Top雑感2012年5月(11日〜20日)

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5月11日 どっちもどっち
 東京大学大学院の60代の男性教授が、学生の頬を平手打ちしたということで訓戒処分にされたそうだ。4月に行われた教員と学生の
交歓会で酒を飲み、学生と口論になった末に、数回に渡って頬を平手打ちしたのだそうだ。学生がアカデミックハラスメント防止
委員会に申し立てたのだそうだ。まぁ何と言うか、どっちもどっちだな、と。酒の席で口論になるまでエキサイティングする
教授も教授だが、そんなになっても折れない学生も学生だと思う。60にもなった教授であれば、酒の席という事もあるので
おおらかに受け止めて然るべきだろうし、学生も教授の言う事だから、腹の内では腸が煮えくり返るような思いをしても、表面では
はいはいと聞くような、年長者に対する(一応の)敬意を示すべきだったのではないだろうか。往々にして教授は持論を曲げようとは
しない人種だし、若者も若さ故に強く主張した結果として、教授側が最後にキレたというのが実際のところだろう。いや、本当に
どっちもどっちだよ。

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5月12日 時間帯別料金
 東京電力が時間帯別料金の導入を目指し、その概略を発表した。昼間は高くし、夜は安くするというもので、オール電化住宅のような
プランを一般家庭でもできるようにしたものだ。その為に必要な電気メーターは無料で貸し出すという事だ。当初、このプランなら
私のように日中は会社にいるような人であれば、圧倒的に安くなるだろうと思っていたが、今回の発表を聞いて、むしろ割高に
なりそうだという結論に至った。通常の料金プランよりも電気代が安く設定されているのは深夜11時〜翌朝7時までしかないのだ。
しかも基本料金も高めに設定されている。普通の家庭ではほぼ寝ているであろう時間帯で、割高になっている基本料金分を
回収するのは厳しいだろう。それ以外の時間帯では電気代が高いので、そこで使った分も回収しないといけないとなると、尚更。
夜間に操業できる工場などであれば可能かもしれないが、従業員の生活への負担は多大なるものになるだろう。結局、この料金プランを
導入する人というのが、あまり想像できないのだが・・・。電力会社側は何を考えているのやら・・・。

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5月13日 ブームは何だったのか
 かつてあった食べるラー油ブーム。その頃にはブームの火付け役となったラー油は見事に品薄でどこに行っても手に入らない状態。
代わりにというか、類似品が雨後の筍のように続々と出た。それらの類似品のみが店頭に並び、どれが元祖か分からなくなった
ほどであった。で、今日、食材を買いにスーパーに行ってみたところ、その元祖のラー油がかなりの数、棚に並んでいたのだ。
別に店として強く押すわけでもなく、ただ当時出た類似品よりは広いスペースを占拠しているくらいで、結構な数が並んでいた。
ブームになった当時は手に入らなかった事もあるし、それほど興味も無かったのだが、今になってそれだけ並んでいると、
ちょっと食べてみようかという気になってしまった。で、買ってきてとりあえずご飯にかけて食べてみた。うん、辛くない
というのが正直な感想。こういう時に味音痴だと困るな。とりあえず、パスタとか色々試してみようと思う。今更だけど。

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5月14日 今度こそ流行るか?
 国内の大手家電メーカーが、国内初となる有機ELディスプレイを使ったタブレットPCを発売する。従来機種よりも色の表示能力が
2.2倍、動画の表示スピードが12.5倍。画面は7.7インチで厚さ7.9 mm、重さ323 gという事で、同じ画面サイズではトップクラスの
薄さと軽さだという。そう、有機ELは液晶に次ぐ期待された技術だった。実際に有機ELを使い、薄い事を売りにしたテレビが出ていたし、
ディスプレイに有機ELを搭載した携帯電話も出ていた。だが現状を見て欲しい。結局テレビは液晶であり、時々プラズマがあるくらい。
携帯電話も液晶のまま。どちらも液晶のままで高精細になり、動画の表示スピードを補う機能が乗ってきた。今時、液晶のテレビだと
速い動きが再現できないから・・・と嘆く人はほとんどいないのではないだろうか。そんな中で有機ELのタブレットPCである。
どれくらいの市場規模を見越しての発売なのか、気になるところではある。また、これを機会に世の中の流れがグッと有機ELに、
という気にもならないのが困ったところだ。メリットが感じられず、イマイチ売れる気がしないのだけど・・・。

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5月15日 決算を見る
 東京電力が23年度の決算を発表した。プレスリリースでは概略しか出ていないのだが、投資家向けのWebページでキッチリとした
中身が出ている。そこを見ていると頭が痛くなるのは確かだが、見ていると色々と見えてくる。とりあえず、電灯、電力での売り上げは
電力量で見ると22年度と比較して90%前後に落ち込んでいる。しかし、売り上げ高では99.3%とこれまで通りの額を確保しているのだ。
経常費用を見ると、大きく増えているのが燃料費。昨年の1.5倍ほどに増えている。他の電力会社からの融通だと思うが、購入した
電力が1割増し。所詮はその程度でしかないのだ。つまり、それでも純利益7800億円の赤字になっているのは、特別損失として
災害特別損失、原子力損害賠償費が計上されているからなのだろう。他方で、未収原子力損害賠償支援機構資金交付金が資産に
計上されていたりするわけだが、その分は原子力損害賠償引当金として負債で相殺されてしまっている。つまり、これらの
データを見る限り、売り上げ云々で値上げではなく、損害賠償の資金を集める為の値上げと理解できると思うのだけど・・・。
会計の専門家ではないので、解釈は怪しいかもしれないが・・・。

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5月16日 スマホの普及?
 NTTドコモが夏の新機種を発表した。全19種類、従来型の「iモード」搭載のモデルは1つもないという状態。全てが所謂
スマートフォン。お年寄り向けの簡単ケータイのスマートフォン版まで出すというから驚きだ。iモードはというと、年2回の
新モデル発表から年1回へと数を減らして継続するようだ。何種類のiモード搭載モデルが出るのかは分からないが。
ドコモ側はこのラインナップについて「スマートフォンの普及に伴って」と発表しているようだが、本当にそうなんだろうか。
新しく発売される機種がスマートフォンしかないので、選択肢がそれしかないという側面は無視なんだろうか。私はいまだに
フィーチャーフォンを使っているわけだけど、別に不自由は無いし、壊れるまではこのままで行こうと考えている。
人気で普及しているわけではなく、選択肢が無いので仕方なくシェアが広がっているだけではないんだろうか。
お年寄り向けまで出すあたり、完全にそっちに移行するんだなという気合いが見えるが、本当にそれだけの機能が必要なのか
改めて考えたいところだ。

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5月17日 注目されない衛星
 あの「あかつき」のフィーバーっぷりは何だったのだろうか?同時に打ち上げられたイカロスがどうなってしまったのか、
全く報道されないわけだが、JAXAのサイトでは地味に情報が更新されている。そんな中、今日の深夜1時過ぎに人口衛星が
打ち上げられる。勿論、日本のH-IIAロケットで。テレビで生中継してくれるわけもなく、インターネット上での生放送が
予定されている。第一期水循環変動観測衛星「しずく」だ。他に韓国の衛星と、九州工業大学、JAXAの小型衛星が一緒に
打ち上げられる。だが、まぁビックリする程に注目されていない。「あかつき」の頃はちょうど「はやぶさ」のフィーバーで
宇宙関連に注目が集まっていたというのもあるが。JAXAがイマイチ宣伝する気が無いというのもあるのだろうが。
まぁ、日本で宣伝してみてもどうしようもないし、宣伝すべき相手は放っておいても注目しているだろうし、というところか。
私はとりあえず、生中継を見ようかな、と。

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5月18日 夏の節電要請
 この夏の電力不足について、政府が節電の要請を正式に出した。関西15%、九州10%、北海道7%、四国7%、中部・北陸・
中国は5%となっている。東北と東京は無しなので、好き勝手電気を使えるというわけではなく、東京電力の場合は「節電体制が
定着した」という目論見で、震災前から10%減った状態で算出されている。ちなみに、関西、九州、北海道、四国では計画停電の
準備を行うとしている。そう、昨年、東京電力管内であれだけ物議をかもし、激しい批判を受けたあの計画停電を実施するかも
しれないというのだ。ハッキリ言おう、計画停電はかなり辛い。昨年は「試しにブレーカーを切ってみた」という人もいたようだが、
自分で切るのと、ある瞬間に勝手に切られて戻す事ができないのとでは感覚が全く違う事を思い知る機会かもしれない。何となく
停電までいくんじゃないかと思っているし、下手をすると、節電しなくていいと感じた東京電力管内で逼迫する可能性もあるんじゃないか
とも思っている。何やら面白い夏になりそうだ。ところで、7月半ば、まさに暑い盛りに京都で学会があり、参加する予定なのだけど、
大丈夫なんだろうか・・・。

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5月19日 断水
 千葉県内で突如として断水が起こった。水道水から基準を上回るホルムアルデヒドが検出されたので、浄水場が取水を停止した為だ。
昨日の夜のニュースで取水停止があり得るかもという事が報じられていた。それが翌日にはあっさりと現実になったわけだ。
給水車が地元の小学校などに派遣され、人々が長蛇の列を作って給水を受けていた。夕方過ぎにはいくつかの浄水場で取水を再開
しており、深夜には復旧するだろうと言われている。昨年の震災後の停電でもそうだったが、社会的インフラがしっかりしているだけに
それが失われた時の衝撃は大きい。コンセントにプラグを刺せば電気が流れるし、蛇口をひねれば水が出てくるという状態は
多大なる努力によって支えられているという事を再認識した。それにしても、人々が列を作って水を受け取っている様を見て思ったのは
こんなにも水を入れる容器を持っている人が多いのか、という事。震災後に購入したであろう、緊急用の水を入れる袋もあったが、
ペットボトルやポリタンクを持って給水に来ている人が非常に多かったのだ。さて、今、自分の家を見回してみると・・・、
そんなものは無いな、と。かといって準備する気もなく。断水したらどうするんだろう・・・。

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5月20日 差は6倍
 東京電力に続いて関西電力も時間帯別電気料金を打ち出した。目標は5月中の導入。東京電力と同じく希望者のみが加入する選択制。
平日13時〜16時を通常の約2倍に、23時〜翌日7時は通常の3分の1にする予定なのだとか。つまりピーク時と深夜では6倍の格差が
あるという事になる。現時点では細かい所まで明らかになっていないようだが、これを導入すると得なのか損なのかはこれだけでは
判断できない。ピーク時と深夜以外の時間帯が通常の料金に比べて高いのか、基本料金はどうなるのかという点が分からないからだ。
東京電力が打ち出した方針では、同じような時間帯の料金の結果、家庭で導入して電気料金が抑えられるのは限定的だと
予測されている。このままでは関西電力も同じ事になるのではないだろうか。節電を促す為の電気料金プランなのだが、
誰も加入してくれず、節電の効果は少なかった、と。ま、何にしろ、思い切った事をやらないと改善しないような気がする。

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