●01●宝冠などの下準備をしたらまず4〜6mくらいの布を用意し、左手で端を押さえ、時計回りに身体に巻きます。(アシスタントも活躍中)

●02●適当なところで身体にフィットさせるために1回締めます。巻いた残りはヒダを作りますので豪華にしたい方は多めに、シンプルがいい方は少なめに右端を残します。

●03●残った右端を身体に近い側からお腹の前で等間隔にヒダを作ります。少しずつ幅を狭くしていくと良いようです。作ったヒダを崩さないよう、しっかり持ちましょう。

●04●ヒダを身体に押さえ付けるようにして腰の低いところでヒモを結んでしっかり締めます。この時長いヒモにしておくと百済観音さんのような飾りの役割も果 たせます。

●05●折った布の一番端をつまんで上にぐーーっと引き上げます。するとZ型のヒダを作ることが出来ます。ヒダが気に入らなかったら03からやり直しましょう。

●06●今回は普通の着物用のヒモだったのでもう一本ヒモを足して飾り用にしてみたところ。ちなみにこれは上に引っ張り過ぎてしまいました。本当はもっと短くて良い。

●07●上に引き上げていたヒダを向こう側に垂らしたところ。これで下半身の着付け終了。足下に少し飾りヒモが見える感じです。慣れれば大変早く着ることが出来ます。

●08●上半身に条帛<じょうはく>という細長い布を巻きます。1.左端を左肩に掛け→2.右脇の下を通し→3.背中からまた左肩に掛け→4.左胸の前で1に巻き付けて垂らします。

●09●08の1.左端を左肩に掛け→2.右脇の下を通 そうとするのを後ろから見たところ。肩から垂らすのは後で調節してもう少し短くします(ウエストより上)。

●10●左胸前で交差させ、(垂れは手前でも奥でも良いらしい)条帛を結び終わったところ。本当はもっと柔らかめの長い布で余裕を持たせた方が良いと思う。

●11●最後に天衣<てんね>を掛け持物(水瓶<すいびょう>や蓮華などが良いな)を持てば完成!それらしいポーズで菩薩になりきりましょう!

●12●写真は布を後ろからひじに掛けていますが、本当は、1.布の中心を背中から首に掛け→2.前へ垂らし→3.交差させ→4.左肩から来た端を右手首に、右肩のを左手首に掛けます。

●完成●はい、菩薩の着付けの完成です。あんには足は裸足(基本)、髪は単髷<たんけい=一つのおだんごに結んでいる>、裳<も>の下はミニスカートを履いて貰いました。表情は口元にかすかに笑みを浮かべ、伏し目がち。立ち方はどちらかの足に重心を掛け、腰に捻りを入れると良いかと思います。さああなたもやってみよう。
※参考文献:新潮社『やさしい仏像の見方』/西村公朝 飛鳥園
▼おまけ