Top雑感2013年2月(11日〜20日)

<<Prev. | Next>>

2月11日 PM2.5
 これ、今年の流行語大賞にエントリーされるんじゃないか?ってくらいにニュースになっている。粒子状物質、particle matterで
粒径が2.5 マイクロメートル以下のものだ。中国から季節風に乗って日本にも届いているようだ。中国は春節の休みの期間であり
爆竹でさらに粒子が発生、政府が自粛を呼びかける事態にまでなっている。善悪をとやかく書くつもりはないが、よく分からないのが
日本での報道の姿勢。飛んで来ている事を伝えればいいのに、どうしても頭に「驚く事に」とか「何と」とか、そういう言葉が
くっついて日本まで到達している事を伝えているのだ。時々「中国国内にとどまらず」なんてのも聞く。むしろ何故中国国内に
とどまると想像できたのか、日本まで到達しないと思ったのかを聞いてみたい。この季節は北東の季節風も吹いているし、
空気が乾燥していて粒子が飛び易いという条件まで揃っているのに、だ。黄砂だって日本に届いているし、その黄砂は4マイクロ
メートル程度と言われている。PM2.5で何をそんなに驚く事があるのか、と。あと何ヶ月騒がれるかな・・・。

▲Page Top

2月12日 号外集め
 1日中、実験やら会議やらでニュースをチェックできずにいたのだが、夜のニュースを見て驚いた。色々な事が起こり過ぎている。
北朝鮮の核実験、踏切でのトレーラーと特急列車の事故、IOCによるレスリングのオリンピック種目からの除外の決定。本当にもう、
何でもありかよ・・・というような1日だ。夜のニュースも予定を変更していたほどだ。中でも北朝鮮の核実験については
号外が出たようだ。ところで、世の中には号外を集める事を趣味としている人がいる。いつ出るか分からない、重大なニュース、
街頭で無料で配られるという特別感を味わっているのか何なのか、よく分からないのだが、とにかくいる。で、思うのだが、
そういう人は一体どんな仕事をしているのだろうか、と。普通の企業にいる場合、なかなか号外が出た事に気付かないし、
出た事に気付いたとしても貰いに行くことができない。どうしても集める事ができないのだ。自営業なのか、外回りばかり
する職種なのか・・・。なかなか難易度の高い趣味だと思う。

▲Page Top

2月13日 ゲーム理論
 放送されていたのは昨日の深夜。時季が時季だけに、バレンタインデーについての内容だったのだが、その中での1つ。
どうして義理チョコというシステムが無くならないのか、という理由をゲーム理論を使って説明しているのを見た。
自分が渡す、渡さない、もう1人の会社の人が渡す、渡さないの場合分けをして、損得勘定をして行動を決定した場合、
決して全体として最適ではない、2人とも渡すという結果に落ち着いてしまうという、囚人のジレンマが起こっている
というものだった。詳しくは各自で調べてもらうとして、ゲーム理論は入門程度には知っているし、囚人のジレンマも
知っている。様々な場面に応用できる事も分かってはいたのだが、まさかこんな所でも登場するとは。因に、この時の
2人にとってお互いに良好な結果なのは、2人とも渡さないという選択。余計な出費が無くなるからだ。比較的簡単な
理論なのに奥が深い。ゲーム理論、恐るべし。

▲Page Top

2月14日 今度は東北電力
 東北電力が7月から電気料金を平均11.41%上げる計画を経産省に申請した。企業向けも平均17.74%上げる予定だとか。
企業向けは認可が要らないのでほぼ決定といったところだろうか。曰く、リストラで賄えないほど経営が厳しいのだそうだ。
リストラが十分か、値上げ幅は妥当かといった審査がなされるようだ。まぁ何が問題かというと、被災者も例外無く値上げされる
という事だ。これに更に消費税の増税も入ると、結構大変な事になる。値上げ済みの東京電力、審査中の関西電力、九州電力
に続き、4社目という事になる。実際は中に入ってみないと分からないのだが、報道の内容を聞く限りでは、コスト構造を
大きく変えないと再建は難しいだろうなという気がする。値上げ幅がそのままかどうかは分からないが、おそらく認可は
されるだろう。そういう所に家庭の出費が割かれて、2%の物価上昇・・・。生活は厳しくなるなぁ・・・。

▲Page Top

2月15日 需要はいかほど?
 オリンパスが発表した新しいコンパクトデジタルカメラ。被写体に1 cmまで近づいての接写ができ、22倍まで拡大できる
特殊なレンズを採用しているのだとか。雪の結晶や植物の葉の葉脈、ミジンコも撮影できるのだそうだ。気温も-10 ℃まで、
水深15 mでも使用可能との事。接写と拡大の凄さは流石光学機器メーカーというところか。ただ、果たしてその機能を
活かす需要がどれだけあるのか、という事だ。一眼レフカメラやミラーレス一眼に需要が流れ、コンデジは特殊な機能を
求められるようになっているきらいがある。そんなわけで付けられた機能に見えるのだが、果たして・・・。ところで、
コンデジって一時期に比べてCMが減っている気がするのだが、需要が1周したと考えていいのだろうか?そうそう
しょっちゅう買い替える物でもないし。メーカーの苦労が偲ばれる。

▲Page Top

2月16日 基本給削減
 九州電力が一般社員の基本給5%削減を労働組合に提案した。電気料金の値上げ幅の算定根拠となる人件費を減らす為で
夏のボーナスは全額カット、管理職の給与は10%削減するらしく、組合側も受け入れると見られている。ただし、役員や
顧問、相談役には平均約3000万円の報酬を予定しているそうで、社員からはその点についての批判が出ているらしい。
さて、現在政府は物価上昇率2%を目指している。物価が上がると企業の給与も「自然と」上がるという理論のようだ。
市場も好意的に解釈しているのか、円安が進み日経平均株価も上昇している。そんな中、いきなりの給与削減の話。
給与が下がって物価が上がるのだから生活は一気に厳しくなる筈。果たして、これを受けても2%の物価上昇を目指すの
だろうか。実際、他の企業も給与が上がるかどうかは定かではないのだが・・・。

▲Page Top

2月17日 映像資料の多さよ
 ロシアに落下した隕石。様々なデータが集まってきたことで、NASAがその直系と重さについて再計算して、直系を15 mから
17 mに、重さを7000トンから1万トンに上方修正した。今後も修正の可能性はあるとしており、まだまだ情報を集める
ようだ。今回の隕石落下について、何に一番驚いたかというと、その映像の数の多さ。多いのは車のドライブレコーダーの
映像だ。ロシアはドライブレコーダーの普及率が高いという事で映像が集まっているようだ。そしてまた防犯カメラの
映像も凄い数が出ているようだ。それだけ防犯カメラが設置されているという事。先日、日本での事件の時にも
町中の防犯カメラの映像が想像以上の証拠能力を発揮した。それだけ多くの物によって日々撮影されているという事だ。
悪い事はできないなぁ、と。どこで撮られているか知れたものではないな。

▲Page Top

2月18日 活断層騒動
 何かと全国で問題になっている原発の断層の問題。今度は東北電力の東通原発について報告書案が出た。外部専門家の
評価は活断層の可能性が高いとするもの。東北電力としては断層ではなく「膨潤」としているようで、追加調査をすると
しているが結論を覆すのは難しいようだ。報告書案では「根拠が乏しい」とバッサリやられているくらいだ。
耐震性の再評価や補強工事などは年単位の時間が必要であり、東通原発の停止も長期化しそうな雰囲気だ。おそらく
これからあちこちの原発で調査がなされる事だろう。電力会社側は動かしたいから活断層ではないと言い、専門家は
活断層の可能性が高いとする結論が突きつけられるという事が起こるだろう。結局、行き着くのは動かせない原発の
量産という事になりそうだ。日本のエネルギー政策は最終的にはどういう結論に至るのだろうか・・・。ベストミックスの
模索なんて中途半端な言葉は問題の先送りに過ぎないわけで。しばらくは高い電気代との闘いになりそうだ。

▲Page Top

2月19日 サラリーマン川柳
 この時季の恒例だ。とりあえず100句が選ばれ、ここから投票によりベスト10が選ばれる。例によって眺めてみたのだが
いい感じに世相を反映している。複数の句で見られたのが「ルンバ」を扱ったもの。結構売れているらしいのでネタに
しやすかったのだろう。他にもオスプレイやLTE、スマートフォンやタブレットPC関連の句が目立つ。facebookを
ネタにしたものやオリンピック関連もチラホラと。一般の会社で見られる悲しい状態を詠んだ句も残ってはいるのだが
その数は比較的少なくなっている気がする。そろそろ「サラリーマン川柳」という名称が形骸化してきているような
印象を受ける。名前を変えてもいい頃合いではないだろうか。残念ながら、今年の100句の中に「これは!」と目を引く
ようなものが無かった。世相を反映させようとし過ぎているのでは?

▲Page Top

2月20日 920 mSv/h
 事故があった直後はこの辺りの数字がよくニュースになっていたので、その勘所も分かっていたのだが、そろそろ
忘れてきた頃になっていきなり数字が出てきた。福島第一原発1号機原子炉建家地下のトーラス室の放射線量が
最大で920 mSv/hだったそうだ。高さ10.8 mのトーラス室に4.9 mまで水が溜まっていたとも報じられた。
人が中に入って作業するのは難しいのだそうだ。現在、福島での被爆線量の限度は累計で100 mSvとなっている。
色々な基準があるのだが、平均年20 mSvから引き上げた形だ。で、この920 mSv/hなのだが、6分半ほどで
限度に到達してしまう。確かにこれだと作業はできないな、と。さてさて、どうするんだろうか?原子炉格納容器は
水に浸っている状態なわけだけど、腐食も進んでくるだろうし、何かしらの対策が必要だろうに。原発事故は
まだまだ収束していない・・・。

▲Page Top

<<Prev. | Next>>