Top雑感2013年5月(21日〜31日)

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5月21日 育休3年
 首相が経済3団体トップとの会談の中で、育児休業3年を推進するよう協力を求めたそうだ。少し前にも同じような話があったが、
今回は団体のトップと会談しているという点で重みが違う。首相の経済政策の1つ、成長戦略の中核となる女性の社会復帰を後押し
するという政策が背後に見えているのは言うまでもない。以前に会談で賃金アップを打診した結果、いくつかの企業で実際に
上がったなど、影響力は小さくない。しかし実現は遠いんだろうなというのは、以前に書いた通り。実際に3年も休まれたら
企業側としてはたまらないし、雇用する計画だって狂ってしまう。さすがにこれは無理じゃないかなぁ・・・というのは
何となく分かる。首相はイケイケの状態なので乗る企業が出てくるかもしれないが、その辺りはもうしばらく様子を伺う必要が
あるだろう。もっと保育施設を充実すべきだとか、男性も育休をとり易くする雰囲気作りなんていう声も出ているようだ。
大事なのは育休で空いた穴を埋めた人たちへの手当の方だと思うのは私だけだろうか。

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5月22日 標準時を2時間早く?
 東京都知事がそんな提案をしている。世界の金融市場で取引が活発な時間を見ると、日本の市場が動く前に2時間の切れ目が
あり、金融市場が切れ目なく動く事で経済が活性化すると考えられている。また、2時間早くすると世界で最初に開く
市場となり、金融業界での東京の存在感が高くなるとの事。実際に政府の判断で標準時が変わる事はあり、中には日付変更線を
変えてしまった国すらある。さて、日本の標準時子午線は東経135度。360度で24時間なので1時間あたり15度なので、現在の
グリニッジより9時間早いという標準時になっている。世界地図を眺めてみると、ロシアで日本と重なるあたりは10時間、
オーストラリアでは9.5時間となっていて、意外と少数派なのだ。ロシアは全体的に1時間早い方向に振れているのだが。
夏は涼しい時間帯から仕事を始め、帰る頃でもまだ明るい、というのが言い分のようだが、冬は真っ暗で寒い中出勤となる。
サマータイム制度の導入もうやむやのうちに消えた感があるし、この話もどうなるのやら。一気に2時間ずらすというのは
大胆だな、と思っているが。

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5月23日 奨学金打ち切り
 日本学生支援機構というと聞き慣れないが、日本育英会というと分かるだろう。奨学金を貸している独立行政法人だ。
その機構が奨学金継続の審査を強化、学業への姿勢や成績を評価、やむを得ない理由がないのに単位が少なかったり留年
したりした場合には停止や廃止という措置を取っているようだ。背景には就職難などで未返還の奨学金が増えている事などが
あるようだ。記事の発表によると2011年度の滞納者は33万人くらい、未返還額は800億円を超えている。確かに就職難かも
しれない。だが、それだけで33万人になるとは思えない。理由は簡単で踏み倒す人がいるからだ。幸い、私の周りにはいないが
取り立てが厳しくなったという話は聞いた事がある。私も今、返還している身だが、これだけ未返還者がいるというのを知ると
真面目に返しているのが馬鹿らしく思えてきてしまう。もっと何とかすればいいのに・・・そんな風に思ってしまうのは
キッチリと返還している人だけかもしれない。何となく、真面目な人が損をする社会のような気がするのは私だけだろうか。
仮にそうであったとしても、私は貫きたいと思っているが。

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5月24日 マイナンバー法 成立
 今日の国会で成立した。2015年10月をメドに全国民に番号を記した通知カードを送付、実際の運用は2016年1月から
始める事を目指している。ただ、気になるのは私用する分野が税と社会保障、災害関連に限定するという。私は思い切り
推進派なので、もっと広い分野で利用すればいいのに、と思っている。ところで、結局こうやって番号を振って電子化を
押し進めてみたところで、結局は紙の原本は残るんだろうな、と思っていたりする。災害の場面を想像すると分かるが、
自分の番号をキッチリと覚えている人だらけとも考えられないし、這々の体で逃げる人がキッチリとカードを持って逃げるとも
考えにくい。災害で電気が止まった場合、迅速な対応が求められる最中、全く役に立たなくなる。そうなるとアナログの
原本の出番・・・となるわけだ。電気とネットワークが断絶すると何もできなくなるのでは、災害時には使えないからだ。
紙の原本から探すのは大変なんだろうな、という気もする。そして気になるのは番号。11桁以上と言われているが、
やっぱり最後の1桁はチェックディジットなんだろうか・・・。その辺は番号が届いた時のお楽しみだな。

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5月25日 セキュリティ強化
 乗っ取りが相次いでいるtwitterがアメリカでログインの規制を強化した。日本でも導入の予定だ。これまでのユーザー名か
メールアドレスとパスワードの方式から、ログイン時に携帯電話向けに送信される6桁の数字の入力を求めるのだそうだ。
確かにこれなら乗っ取りの危険性は減るだろう。銀行系のWebサービスにログインする時に使われたりするワンタイム
パスワードに近いだろうか。しかし、数ヶ月前にワンタイムパスワードも突破されたという話があったので、完全に
防げるかというと難しいというのが正しい回答だろう。日本でも導入というが、日本で問題になっているのは、乗っ取り
というよりは勝手に有名人を名乗る「なりすまし」の方なのであまり意味が無いような気もするし。この手のものに
完全なセキュリティは存在しないというのが常識的な考え方だろう。かといって手続きを複雑にすると使ってもらえなく
なるだろうし。その落とし所が難しい・・・。

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5月26日 googleグラス
 ウェアラブルコンピューターとして、他社に先駆けての提供となったgoogleグラスの試供品を手にした人の反響がネット上に
出始めているようだ。音声認識機能を有しているので、手で操作する事なく色々な事ができるようだ。ただし、盗撮を
疑われる恐れがあり、着用禁止を宣言した場所も出ているようだ。また、車を運転している時に気を取られて事故になる可能性
を指摘する人もおり、規制が必要という声が出ているようだ。google側は強気の姿勢だが、着用が相応しくない場所がある事は
認めたようだ。一般販売が来年春とも言われているが、これが広く世界で使われた場合を考えると結構凄い事になるのではないか。
近くの人の操作音声を拾って意図しない動作をしたり、なんて事はないのか?車の運転中は確かに危険だが、カーナビの機能を
そのまま眼鏡を通じて投影できればかなり便利だと思うのだが・・・。ウェアラブルコンピューターがこれから続々と出てくる
とも言われているが、本当に定着するのかは微妙だと思っている。本当に常にコンピューター端末が必要なのか、そこの問題から
議論すべきではないか、と思っている。

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5月27日 ゲームもクラウド化?
 コンテンツ配信企業が新しい据え置きゲーム機を発売する。大きさはクレジットカードほどで、テレビに繋いで使用する。
ソフトはサーバー上にあり、ネット経由で動かすという。コントローラーは市販するものもあるが、スマートフォンでも
操作できるという。手軽なゲームだけでなく本格的なシューティングゲームまで用意するという。すっかりゲームに対する
興味を失ってしまって、めっきりやらなくなったのだが、こんなゲーム機を見て、何故ゲームソフトまでサーバーに置かないと
いけないんだ?という疑問を持ってしまった。確かにソフトの値段は安くできるかもしれない。が、何でもかんでもサーバーに
置けばいいというものでもないだろう。回線速度が出ない事もあるだろうし、そもそもネット接続が当然だと思われているのが
嫌な感じだ。とまぁ散々な事を書いたわけだけど、大きさがクレジットカード程度というのは純水に凄いと思う。光学ドライブを
無くしてしまえば、ここまで小さくできるという事なんだろう。昔からゲーム機の中ってスカスカだったもんな・・・。

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5月28日 地震予知の限界
 国の有識者会議は、南海トラフ地震の予知は現状では困難と認め、備えの重要性を指摘する報告書をまとめた。勿論、地震が
起こるという事は分かるのだが、地震直前の確度の高い予測は難しいという見解だ。だからと言って観測態勢を緩めるのではなく、
これからも続けるようだ。東日本大震災と同じような現象が観測されれば、ある程度は予測できるだろう、という考えのようだ。
東海地震はこれまで国が最も力を入れて観測してきた所。だが、それでも厳しいだろうというのが今回の報告書。他の所に
引きずられて起こるかもしれないし、小さなキッカケから連鎖して大地震に広がる可能性もある、というのが理由だ。
結局はそうなるんだよな、という感想しか持てなかった。報告書では家庭用の備蓄を1週間分以上とする事を求めている。
そんなに家に置いておけるかよ・・・。そもそも、家に置いておいても、家が倒壊したら回収できないだろうし、1週間分もの
物資だと持ち出して逃げる事だってできない。色々と現実離れしていると思う。因に、最悪の事態では避難者全員を避難所に
受け入れる事ができないであろう事から、受け入れを判断する「避難者トリアージ」の準備をするよう求めている。
健康な若者は大変な事になりそうだな、と。さて、ずっと警戒され続けている南海トラフの地震は、一体いつ起こるのやら。
子どもの頃から「30年後」と言われ続けている気がしないわけでもない。

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5月29日 TDL、RDSでの禁止事項
 東京ディズニーランドとディズニーシーでの禁止事項に、「公衆送信または商業目的の撮影等」が追加されたのが話題になっている。
twitterへの投稿を禁止したものではないか、と。結局は表現に語弊があるとして、「他のお客様等のご迷惑となる撮影および公衆送信」
という補足説明がついた。他の客が写り込んでいる写真がアウトになる可能性があるし、そうなると動画も勿論アウトだろう。
第一、あれだけ人でごった返している中で、他の人を入れずに撮るなんて事ができるんだろうか。カメラを持ち込んで1日中
挑戦してみたい気もするが・・・。となると、事実上、中で撮った写真や動画は自分だけで楽しんでくれというメッセージに
思えてくる。ところで、本人達が楽しそうにしている写真をアップして誰が喜ぶんだろうか?という疑問を持つのは私だけだろうか。
結婚式やその二次会で写真を撮って、ネット上の写真共有サイトにアップ、参列者のみに公開する事が何度かあったのだが、
アクセス数が最も伸びるのは、新郎新婦の写真よりも、参列者の集合写真だったり、「花のある」参列者の写真だったりする。
そう、結局はそういう事なんだと思う。詳しくは書かないが。思っているほどに他の人は興味がないから、アップするのは
控えた方がいいんじゃないか?と私は思う。

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5月30日 商業オリンピック、か・・・
 2020年のオリンピックに採用される競技の候補が決まった。レスリング、野球とソフトボール、そしてスカッシュから1つが
選ばれて2020年には実施されるようになる。選ばれなかった理由というのはよく分からないが、選ばれた理由として挙げられて
いるのがルールの改正案だ。レスリングでは大きくて派手な技が出易いようにポイントを高く、野球は試合時間短縮の為に
7イニング制に、スカッシュは観客を増やせるように全面ガラス張りにしようとしている。平たく言うと、全て観客を意識した
見せる為のスポーツに近づくような改正案を提示して認められた形だ。結局のところ、オリンピックは商業収入を求めるイベント
になってしまっているのだ。客が入らないといけないし、テレビの放送権も高く売れないといけない。そのような競技を選択するし、
客の入りが悪ければ競技として切られる。そういう事なのだ。何とも悲しい現実だなぁ、と。スポーツの祭典というよりも
巨大な見せ物のようになっていると感じてしまう。

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5月31日 中国包囲網だった筈・・・
 中国がTPP交渉参加の可能性について検討する方針を示した。TPPの利点や問題点などを分析した上で決定するようだ。
この交渉、参加しない限りは交渉の中身を見せないのがルールのようなのだが、TPP参加国と情報や資料を交換する事を望む
といった発言も出ている。TPPの目的の1つが中国包囲網の形成だったと思うのだが、そこに堂々と参加を匂わせてきたわけだ。
勿論、現在の参加国の同意が無ければ参加できないので、どれだけ周りから声を上げても無駄なのだが。確かに現在、著作権やら
特許やら、所謂「知的財産」で限りなく黒に近い事をしている中国が、TPPの知的財産の点で自由化が認められれば多いに楽だろうし、
経済発展が著しいので輸入品の自由化をしたいだろうし、地下資源や農産物の輸出に有利になるような交渉だってしたいだろう。
だが、TPPの目的の1つを考えると難しいだろうな、と。しかも日本でさえも交渉参加はギリギリのタイミングなのに、これから
検討して参加するとなると、タイミングとしては完全にアウト。自国を取り巻く環境が怪しいから情報を掴んでおこうという
意図なのだろうけど、それにしてもお粗末。さて、TPP参加国はどう動く?具体的な動きを見せるまでは静観かな?

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