Top雑感2013年7月(21日〜31日)

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7月21日 投票率
 参議院議員選挙の投開票日。今回からインターネットでの選挙活動が解禁されるとあって、投票率に注目があつまった。ネットでの
活動が増えるので若者の投票率が増えて、投票率を底上げするとも言われていた。午後11時現在、最終的な投票率は発表されていない
ようだが、午後7時半では36.62%で前回よりも6.76ポイント減。1日を通じて度々発表された投票率は常に全開よりも6%前後低い。
前回は57.92%なので50%前後に落ち着くだろうか。戦後最低は免れそうだが、十分に低い数字だ。結局、インターネットでの
選挙活動を解放しても駄目で、ネット投票を可能にしないと投票率は上がらないのだろう。もしくは、本当に自分の票で政治が
変えられるという実感が沸かないと駄目なんだろう。政党政治の弊害かもしれないが、候補者が何を言っても無駄で、党の方針に
左右されるわけだし、そのマニフェストだって選挙の時だけ・・・となれば失望するのもやむを得ないだろう。投票率を上げたいなら
そのあたりから考え直す必要があるのではないだろうか。それにしても低過ぎる。

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7月22日 六法全書
 言わずと知れた法律の本だ。昔は6つの法律しか載っていないのかと思っていたが、実物を見ると他の法律も色々と載っていて
なかなか面白い。いくつかの会社から出ているのだが、そのうち岩波書店から刊行されているものが昨年秋の2013年版で
最後である事が発表された。インターネットの普及で条文や判例の調べ方が多様化したため、需要が減少したと理由を説明している。
確かに、私自身も法律の条文を調べようと思った時は「電子政府の総合窓口」に行く。ほぼ間違いなく最新の物が載っているし、
関連法規との連携もスムーズだ。Webページなので全文検索も楽。そうなると確かに紙媒体で調べる意味が無くなってしまう。
読み物としては紙媒体の方がいいと思うのだが、調べものとなるとどうしてもデジタルの方が早くなってしまう。六法全書の
刊行終了も時代の流れというものだろうか。他の出版社からの刊行は続くようなので、完全に無くなるわけではないようだ。

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7月23日 取水制限
 利根川水系のダムで水位が低下していることから、利根川水系を利用している神奈川県を除く関東の1都5県で、明日から
取水制限が行われる事になった。制限は10%であり、家庭への給水の制限ではないので、生活に影響は無いとされている。
今日、関東南部では局地的に非常に強い雨が降ったのだが、ダムのある地域ではまとまった降水量になっていないので、
貯水量の回復には至っていないという。大都会東京に強烈な雨が降ったというニュース映像を見たが、見事に水が
あふれ返っていた。水がしみ込むような土も無いし、川も護岸工事がされていて、水をそのままの量で下流に流すだけ。
東京はどれだけ生活物資を他の地域に依存しているんだろうかと。水を貯える能力なんて全く無くなってしまっているのでは
ないだろうか。それでも凄い人数が生活している事に、日本のインフラの凄さに思いを馳せるべきか、だから災害に弱いと
考え直すべきか。尚、神奈川は相模川水系なので別で、結構潤っている。

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7月24日 規制委員会
 元々この構造はおかしいと思っていた。原子力規制委員会が敦賀原発の直下にある断層を活断層だとした判断に対して、
日本原子力発電が異議を唱えていたものだ。規制委員会が出していた命令に対して執行停止を求める申し立てをしていたという
ものだ。結局は規制委員会が却下した形になったのだが、命令取り消しに対しての対応は改めて検討するとしている。一体何の為の
規制委員会なのか、と。どうしてそんなにも力が弱いのか?むしろ、どうして作った国の方がもっと権力を与えないのかと思う。
安全性を判定して規制する側が、原発側から異議を申し立てられて、改めて対応を考えるというのはおかしくないだろうか。
そうであれば、原発側は不利な判断がされた場合にゴネるという対応をし続ける事だろう。それでは規制できないだろうし、
規制する側が規制される側との妥協点を探すという事になりかねない。普通の決定ならそれでいいかもしれないが、あれだけ痛い目に
遭った原発関連で、今のままではマズイという事で作られた委員会がこの有様でいいのだろうか?今回の申し立て却下は、
やっと本来の形に近づいた第1歩と言えるだろう。

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7月25日 電源車?
 24日にスペインで起こった高速鉄道の脱線事故。脱線の瞬間をとらえた、衝撃的な映像が今日の夜のニュースでは流れていた。
カーブで速度を出し過ぎて外側に倒れたようだ、というのが今のところ有力な説のようだ。映像を見ると2両目からねじれるように
脱線しているように見えるのだが、そこには巨大なディーゼル発電機が積まれていたのだという。電化された区間と電化されていない
区間を共に走れるようになっているもので、世界的にも珍しいのだとか。日本にも電源車というのがあった。ブルートレインなどの
客車の時に冷暖房や照明などの電源を供給するためのものだ。それなりに大きな物が積まれていたと思うのだが、スペインの例は
高速鉄道を走らせる為の物。大きさも重さも違うだろう。重心も高いのだとか。そしてカーブでの速度の超過が重なって脱線。
日本とは状況が違うのだろうが、電源車も場合によっては同じような危険をはらんでいたのだろうか、と思っている。
今や電源車なんて滅多に見なくなってしまったが、走っているのだろうか?

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7月26日 テレビの付加価値
 薄型テレビの値崩れが叫ばれて久しい。そんな中で高い値段で売るにはネーカー、もしくは機種独特の付加価値を持たせる必要がある
だろう。大手家電メーカーが売り出す液晶テレビは体重計と無線で繋がるという。他社の体重計ではあるが、予め設定をしておけば、
体重計に乗るだけでテレビにデータが送信されて数値の変化が画面に表示されるのだという。勿論、最近の流行として、録画や
ブルーレイディスクの再生もできるのだという。果たして、付加価値としての体重計との連携は重要なのだろうか。そもそも、
毎日体重を測ると分かるのだが、1 kgくらいは誤差の範囲になる。毎日測定する細かい記録よりも、長期的な視点からの記録の方が
大事なような気がする。そうであれば、現在の体重計に既についている、1週間前、1ヶ月前、3ヶ月前の測定結果を表示する
機能で十分なのではないだろうか。イマイチこのテレビの魅力が分からない。

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7月27日 集中豪雨
 私の住んでいる所では、今日の未明、午前3時半頃に豪雨に襲われた。レーダーを調べてみると、局地的な雨だったようだ。
そして今日の夜も野外コンサートが中止になったり、花火大会が中止になったりしている。先日、学会に行ったときには
2回程、集中豪雨に襲われた。だが、首都圏の水瓶となっているダムでは貯水率が上がらなくて困っているようだ。
どれだけ都市部で降ろうとも貯水率は上がらないし、短時間に集中的に降っても、合計するとそれほどの降水量ではなく、
貯水率の向上には繋がらないのだ。このままいくと、かなり危ない事になりそうだ。色々なイベントが雷雨で中止になったが
その数時間後のレーダーをチェックすると全く降っていなかったりと、相変わらずの集中豪雨っぷりだ。やっぱり
気候が変化してきているのだろうか。変化したからどうというものでもないのだが、どうにも気持ち悪い。
地理でお馴染みのケッペンの気候区分が変わる程ではないと思うので、大きな問題も無いだろうし・・・。

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7月28日 軸足はどっちだ?
 現在、国内で唯一稼働している原発である大飯原発の敷地内にあり、問題になっている断層で、F-6と呼ばれいてるもの。
建設時の関西電力の調査が甘かった事が今になって指摘されており、規制委員会としては定期検査が行われる9月までに
結論を出すのは難しくなっているらしい。この流れで何となく分かるのは、それぞれの組織が軸足をどこに置いているのか
という事。どうしても最稼働をしたいのが関西電力であり、それ故に「甘い」調査で建設をしたのだろう。一方、規制委員会は
キチンとした根拠を求めるところに主眼を置いているように見える。極めて健全であり、本来のあるべき姿だと思うので
文句は無い。問題は、この規制委員会に相当するものが、つい最近まで無かったという事だ。それじゃ駄目だよな、という
気はする。少し前にもネタにしたと思うのだが、あとはこの規制委員会にもう少し権限を持たせる事がひつようではないだろうか。
よくそれで今までやってきたな、と。是非今後ともぶれずに運営を続けて欲しいと思う。

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7月29日 当たりなしのくじ
 大阪府でハズレばかりのくじを客に購入させたとして詐欺容疑で逮捕者が出た。夏祭り会場の露天らしいのだが、1回300円で
数字入りの紙片をひき、1〜59がハズレ、60〜100ならゲーム機等が当たるというのだが、当たりは入れていなかったという。
約1万4000円分引き続けた客が当たりが入っていないのでは?と通報したのだとか。この客、色々と賢いなと思ってしまった。
ゲーム機の機種が分からないので特定はできないが、仮に1万4000円分使ったとしても、普通に買うよりは安いという判断だろう。
だからこそ、それだけ買い続けた。計算してみると、47回で1万4100円になる。くじが全部で何枚あるかは、何となく手の感触で
分かるだろうから、くじが1万枚くらいあって、圧倒的にハズレが多いとかいうわけではないのも何となく分かるだろう。となると
47回もハズレを引き続けるのが天文学的確率であろう事も理解したのだろう。それ故の通報。見事だ。ただ、本当にそこまで
考えていたのかは分からないのだが・・・。それにしても当たりが無いのは詐欺なんだな、と。景品表示法とかじゃないんだ。

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7月30日 臨床試験のデータ改ざん
 高血圧治療薬の臨床試験の結果を、製薬会社側が有利になるようにデータを処理していた問題。最初に発覚した大学のデータに
加えて、別の大学でのデータも操作されていたという調査結果が出た。この問題、実際に関与している製薬会社にはそれなりの
影響があるらしい。問題となっている高血圧の薬は勿論、他の薬の売り上げも下がっているという。日本の場合、この手の
研究データの信憑性については性善説に依っている部分がある。研究者は正直にデータを出すだろう、不正なんかしないだろう
という事だ。実際、研究者の端くれとしても、やっぱりデータは正直に出したいと思っている。だが、チェック機構が無い事を
利用すれば今回のような事が起こるのだ。これを機に研究のデータのチェック機構ができる、という話はまだ出てきていないが、
もしそうなったら寂しい事だなと。今回の件は、大学の研究者は関与せず、元社員が全て行ったと発表されているので、
会社側からの何らかのプレッシャーが招いた・・・という結論になって欲しいなと思っている。と同時に、どれだけプレッシャーを
かけられても、自分のデータには正直でありたいとも思っている。

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7月31日 ハッブル vs すばる
 にわかにニュースになったすばる望遠鏡。最新のデジタルカメラを導入して、ハッブル宇宙望遠鏡で数100年かかるであろう観測を
数年でやってしまおうという計画があるらしい。今回、その先駆けとして、アンドロメダ銀河の鮮明な全体像を初めて捉えたというので
ニュースになったのだ。さて、望遠鏡の性能としてはハッブルの方が上だと思っていた。いくら標高が高い所にあるとは言っても、
すばる望遠鏡には空気の壁が立ちふさがっている。それに対し、ハッブル宇宙望遠鏡は衛星軌道上なので、空気の問題は無い。
そうであれば、色々と観測に有利だと思っていたからだ。では何故逆転したのか。冷静に考えて、すばるの最大のアドバンテージは
今回のように最新の機器へのアップデートが容易だという事だ。ハッブルでは宇宙船でそこまで行かなければ部品の交換はできない。
そして、すっかり古くなってしまっているのも原因かもしれない。ハッブルがお役御免になるのは2014年とも言われている。
地上の望遠鏡の性能がそこまで上がったのなら、仕方の無い事か。個人的にはハッブルに頑張って欲しかったのだが。

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