Top雑感2014年1月(21日〜31日)

<<Prev. | Next>>

1月21日 図書館向けデジタルサービス
 国立国会図書館が開始したもので、全国の公共図書館と大学図書館向けに、国立国会図書館がデジタル化した資料のうちで、絶版等の
理由で入手が困難になったものについて公開するというもの。1月時点で131万点の資料が利用可能だという。明治期以降の貴重な
図書も含まれているというのでなかなか凄い事になっていそうだ。残念ながら、一般家庭からでは利用できない。これからも
出版物はどんどんと増えていくので、デジタル化はある意味で必然だろう。折角デジタル化したのであれば、図書館に収蔵されてから
一定の年数が経ったら公開すればいいのに、とか思うのだが、どうもそうはいかないらしい。一般向けのサービスもあるが、それは
約47万点。決して数が少なくはないが、図書館向けにそれだけのデータを出す準備があるなら、一般向けに出してもいいではないか。
現代の本は、ほとんどデジタルの技術を使って作られているのだから、そのデータを国会図書館に収蔵してもいいと思うのだが・・・。
それでもやっぱり紙媒体での保管を続けるんだろうな。

▲Page Top

1月22日 スマートレシート
 今日から実証実験が始まった段階のもの。名前を見れば大体の事は分かると思うのだが、通常は紙で渡されるレシートを電子化して
電子レシートセンターにデータとして記録。買い物客は自分のスマートフォンからセンターにアクセスして買い物履歴を確認する
というシステムだ。本人の認証は専用サイトに登録した際に生成されるバーコード。このバーコードを対応しているレジのバーコード
リーダーで読む事でセンターに情報が送られる、という仕組みのようだ。確かに紙で渡されるレシートは見直す事が少ないので
電子化してしまってもいいのかな、という気がする。しかし、同時に自分の購入履歴が全てネット上に載っているというのも怖い。
流行のビッグデータではないが、個々人の買い物の傾向が全て記録として残るわけだ。それがどれくらいの脅威になるのか、
予想できない感じだが、情報として欲しがる企業は多いだろう。そこの部分を守って貰えればいいかな、という気はする。最近の人は
ネット通販で自分の購入履歴が残る事に慣れているというのであれば、何の障害もなく普及するかもしれない。電子マネーで
紙幣や硬貨さえ無くなるかもしれない・・・。そう考えると恐ろしい。

▲Page Top

1月23日 東京都知事選
 今日が告示、投票日は2月9日だ。実に16人もの立候補者がいるあたり、他の道府県の知事選とは規模が違う。都の予算が
他とは比べ物にならないくらいなので、こうなってしまうのか何なのか。今回の選挙、色々と政策は打ち出されているが、
その中の1つが東京電力の原発をどうするか、という問題。確かに東京都は東京電力の株主だ。だが、東京電力の問題を
東京都の知事選で問うていいものだろうか。近隣の県にも電気を供給しているわけで、問題は東京都だけにとどまるものではない。
そんな東京電力の方針を都知事選で問う事に違和感がある。東京都民の決定に近隣の県の住民は従えという事なのだろうか。
悔しかったら東京都民になれという事なのだろうか。東京都民ではないので投票権は無いのだが、ここのところ有名人の
人気だけで都知事になっているフシがあるので、今回は是非ともキッチリと人を選んで投票して欲しいと思う。
16人って・・・。

▲Page Top

1月24日 耐震補強
 壁からサンプルをくりぬいて調べる事になったというのは、もう何年も前の事だと思っていたのだが、所詮は昨年5月の事だったようだ。
広島の原爆ドームの耐震補強についてだ。調査結果が出たようで、広島市は2014年度当初予算に耐震設計費を盛り込む方針のようだ。
南海トラフの地震で想定される震度6弱でも倒壊しないようにするための対応だという。原爆ドームは何年か前に見たのだが、
想像以上にボロボロだったのが印象的だった。今や世界遺産になっているので、取り壊しというわけにはいかないだろうけど、
一体いつまであのままにしておくつもりなんだろうかと、正直言って思う。戦争の悲惨さを忘れない為とか、原爆が落とされた
負の遺産だとか、まぁそういった理由は分かる。分かるのだが、自然の物ではないので、いずれ寿命は来る筈。手入れして補修しながら
維持していくタイプのものでもないので、時の流れと共に保存が厳しくなるのは必然。どこかで見切りをつける必要があるのでは
ないだろうか?改めてボロボロの建物を建てるというのも変な話だし。耐震補強までして維持しないといけないものなのだろうか?

▲Page Top

1月25日 ついに逮捕した
 昨年末あたりから世間を賑わせていた、冷凍食品への農薬の混入。工場の従業員へのインタビューでは、持ち込むのは難しい
という人もいれば、どうにでもなるという人もいるなど、証言が一定しなかったりして、なかなか面白かったのだが、容疑者が逮捕された。
工場と製造年月日、商品に付けられたロット番号と勤務シフト、混入された農薬の性質などを調べて容疑者を絞っていき、ついに
逮捕に至ったようだ。こういうニュースを見ると、やっぱり日本の警察の捜査は凄いなと思ってしまうが、実際は工場側の
対策が色々と役に立ったのは事実だ。商品のロット番号から工場と製造ラインが分かるのは別に普通の事なのだが、そのロット番号が
2時間毎に変化しているというのは、かなり大きかったのではないだろうか。該当日の勤務者全員を調べるのではここまで
簡単にはいかなかっただろう。複数の時間帯に跨がっていた場合は、それらに共通する人物とすれば、さらに絞り込める筈だ。
この絞り込みは大きかったのではないだろうか。そうだとしても、よく見つけたな、と。

▲Page Top

1月26日 引責辞任
 昨日、容疑者が逮捕された冷凍食品への農薬混入事件。今の所、容疑者は否認をしているという。この容疑者、工場を運営していた
会社の契約社員だという。この事件の結果を受けて、工場を運営していた会社の社長と、親会社の社長が3月31日付けで引責辞任
すると発表された。今回は親会社も巻き込んだという事でかなり広い範囲にまで影響が及んでしまったわけだが、こういう事件が
起こると、トップがよく引責辞任する。社会にそれだけ大きな影響を及ぼして、今回は健康被害まで出していて、その後も
ぬくぬくと給料をもらうというのは世間的に許されない事なのかもしれない。本当に責任を果たすというのは、同じような事件が
起こらないような体制を築くという事にあるのではないだろうか。そこまでやってから辞任するのが、本当に責任をとるという事
ではないだろうか。そうでもしないと、残された側としては困ると思うのだが・・・。

▲Page Top

1月27日 ウェアラブルコンピューター
 Google Glassの話だ。今の所、一般向けの販売はされておらず、選ばれたユーザーだけが持っている状態。一般向けの販売は
今年中という噂も流れている。広く一般に販売されるにあたり、プライバシーについて考えなくてはいけないのではないか?
という議論が起こっている。カメラが付いているので、道行く人の顔をネットから検索、その人の様々な情報を引き出せるのでは
ないか、という事だ。マイクも付いているので、知らないうちに会話を録音されたりするのではないか?という事も懸念されている。
・・・というのだが、今の社会と何が違うんだ?という気がしてしまう。ICレコーダーは小さく、高性能になったので、
気付いたら録音されていたという可能性もあるし、カメラも画素数が上がった事で、写真の隅に写った人の顔も、ハッキリと見える
ようになっている。問題はウェアラブルコンピューターではなく、今の時代にもある、データの取り扱いについての方だ。
結局は個人個人が自分の情報をネット上を含めた公共の場に出さないように心がけるのが手っ取り早い気がする。
規制が時代に追いついていないのが現代ではないだろうか。

▲Page Top

1月28日 自転車事故で4700万円
 自転車事故で当時75歳のお年寄りを死亡させたとして、遺族が1億600万円の損害賠償を求めていた裁判で判決が出た。地方裁判所
なのだが、どうやらこれで確定しそうだ。判決は4700万円の賠償の命令。当初求めていた賠償額からは減ったものの、それでも
5000万円近い金額だ。子どもを死亡させると高いとは言われているが、今回は75歳。それでも慰謝料と逸失利益で4000万円
となっている。自動車事故と同程度の賠償だという。この判決が持つ意味は大きい。自転車だから・・・というのは認められない
という事を示しているのだ。今回、自転車は信号無視だったということで、被害者に落ち度はなかったという認定になったようだ。
自転車で信号無視をする人が実に多い。もっと言えば、いまだに歩道を走る自転車が多い。夜にジョギングをしていると、
ひやっとする時がたまにある。いっその事、轢かれてやろうかと思う事さえある。自転車だから車ほど強く取り締まられないとか、
多少は交通法規を無視してもいい、そんな認識が広がっているのが現実だ。この判決は、それが許されるものではない事を示したのだ。
自転車に乗る皆様は肝に銘じて欲しい。

▲Page Top

1月29日 愛犬家、愛猫家の意見が聞きたい
 内線が続いているシリアの首都、ダマスカスの難民キャンプでは、多くの人々が野良犬や野良猫を食べて飢えをしのいでいると
伝えられている。昨年6月からシリア軍に包囲され、約2万人が深刻な飢餓に苦しんでいるという。犬を殺したけど、犬も痩せていて
食べる肉が無かったとか、ロバを殺したとか、出てくる情報を合わせると、相当悲惨な事になっているようだ。これだけの
極限状態になれば、犬や猫、ロバだって食べるのは当然だと思うのだが・・・。愛犬家や愛猫家はどう思うのだろうか。それだけ
厳しい状況でも犬や猫を食べるなんてとんでもない、とか言うのだろうか。いや、本当にそういう人がいそうだから危惧しているのだ。
これ、人同士の共食いになっていないだけ、まだ人々に理性が残っているという事ではないだろうか?数年前に話題になった
「正義」について様々な哲学者の考え方を説いた本に、漂流して食物が尽きた後に、生き残る為に1人の命を犠牲にした話が出ていた。
実話らしい。犬や猫を食べるなんてとんでもないという人は、仮に人を食べる事になったとしても犬や猫を食べない選択を
するのだろうか・・・。難民の窮状を思うと同時に、その辺りの機微が気になった。何が正しくて、何が間違っているのか。
何を守るべきで、その為にはどんな犠牲を払わなくてはいけないのか。個人の価値観が大きく影響しそうな気もしている。

▲Page Top

1月30日 特定商取引法
 大手エステサロン運営会社が、特定商取引法に基づく是正を求められた。なんでも脱毛体験を受ける為に訪れた客に、強い口調で
契約を迫って2時間にわたって勧誘してみたり、「体験に来ただけ」という客に複数の従業員が入れ替わり立ち代わり現れて
しつこく契約を勧めるなどしていたそうだ。こういうのが特定商取引法にひっかかるのか、と思って調べてみると、どうやら
エステサロンは特定継続的役務提供にあたり規制対称になるらしい。さて、私自身の話。何度かよく分からない不動産の勧誘の
セールスマンに来られている。追い返すのが結構大変なのだ。これ、多分訪問販売なのだけど・・・不動産は適用外らしい。
宅建業法の方で規制されているらしく、規制が特定商取引法に比べて緩いのだ。どうせなら、全ての業種を特定商取引法で
縛ってくれないかなと思う。よく分からないセールストークをされて、「結論は何ですか?」と聞いても答えてくれない。
じゃぁ何をしに来たんだ、と思うのだが・・・。ネットを調べると、同じような訪問を受けている人は多い。これ、どうにか
規制してくれないかなぁ。困っている人は多いみたいなんだけど・・・。宅建業法なんて甘い事を言わずにさぁ・・・。

▲Page Top

1月31日 羽田拡張ならず
 2020年の東京オリンピックに向けて、羽田空港に5本目の滑走路を作ろうとしていた計画が、断念される見通しだ。
環境アセスメント等の手続きを考えると間に合わないというのが理由だ。オリンピック開催で羽田と成田の発着枠が不足するので
滑走路を増やして賄おうとしていたのだが、無理っぽいというのが今回の結論。都心の上空を飛ばすとか、管制方式を効率化したりして
どうにかしようという動きになっている。オリンピック後はどうするのか分からない。やっぱりこうなったか、という気がしている。
滑走路建設が中止になった事ではない。東京都心のインフラ整備を進めようという動きだ。事実、羽田の拡張はオリンピックに向けた
インフラ整備の目玉だったようだ。いや、だからそこじゃないだろう、と。震災の復興はどうしたのだ?と。復興した姿を見せたい
なんてオリンピックを招致しても、ほとんどが都心であれば、復興ではなく新規の建築だ。実際、被災地では建設業者がどんどん
減っているという。羽田とか拡張している場合じゃないって・・・。復興の方が先だろう、やっぱり。

▲Page Top

<<Prev. | Next>>