをどう折り合いをつけるのかが興味深い。そして、一向に普及しないかかりつけ薬局を
そもそもどうするのか、という問題も。薬局を巡る動きは色々と不思議だ。

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