それは衝撃だった。
 いなくならない仲間。
 いつまでたっても、消えて無くなりはしない仲間。
 朝目覚めても、そこにいてくれる仲間。
 それがそこに居た。
 そんなものがこの世にいるなんて、想像もできなかった。


 ついに自分の順番が巡ってきたとき、いなくなった仲間のところに行けるんだと漠然と思った。うれしいような、悲しいような、複雑な絶望感に満たされた。
 右目だけが赤いあの男が、あの月夜と同じ手術着を着て、自分を見ていた。
 左目もあのときと同じ輝きを宿していた。
 何も言えぬまま、急激な眠気に襲われ気絶するように眠りに落ちた。

 そして目覚めたとき、そこはまだ地獄だった。
 体内で自分以外の何かが蠢動する、骨の芯まで揺さぶられる嫌悪感。全身を焼くような高熱。朦朧とする意識の中に現れては消える悪夢の数々。何も喉を通らず、何度も何度も嘔吐し、最後には血の混じった胃液を吐いた。
 のたうち回る体力も失い、眠れぬまま迎えた三日目の朝、苦しみは潮が退くように消えた。
 驚くほどの静寂の中で、自分が生きていることを強く感じた。
 自分以外に誰もいない手術室に差し込む朝日のまぶしさ。
 かすかに聞こえるだけの電子機器の動作音。
 すえた胃液と汗の匂い。
 いつの間にかはいずり回っていた床の冷たさ。
 そして、わずかに残る血の味。
 全てを感じた。
 何も失ってはいなかった。
 自分でも不思議なほど、何も起きていなかった。
 あの苦しみはいったいなんだったのだろうか。

 そこにあの男が現れた。ゆっくりと歩み寄り、手を取って立たせてくれた。
「気分はどうかね?」
 それは今までに見たこともない大人の表情だった。
「なんとも、ありません」
 答えられたのは、それだけ。
「よくがんばってくれた。ありがとう」
 やさしく頭をなでられた。

 そして、仲間を紹介された。
 いなくならない仲間を。

 か細く、儚げで、目には見えなかったとしても、それは確かにあった。あの地獄を乗り越えた先で、それを手にすることができた。
 自分と同じ子供だった。触れた手は温かく、笑顔もまた温かかった。そして頭の中に流れ込んでくる『声』も。
『生き残ってくれて、ありがとう』
 相手もまた自分を待っていてくれた、そのことを理解したとき、溢れるように涙が流れた。
 もう一人ではなかった。
 いつどこにいても仲間を感じることができたし、やろうと思えば『声』で会話もできた。あらゆるモノを失い、全てを拒絶して、苦しみ、悲しんで、ようやく手に入れたモノ。
 それは、仲間。
 それは、家族。
 それは、絆。
 それは、エヴァンゲリオン。

 その後も地獄は続いた。能力開発、訓練、実験データの採取。自分たちを苦しめる種はこの世から尽きることはないようだった。その最中に事故に見舞われる仲間もいた。それでも生きて来れたのは、みんながいたから。
 それが与えられたモノであったとしても、自分たちの間にそれは確かにあった。偽りでもなく、幻でもなく、血に刻まれてちゃんとここに。

 それでもまだ、悪夢にうなされて飛び起きる夜がある。自分を残して、仲間が消え去る夢。冷や汗でべっとりと濡れた背中で荒い息を繰り返し、耳を澄まして仲間の寝息を確認する。ただそれだけで、どれほどの安堵を感じることができるか。誰にもわからない。唯一、仲間たちなら理解してくれるだろう。いや、理解できるからこそ、仲間でいられるのだ。

 ただ仲間がいる。
 お互いを繋ぐ絆がある。
 皮肉な話ではあったが、それは掛け替えのないモノだった。

 大切なもの。
 失いたくない、失うわけにはいかないもの。

 それが、ある。
 いまは、それが確かにある。

 あの人が与えてくれた。
 あの日、目の前に現れてこう言った。
「来るか?」
 来て、よかったと思うようになった。

 今でも、あそこではあの地獄が続いているのだろう。夜毎に子供が消え、新たに子供が連れてこられる。
 自分がそうであったように、今も苦しんでいる子供がいるはずだ。
 ずるいのは分かっている。
 でも、祈ることしかできなかった。
 生き残って欲しい。
 ここに来て、仲間になってほしい。
 まだ見ぬ家族に向かって、何度もそう願った。

 ひとりでも多く、自分たちの元へ。
 苦しみの先にあるものを掴んで。
 心からそう考えるようになった。
 今でも、その想いに嘘はなかった。








「上だ!」
 テンマの声だけで、タイジとツバサは事態を悟った。反射的に駆け出そうとしたが、その前にサキエルの黒い姿が立ちはだかる。
「どちらにいらっしゃるのです? まだ遊びは終わっていませんわ」
 余裕を取り戻し、獰猛に微笑んでみせる。
「ここはあたしがなんとかするから」
 完全には理解していなかったが、イサナの反応は早かった。この中で最高の反射速度と運動能力を持つ彼女なら、サキエルと対等に戦えるはずだった。
 ぎりり、タイジが歯を噛みしめて踏みとどまる。
「まずはこいつをどうにかするんや」
 戦力の分散は避けなければならない。心配ではあったが、考える余裕はない。微かな希望をしまい込んで、タイジは叫んだ。
「いくで!」
 その先でサキエルの笑みがゆがんだ。



 赤い髪の少年と、白と濃い茶色の髪の少年二人が部屋に入った。手にはアサルトライフルを持ち、その視線は油断無くミヤとサヨコを捉えている。
 それよりも不気味なのは、彼等の両手首にゆれる銀色の腕輪だ。およそグレーの戦闘服には似合わない。そして同じものが首にもぶらりと下がっていた。
 勘が確かなら、あれこそもっとも危険なモノだ。
「二人か、もうひとりいると聴いていたが」
 赤髪の少年の声が聞こえた。チャンスはそう多くはないだろう。
 このプレッシャーからも分かる。彼等はカインを宿す、EVA−Rだ。
 カインは、実戦配備可能な初の完成された戦闘型エヴァだ。人間の反射速度、運動能力の速度と正確さを飛躍的に高め、体力を増し、身体そのものを強靱に変化させる。不安定な特殊能力類をすべて排除し、シンプルで安定性の高いチューニングが施されている。移植の成功率も高く、能力のばらつきも少ない。
 汎用性と信頼性が共に高く、オマケが少ない分安定した能力が保証される。兵器としては完成されていた。
 特殊能力は有さないが、それらは武装で十分にカバーできた。
 そして、どうしても既存の武装以外の装備が必要なとき、彼等は輪を身につける。
 Eツールだ。
 そこまでは知識として知っていた。だが今や、その鈍く輝く金属の輪が目の前にある。それはミヤやサヨコにとっても、抜き身の刃のように危険なモノだった。
「こんな夜更けに、窓から入ってくるなんて、随分と非常識なのね」
 サヨコの声に、赤毛の少年だけが反応した。
「誤解してくれてもかまわんさ。甲斐の命が惜しければ、素直に言うことを聞け」
 赤毛の少年、スヴェンは短く鋭い。
「夜這いの次は恫喝ですか?」
「無駄口を叩いている暇はない。エヴァを宿す女だけを集めろ。それ以外に興味はない」
「デートのお誘いの割りに、デリカシーがないのね」
「お前の時間稼ぎにつきあってやる暇はない。それに幾ら待っても下からの応援はない。サキエルには本人が望むままにクスリを与え、裏切らないよう首輪もはめた。あの女には並みの相手では太刀打ちできん」
 スヴェンの言葉に、心の中だけで蒼白になるサヨコとミヤ。なによりクスリという言葉がひっかかった。あるいはミズホを取り戻しても、身体に副作用が残るかも知れない。
「さあ早くしろ。なんならお前らだけでも連れて行くまでだ」
 スヴェンの言葉に、ベルヒタとベファーナがすっと進み出る。足音を感じさせない動き。まった同じテンポで動く四肢。鏡あわせののように、その動作はぴったりだった。
 だがその前に立ちふさがる者がいた。
「そう簡単にはいかないわよ」
 両手を広げてミヤが立つ。
『サヨコ、時間は稼ぐから』
 『声』で言葉が届く。
「やめておけ、調べではここには戦闘型はいないはずだ。お前では抵抗するだけ無駄だ」
「その情報の不完全さに感謝するわ」
 低い一言と同時、ミヤは体内のエヴァを解き放つ。
 そう、ここに戦闘型の仲間がいない。だが戦闘型の仲間の血を取り込んだ自分はいるのだ。
「ミヤ」
 サヨコは悟った。ミヤがどれほどの無茶を実行に移そうとしているかを。そして、その結果も。
 とっさに振り返ると、そこには布団をかぶせたベッドがある。そこに隠した彼のために、いまミヤは自分が盾になろうとしている。
 サヨコも意を決しなければならなかった。
 普段に比べれば格段に弱い力を総動員して、合わせた両手の上にコンソールをイメージする。浮かび上がるソフトボール大の黒い球体。やはり、いつもより小さい。
「何をしている!」
 スヴェンの言葉がスイッチであったかのように、ベルヒタとベファーナが同時に跳ぼうとした。
「動かないで!」
 その目の前の空間を切り裂く光の糸。白とダークブラウンの髪が数本宙に舞った。ミヤの両手から伸びる二本の光糸。硬い表情で三人の少年を交互に睨み付ける。
「動くと、そのきれいな顔に傷がはいるわよ」
「それはシャムシェルの技だな。なぜお前がそれを使える」
「企業秘密よ。それよりも理解できた?」
 できるだけ不敵にみえるよう願いながら笑顔を作る。
「あんたたちの相手はわたしがしてあげる」
 その間に、サヨコの手の上で黒い球体に複雑な縞模様が浮かぶ。
「抵抗すれば容赦はしないぞ」
「それはこっちの台詞よ」
「腕の一本や二本、欠けても母さまも怒りはしないだろう」
 スヴェンが右手をミヤに向ける。その手首に揺れていた腕輪がふっと浮かんだ。手首よりもやや大きな金属の輪が、なんの支えもなしに回転を始める。
「Eツールの使用を許可する。やれ!」
 スヴェンの右手が閃光を放った。瞬時に展開されるミヤの『壁』。力と力の激突が空気を切り裂く。
「くうぅ」
 ミヤの噛みしめた口から苦悶のつぶやきが漏れる。
 強い。
 これだけの接触で、それが十分に分かってしまうほどに。
 だがこのままやられるわけには行かない。右手で『壁』を支え、左手に力を込める。
 左右から襲いかかるダークブラウンと白の髪が見えた。
 間に合わない。
 不完全な状態から三枚の『刃』を投じた。避けもせず、それを弾き飛ばす二人のEVA−R。彼等の首輪がやはり浮き上がって回転していた。
 『壁』か。
 大音響と共に床板が粉々に吹き飛んだ。乱れ飛ぶ木片の中に、しかしミヤの姿はない。音と埃、木片に紛れ彼女は天井近くまで跳んでいた。梁を掴み、その体勢から左を突き出す。指先に光が灯ると、躊躇無くそれを放った。三つはでたらめに的をそれ、残りの二つが赤毛のスヴェンを貫いた。かに見えた。
 眼下にいたはずの目標の顔が目の前にあった。
 やられる。
 とっさに組んだ両腕の中心に圧倒的な力が叩き込まれた。骨が軋み、皮膚が裂けた。
 勢いを消すことも出来ずに床にたたきつけられた。サヨコの足下の床板を砕いて、自分がめり込んでいくことがわかる。サヨコは目も開けずに集中している。まだ時間がいる。まだ、まだだ。
 背中に展開した『壁』で致命傷を防ぐと、反動を利用して起きあがろうとした。
「そこまでだ」
 その声と同時に、手のひらが視界をふさいだ。そのまま後頭部を床に叩きつけられた。『壁』を張ることさえできず、ショックで意識がくらんだ。
 『だめ、だめだよ!』
 薄れゆく意識の中で、ミヤが叫ぶ。『声』の絶叫は、上海亭にいた仲間全員に響き渡った。
『なんや、どないしたんや』
 タイジの声がサヨコに届いた。一瞬の躊躇の後に、サヨコが答える。
『だめ、三人も相手をしていたらミヤが!』
『ゲートは?』
『跳ぶには時間がかかりすぎるの』
『ぼんくらは?』
『近くにいるわ。でも、まだ起きない』
『……床を抜けて、下に』
『え、?』
『跳べへんでも、床抜けぐらい出来るやろ』
 組み上げ中の回路をリセットし、もっとも単純な回路をイメージし直す。
 これなら一瞬だ。
 サヨコの脚を中心に直系三メートルほどの黒いシミが広がった。重力に引きずられるように身体が沈む。
「何をした!」
 ミヤを押さえつけたままスヴェンが叫ぶ。ねっとりと粘り着くように、底なし沼に沈むように、身体が闇に引き込まれていく。離れようにも、蹴るべき床が既にない。
部屋の半分、その床の上に合ったモノは一通り沈んでいく。サイドテーブルも丸イスも、サヨコもミヤもスヴェンも、そしてベッドの中のシンジも。
『お願い、ミヤを受け止めて』
 闇に飲まれたと思った瞬間に、視界が開けた。床を抜けたのだ。サヨコは身軽に一転すると、空中でベッドの中のシンジを抱き上げた。バランスを崩し、ミヤから離れて着地するスヴェン。そのミヤを抱き留めるタイジ。
「ごめん、あんまりに役に立てなかった」
 苦しそうにつぶやくミヤ。
「だまっとき、ミヤはようやった」
 タイジは短くそう答え、眼前の状況に向き直った。
 事態はカケラも好転していない。
 サキエルひとりに手こずっている状態で、敵がひとり増えた。すぐに他の仲間も駆けつけるだろう。しかもそいつらは、EVA−R。
 こちらも集結できたが、戦力は増えていない。無理を重ねたミヤは立つことさえむずかしく、サヨコにしても能力をもう一度使えるようになるには時間が必要だった。
 ちらりと見る。サヨコの手の中にすっぽりとシーツに絡まれた身体がある。シンジだろう。この騒動にも起きないところをみると、あるいは失敗だったのか。
 いや、今はそんなことを気にしていられない。この状況をどうするかだ。出来ることは限られ、時間はあまりに少ない。
『逃げるで』
 声で仲間に呼びかける。
『イヤだ!』
 即座に答えたのはツバサ。
『いまはわがままを聞いてやる余裕はない。だれでもいい、ひとりでも逃げ延びなあかん。わいが殿や。はやく逃げろ』
 だが、誰も動こうとはしなかった。
『ここを撤退しても、さらにじり貧になるだけだ。懸命な選択ではない』
『よくわかんないけど、逃げる場所なんてないよ』
 テンマの『声』にイサナが同調した。
『ここにおったら、全員やられるんや』
『ううん、全員じゃないと思うわ』
 タイジの焦りに、サヨコが答えた。
『あの子達、女の子が目的みたい。だから、私とミヤとイサナを差し出せば、タイジ達は助かるはずよ』
『できるか、あほ』
 タイジはすぐさま否定した。
『女差し出して助かろうやなんて、ワイは絶対にイヤやからな』
 それこそ論理的からもっとも遠い意見だった。
『お前なら、女だと思って連れていってくれそうだがな』
『ほっとけ、ダボォ!』
 テンマの言葉に怒声を浴びせて、目の前の相手を睨む。だが、相手はそれほど気が長くなかった。サキエルがイサナに襲いかかる。その姿を冷静に見つめるだけのスヴェン。
 サキエルのスピードと能力が、イサナの反射速度と運動能力を僅かに上回った。絶え間なく繰り出される『槍』の縦横無尽な攻撃。不意を付くように瞳から放たれる『矢』。イサナの黒い肌が裂け、灼かれていく。相手が仲間の顔をしていなければ、イサナにも手はあっただろう。しかし、今は完全に攻撃の手を封じられている。
「サキエル、女は殺すな!」
 スヴェンの声が聞こえたかどうか。サキエルはそれまで以上の攻撃をイサナに繰り出した。防戦一方のイサナの顔に汗が浮かぶ。
「さっさと退きなさい。そして、ルシファーを連れてきなさい!」
 スヴェンを警戒し、タイジは動けない。ツバサも動けない。イサナが持て余すスピードに自分が付いていけるとは到底思えない。動きが止まらなければ、自分には何もできない。そしてテンマはいつもの静けさを保ち、閉じた目で全てを見つめていた。
「まどろっこしいですわね。まとめてかかってきてはいかがです?」
 サキエルの瞳から放たれた『光の矢』がイサナの後ろ、サヨコ達をまとめて薙いだ。サヨコをかばうように引き寄せるテンマ。間一髪でサヨコは無事だったが、シーツが切り裂かれる。白い布きれが宙に舞う。
 こぼれ落ちたのは、流れるような金色の長髪、だけでなく、漆黒と真紅の髪も混じっていた。こしのあるなめらかな髪がぱっと空間に華を咲かせたようだ。
 バランスを崩したサヨコをテンマが支える。
「ありがとう」
「いや」
 サヨコの手の中で長い三色の髪に隠れていた顔があらわになる。そう、透けるように白い肌ではあったが、それは碇シンジの顔だった。


「ルシファー!」
 心からの歓喜に言葉が震えた。身をたわめ、一瞬で襲いかかる。全てを無視した必殺の一撃が『光の槍』となって、シンジの眉間を貫くはずだった。

 しかし、シンジが消えた。

 シンジを抱いていたサヨコの腕の中から、瞬時に重さが消失した。その腕と腕の間をサキエルの槍が貫く。
「どこだ!」
 サキエルにも見えなかった。背中に移動したシンジの姿が。
「うしろだ!」
 スヴェンの声も遅すぎた。回し蹴りがサキエルの身体をはじき飛ばした。壁に激突するまで、何が起きたのかサキエルには理解できなかった。
 新たな大穴が壁に刻まれ、ガラガラと瓦礫と埃が舞った。
 そして、天使達は見た。
 切り裂かれたシーツでかろうじて身を隠す、異形の仲間の姿を。
「なにが、起きたんや」
 金と赤と黒の長髪が腰まで伸びて、その白皙の表情を覆い隠す。背が伸び、肩幅もやや広がり、なにより胸が豊満に膨らんでいた。左右の腕の太さがわずかにだが違う。そして、この荒れ狂う暴風のようなエヴァの波動。それまで全く感じられなかったシンジの気配が、今では全てを圧倒するように大気を満たしていた。
「碇くん、だよね」
 ミヤの瞳に、それはまったくの別人に見えた。だがその相貌だけは紛れもなく碇シンジのものだった。
 その瞳がゆっくりと開いていく。
「あ、あああぁ」
 それは誰の呻きであったろう。
 開かれたシンジの瞳は深く、澄んだ泉のように不思議な光を湛えていた。そしてその色は左に茶色、右目は真紅だった。
 脳髄を揺さぶり、記憶が怒濤となって思考を灼く。
 強烈な既視感に襲われ、それ以外の何も考えられなかった。

「……甲斐さん」
 ぽつりとこぼれたのは、ミヤのつぶやきだった。



 
 




























[Back][Index][Next]

いいわけ
 ああギリギリセーフということで。
 もう夏も終わりますね。
 相変わらず残暑は厳しいのですが。


 いろいろ悩みながら書き上げました。
 もっとスムーズに書けるはずだったのですが、その所為で時間もかかりました。

 どうですか、おもしろく読めましたか?


 次回は書くことが決まっているので早いと思います。
 いや、早いといいな。


 ほにゃ。





 チャットルームも稼働中デス!

nary
2000/08/31



新世紀エヴァンゲリオンは(c)ガイナックスの作品です。


Q.B.B.S<感想の書きき込みもまってます>
ゲストブック<簡単にメールが送れます>

nary@big.or.jp