Top雑感2016年9月(21日〜30日)

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9月21日 もんじゅ 見直しへ
 高速増殖炉もんじゅ。これまで1兆円もの費用が投じられたものの、22年でわずか200日あまりしか稼働していないわけだが、今回、廃炉を
含めた抜本的な見直しが決定した。仮にもんじゅを最稼働するのであれば、あと10年、運転終了までは5000億円以上の追加投資が
必要とされている。そうであれば廃炉も止むなし、といった感じだ。ただし、それでも高速炉を開発すること、核燃料サイクルを
堅持する方針は変わらずで、どうするんだろう、という感じになっている。もんじゅについては仕方ないと思うのだが、だからと言って
この先が決まっている雰囲気が全く無いというのが恐ろしい。で、どうするの?という質問には全く回答がでていないわけで。それでも
高速炉を使わない限りはプルトニウムを大量に所持することになり、核兵器を作っているよね?と疑われても仕方なくなる。
実際、どうするんだろうか・・・。

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9月22日 オートライト
 自動車のヘッドライトが周りの明るさを検知して自動的に点灯、消灯する仕組みを、2020年4月以降販売の新型車から義務付けることに
決まったようだ。今はライトの切り替えスイッチの中にAUTOがあり、オートライトではあってもスイッチの切り替えにより、手動で消すこと
もできる。新基準では昼間や停車中は手動で点灯、消灯できるが、夜間走行中は強制的に自動点灯になるという。これ、どこまでの
規制になるのかが微妙なところだ。夜間運転中、町中で道が狭いところや高速道路などでは、道を譲る際に、普通のライトから車幅燈に
変更することで、その意志を伝えることがある。強制オートライトになった場合、それができるのか、という疑問が残る。このライトを
使ってのコミュニケーションというは比較的重要だったりする。確かに薄暮の時間帯にライトを点灯していないのは危ないのだが、
なんでも機械的なもので危険性を取り除けばいい、というものでもない気がするのだ。

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9月23日 トクホ取り消し
 消費者庁は大阪のメーカーが販売している特定保健用食品6点の表示許可を取り消した。ある商品では関与成分が5 mg含まれるとされている
商品をメーカーが自主検査したところ、5 mgに満たないことが2014年3月に判明していたのだが報告していなかった。また、他の商品では
関与成分が入っていなかったとしている。判明してから2年以上も報告を怠っており、悪質性が高いというのが取り消しの理由。この
取り消しというのは1991年に制度が始まって以降、初めてのことだという。つまり、トクホは一度許可されてしまうと、消費者庁は
意外なほどに放置しているらしいことが明らかになった。実際、今回の取り消しもメーカーの自主検査が発端になっている。医薬品では
ないので極端に規制を厳しくしても仕方ないのだが、それにしても放置しすぎではないだろうか。政府が表示にお墨付きを与えている
わけで、その表示を信じて購入する人がいる以上はもう少し消費者庁が関与すべきではないだろうか。

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9月24日 領海が広がる?
 領海は陸地沿岸から12海里。排他的経済水域と一緒によく出てくる数字なのだが、この起点は干潮時に海岸線になっている。ところで、
潮の満ち引きは、太陽と月の引力の関係で19年に一度、最も低くなるという。海上保安庁はGPSを使って長期的に観測、最も低い場所を
確認しようとしているらしい。これで領海が広がると考えられているのだ。ということは排他的も広がるということを意味しているわけで
あって、日本の海洋国家っぷりが加速することを示しているわけであって。何と言うか、海上保安庁も必死だなというのが正直な感想。
この為に設置する高度なGPSの設置費用は約2億円。それだけの費用をかけてでも実施する価値があるということなのだろうけど、
果たして。一般市民にはあまり関係無いかな、と。

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9月25日 地味にキツい
 千葉県八千代市の中がこうで、4階の教室の水道の蛇口が開けっ放しにされ、4階が水浸しに、さらに水は3階と2階にも落ちているという。
24日午後9時半から25日午前7時頃までの間に何者かが侵入したと考えられるという。今月5日には市内の別の中学校でも同じような被害が
判明しており、警察では関連を調べているという。この水浸しという状況、実は会社でもあった。機器の冷却水として使っていたのだが、
夜中にホースが外れて3階が水浸しに、その水が貨物用エレベーターのシャフトを通って2階、1階にまで水が入り込んでいた。この水の
処置というのが大変なのだ。どこにでも入り込んでいくし、一度処置したところも、他の所から流れ込んでくるので、全体的な量を
減らしていくという地道な作業を繰り返すしかないのだ。これが精神的にキツいわけであって。地味ながら、判明するまでには時間がかかり
後始末も結構大変という、意外とダメージの大きいイタズラだ。是非とも犯人検挙を。にしても、学校にも侵入者を通知するような
警備会社のシステムを入れないといけないような時代になっているのだろうか。そう思うと残念だ。

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9月26日 乗車率
 北海道新幹線の開業から半年、その平均乗車率は39%だったと発表された。延べ143万5000人あまり、1日平均7800人ほど。
前年同期の利用実績を77%上回ったという。この数字を見て、少ないなと思ったのは私だけではないだろう。もっと高い乗車率が
必要なのではないか、と。ところが、JR北海道が想定していた利用状況というのが、年間平均乗車率26%、1日あたり5000人だと
いうので、概ね良好という評価が下っている。新幹線ってそんな乗車率でいいのか?という驚いてしまったわけだが。問題は今の
数字に、開業直後の特需がどれだけ上乗せされているのか、ということだ。来年からは全く数字が伸びませんでした、という可能性も
残されているわけで。まだ色々と判断するには早いかな、と。

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9月27日 IoT規格
 あらゆる物をインターネットで繋ごうというIoTについて、国際標準のデータ様式やサイバー攻撃を防御する安全基準などについて
国際基準を作ろうという動きがある。日本の産官学の協議会と、アメリカの2団体が協力するようだ。日米の有力企業2600社が集まる
巨大コンソーシアムになるという。一般向けの記事なのでこういう回りくどい表現になっているが、要はIoT用のプロトコールを作ろう
という話のようだ。というか、そんなことを決めもしないで、あらゆる物を繋ごうとしていたのか、と。今使われているプロトコールでも
繋げることはできるだろう。だが、やはり万能ではないので、新しいプロトコールを作ろうという話なのだろう。個人的には、IoTの
時代が来るのはまだまだ先だと思っている。それほどのメリットも感じないし、ハッキングのことを考えると、そのセキュリティが
面倒臭い。本当に実現するのだろうか・・・。

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9月28日 一斉調査へ
 先日の特定保健用食品の指定取り消しを受け、消費者長はトクホの全1270製品について成分調査をやり直すように指示を出した。
できるだけ社外の専門機関が調査を実施、1ヶ月後までに結果を提出させるという。実際には市販されていないものもあるのだが、
それらについては失効届を提出させるという。また、消費者庁も製品を店頭で購入して成分を調べる抜き打ち検査を行うとしている。
トクホの許可が4年ごとの更新から永久許可制になった時点でこれらの事態は予測しておくべきだったのだ。企業の良識に期待
するだけというのでは、国のお墨付きとして弱過ぎる。まぁ、これからはトクホも気を抜けないということだ。そもそも、機能性
食品なのに、厚労省ではなく、内閣府の外局である消費者庁が管轄している時点で推して知るべしという感じではあるのだけど。

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9月29日 反発噴出
 東京都の湾岸地域に建設予定だった、オリンピック・パラリンピックの競技会場の見直しが行われた。それに対して、国内の競技団体が
一斉に不満を表明した。競泳、バレーボール、ボート、カヌーの会場なのだが、国内の競技団体が、困惑しているとか、既に合意に
至っていた筈だといったコメントを表明。明確に書かれてはいないのだが、要は不満をぶちまけた形だ。そりゃまぁ、どこの団体だって
新しい設備がいいだろうし、人が集まるであろう都心近くの開場を望んでいる筈だ。そうは言っても、当初のコンセプトから大きく
外れて費用ばっかりかかっているし、そのまま負の遺産として将来に残しても仕方ないし。基本的に、どの団体も自分の競技のことしか
考えていないわけで、もっと全体のことを考えるべきだろう。見積額と予算の乖離が酷いことになっているのだから、もうちょっと
遠慮してもいいのでは?

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9月30日 電線の盗難
 兵庫県で、市が設置している太陽光発電所で銅の電線約2トン、金額にして370万円相当が盗まれたという。発電した電流を家庭用に
変換する機械とソーラーパネルを繋ぐ電線が盗まれていたという。市庁舎のモニターで発電量がゼロになっていることで気付いたが、
22日から発電が止まっていたことに29日になって気付いたのだという。1日平均19万円の収入を得ていたというが、復旧にかかる
費用に加えて、防犯カメラの設置や警備会社との契約など、ランニングコストもかかるようになるという。これでトータルでマイナス
なんてことは無いと思うのだが、天気の悪い日が続けばひょっとしたら、という感じだ。電線が盗まれるというのは発展途上国でしか
起こらないと思っていたのだが、まさか日本でも・・・。警備が甘かっただけと言えばその通りだが、自然エネルギーの発電所は
往々にして似たような状況だろう。ひょっとしたら風力発電所でも・・・?

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