Top雑感2013年11月(11日〜20日)

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11月11日 ノーミーティング、ノーメモ
 食品大手企業が掲げた方針。無駄な会議を減らして資料作りの省力化を進めたというもの。会長兼CEOの「書類は1円も生まない」
という発想に基づくものだという。それまでは万単位のデータがあり、全データに目を通すには不眠不休で4日かかるとさえ言われていた
ようだ。会議では9つののグラフを眺めていたらしい。その後、指標の数は最大20と定めたという。思い当たるフシがあり過ぎて
心苦しい。会議の為の会議をし、その為の資料を作っている事が多すぎる。何も決まらない会議、報告だけの筈が、完全に脱線する
会議などなど、枚挙にいとまが無い。つい先日もそんな事をネタにしたと思うのだが、それが問題だと思っているだけに、色々な
会社の会議の方法の情報を集めているのだ。だが、どうにも難しいのが実状なのだ。少なくとも無駄な会議は減らしたいと
思っているのだが・・・。果たしてどうしたらいいものやら・・・。

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11月12日 試乗会自粛
 自動車メーカー各社が自動ブレーキの車を販売しており、試乗会を実施している。そんな中で起こった事故、障害物としての
ウレタンマットと倒して7メートル先の金属フェンスに衝突、運転していた客と販売店の従業員が捻挫、骨折をしたというもの。
その結果を受けて原因が分かるまで試乗会を自粛すると発表した。運転者の操作で補助が解除されたり、視界が悪いと働かなかったりと
色々と制限があるのが実際のようだ。今回も人為的ミスと車の構造の両方から原因を調べるようなのだが、果たして見つかる
だろうか。結局、この手のシステムは補助に過ぎず、過信してはいけないという事を示す事故だと思う。止まるというのを
体験させるのは分からないではないが、人間が手抜きになるのではないだろうかと思っていた私にしてみれば、起こるべくして
起こった事故のように見える。同じような事故が他でも起こらないとは限らないわけで・・・。まことしやかに語られる
自動運転はもうしばらく先になりそうだ。

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11月13日 新語・流行語Top10
 毎年行われているものだが、今年が30回目という事で、過去の受賞語からアンケート調査を行ってベスト10を選んだ。
現在まで継続されている語、波及的に多様な語を生み出した語、一過性でも当時の印象の強さが際立っている語という
基準だ。折角なので全部書き出すと「安全神話」「オヤジギャル」「格差社会」「がんばろうKOBE」「キャバクラ」
「サポーター」「自分で自分をほめたい」「セクシャル・ハラスメント」「亭主元気で留守がいい」「同情するなら
カネをくれ」。確かに改めて眺めてみると、今現在も使われていたり、派生した語が多いものが含まれている。
毎年「何故これが?」と思うようなものが入っているのだが、キッチリと見直してみると意外としっかりと世相を
掴んでいたのだな、と思わされる。そういう視点で選んだ語だから、と言えばそうなのかもしれないが、これだけ
出てくるのだからなかなかではないだろうか。さて、今年は?

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11月14日 どうしてこうなった?
 大阪府茨木市の公立小学校での話。校庭で観察用に育てていたヒョウタンを24人の児童に食べさせ、一部の児童が病院で治療を
受けるという事件があった。しかも、午前で24人に、その後注意を受けたものの、午後にも4人に食べさせたという。しかも、
この事件を起こした教諭というのが63歳というから驚かされる。若い教諭が若気の至りで起こしてしまった、という事件ではないのだ。
途中で校長から注意を受けたにも関わらずこの有様だ。今日、この教諭に懲戒免職が決まった。正直に言って、意味が分からない。
校庭で育てているくらいだから毒性は無いだろうという思い込みで行った行為なのか何なのか。出た症状は嘔吐などで、脱水症状で
点滴を受けているのでかなりの重症だ。ちょっと調べてみたところ、実際に食中毒症状を引き起こす物質が含まれているようだ。
世の中には食用のヒョウタンもあるらしく・・・。まぁなんでも知らない物は勝手に食べるべきではない、という事だろう。

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11月15日 スマホで家電操作
 外出先からスマートフォンで操作できる家電というと、少し前にエアコンの電源をオフにする機能を持ったものが登場したのだが、
今度はもっと高度だ。スマーフォンから動かせるのはお掃除ロボだけ。だが、このお掃除ロボから赤外線を飛ばすことで、他の家電を
制御してしまおうというのだ。赤外線のリモコンで動く家電製品はこのお掃除ロボを経由して操作可能だというのだ。この発想は
凄い。今や多くの家電製品がリモコンで動いている。それら全てにネットワーク接続の機能を持たせる事なく、たった1つの機器に
ネットワーク接続の機能を持たせる事で、他の多くの家電も制御できるようにしてしまうのだから。どこまでの機能があるかは
分からないのだが、もしもそのままでは赤外線が届かない機器であっても、お掃除ロボの特性を生かして移動して赤外線を出せば良い。
この機能は確かに凄い。外から操作できる家電製品が一気に増える。凄いのだけど・・・本当に必要か?外出先からテレビやビデオを
操作する必要なんてあるのか?そこが問題なのだ。少なくとも私には全く必要性が分からない。売れるのか?

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11月16日 東電で希望退職
 震災以降、何かと話題になる東京電力だが、とうとう希望退職を募る事態にまでなってしまった。固定費抑制による収支改善が
目的のようで、1000人規模、2014年秋までに募集する予定だという。まだ労使交渉が終わっていないのだが、今の状況を考えると
実際に行われるだろう。新卒採用の抑制などで人員削減の目標はほぼ達成したとされているが、一段の合理化で身を切る姿勢を示す
というのも狙いのようだ。さてさて、東京電力管内に住んでいる私。公共料金にはかなり無頓着だったのだが、電気料金が
上がっている事だけはハッキリと感じている。明細に描かれている金額が大きくなっているのは勿論だが、電力会社側の配慮か、
昨年同期よりも1日あたり何%使用量が変化しているかが、検針票に書かれているのだ。それを見ると、減っているにも関わらず
電気代ってこんなにしなかったよな、と思うくらいの金額が書かれているのだ。由々しき問題だ・・・。希望退職の場合、
退職金は上乗せされるだろうから、その分はバランスシートで特別損失に入る筈で・・・。う〜ん、それはやっぱり税金から
補填するのだろうか。なんかこう、納得いかないなぁ。

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11月17日 辞書に新収載
 残念ながら業界で有名な広辞苑や大辞林ではないが、三省堂の国語辞典なので十分に権威のある国語辞典だと思う。12月発売の
第7版に「チキン南蛮」が載る事になったそうだ。(1)あげたとり肉にタルタルソースをかけたもの。(宮崎県延岡市の名物)
(2)とり肉を使った南蛮づけ。というのが意味として載るようだ。他にも「イクメン」や「ゲリラ豪雨」「ゆるキャラ」が載るとか。
ゲリラ豪雨については気象庁が認めている言葉ではなく、マスコミが作った言葉だというのにこれほどまでの市民権を得るとは
思ってもみなかった。言葉というのは変化していくもの、というのはよく分かっているつもりだ。新しく生まれ、一方で
廃れていく言葉があるという事も。定着の度合いを測る指標の1つに辞書に載るかどうか、というのがあるだろう。これらの言葉が
使い方が間違っていると主張するつもりはないが、本当にそれだけの市民権を得ているのか、という点には疑問符が付く。
新語を積極的に入れていく辞書だから、というのもあるかもしれないが、ついに載ってしまったか、というどことなく残念な感覚が
残るのは何故だろう。

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11月18日 取り出し開始
 福島第一原発4号機で核燃料の取り出しが今日の午後から始まった。使用済み燃料プールから専用の容器に水中で移し替えて、
その後別のプールへと移動させる作業だ。4号機のプールには1533本の使用済み核燃料があるらしいのだが、移動用の専用容器には
22本ずつしか入らないそうだ。割り算すると70個もの専用容器が必要になる計算だ。核燃料はクレーンで1本1本釣り上げるのだが、
瓦礫が上に乗っていたりするため、この先もどんなトラブルが起こるか分からないのが実状だ。4号機の取り出し完了は来年12月を
見通しているということで、かなりの長期戦。是非とも無事に終わって欲しい。問題はその先。1〜3号機をどうするのかにあるわけで。
今回、当然の戦略として、手を付け易いところから始めているわけで、この先の作業の難しさは今回の比ではない筈。現時点では
原子炉の調査段階で何も決まっていないのではないだろうか。状況が掴めないと方針を立てられないのはその通りだろうけど、
本当にどうするんだろう。早くとも2015年と言われる1〜3号機の使用済み核燃料の取り出し。果たしていつ始まるのだろうか。
4号機の廃炉作業に向けては1歩前進。

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11月19日 ジアセチル
 これまで加齢臭というと2-ノネナールが原因物質とされていた。男性化粧品メーカーは30〜40代の中年男性に特有の脂っぽい
においの原因物質は別にある事を突き止めた。頭部などの汗が細菌によって分解生成される物質だそうで、その名も「ジアセチル」。
・・・いや、舐めているのか、と。化学を勉強している人であれば分かるだろう。2-ノネナールというのは正しく物質名を
表記している。キッチリと構造式を書く事ができるのだ。しかし、「ジアセチル」である。これではさっぱり分からない。
一般名とも言い難い。化合物全体のうち、「あぁ、そんな部分があるんだな」という事が分かるだけ。ハッキリ言うと
何も分からないと言ってもいい。キッチリと物質名を書かれても困るのかもしれないが、いかにも物質名ですという感じで
「ジアセチル」と書かれてもなぁ・・・。如何に化学を知らない人が記事を書いているのかがよく分かる。

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11月20日 違憲「状態」
 昨年12月の衆議院議員選挙の1票の格差問題について、今日発表された最高裁判所の判決がこれだ。高裁では数多くの
違憲判決が出され、うち2つでは選挙の無効さえ言い渡されたにも関わらず、最高裁の判断は違憲「状態」。正直言って
もっと突っ込んだ判決が出ると思っていた。同じ判決は過去にも何度か出ている。それでも体制を改めない国会に対して
多くの高裁が厳しい判断をしたわけだが、最高裁は選挙前後に行われた定数削減と区割り見直しの努力を認めた形になったようだ。
努力を認めたのは良いのかもしれないが、そろそろ最高裁もキレていい頃のような気がする。日本は三権分立の国なのだが
司法がどれだけ申し立ててみても立法は全く動かなかったわけだから。今回だって土壇場で替えたので、実際の選挙には
間に合っていないのだから。土壇場で替えたのだから、これから次の選挙までに人口の移動が起これば、再び格差が広がるわけで
根本的な解決にはなっていない。この辺りも最高裁には考えて欲しかったのだけど・・・。とりあえず、選挙のやり直しは
なさそうで残念だ。

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