仏前な日 仏像に関する情報を仕入れた日に更新します。

第14日(2003.01.25)
情報:正月恒例「『仏初詣』2003」編
内容:見仏/東京見仏:護国寺〜太宗寺〜養玉院如来寺

【今回の見仏メンバー】
 はい、やっぱりきました仏初詣。今年は年始ではなく、1月も終わりとなってしまいましたが、やはり仏像好きで集まってお詣りしなきゃあ、というわけで25日(土)の10時、池袋駅に集合。そう、今年は東京、それも都心の仏像のいらっしゃるお寺巡りです。東京の仏、というと、目黒の五百羅漢寺(仏像も羅漢像も素晴らしい!)あたりにしか行ったことのない私ですが、どーなんかな?ヨイといいなあと期待しつつ地下鉄有楽町線で「護国寺駅」へ。朝から参加はイガエコ、いつえ、ぱらいそ堂、はる、前智庵、靖子さん、午後からはそーいさんも参加して下さいます。




【護国寺<ごこく・じ> 目玉:仏像がいっぱい。観音三十三応現身<おうげんしん>など】

護国寺駅から本堂までは徒歩2分程。今日は風強いけど大変良いお天気。境内にもいくつか仏像がおり、そのひとたちと記念撮影などをしつつ、本堂へ。大きいお堂です。

本尊は如意輪観音。秘仏ですが、ポスターなどで拝見する限り、良い感じにつまらなそうな方のようです(誉めてます)。今度ぜひお会いしたいものだ。

本堂上がって右手に不動三尊。かなり新しそうな造りだがかっこいい!腕が長く太くでかく、髪ふさふさの不動にキリっとした制托迦<せいたか>童子が足元に棒を持って立ち、矜羯羅<こんがら>童子は不動と制托迦の立つ岩場に腰掛けてる。その手は合掌している。かわいいぞー。はい、お気に入り。

天井には飛天の天井画。正面の厨子には秘仏の如意輪さんがいるんでしょう。おー!すごいその前に小さめの四天王が!方陣に守ってます。

左奥の小部屋にも地蔵さんやら聖観音やら古くて(みんな江戸くらい)等身大〜小さめの仏像がいっぱい。他のお寺さんから集まってきたんでしょうか。

厨子の裏側にも小さい仏像がだーっと並んでおります。 正面再奥の階段状になった台には観音三十三応現身<おうげんしん>が左と右に分かれて並んでます。カルラが凄く鳥、というかカラスっぽくてかっこいい−。背筋がぴしっとのびていて威厳があります。惚れる。
厨子の真裏にも小さな厨子に入った仏像がいます。馬頭観音やジオラマ形式になっている「釈迦と十大弟子」
とか立体では始めて見た大元帥明王とか、とにかく仏像めじろ押し!こんなところがこんな都心にあったなんて、いやあ、こりゃ今日は幸先いい。かなりの時間ここで費やして、めいめいが仏グッズが満載のここでおみやげなどを入手し、大満足で境内を後にしました。

次の太宗寺に行く前にそーいさんと連絡が取れたので新宿で落合い、昼食を取ってから地下鉄丸の内線で「新宿御苑前」まで出て地上に出ました。時刻はすでに2時頃になっておりました。


護国寺の阿弥陀さん  

■境内の阿弥陀さん
像高3mくらい。バランスがちょっと・・・

    ■不動三尊★
マッチョ嫌いな私が珍しく気に入った赤い不動。良い。





【太宗寺<たいそう・じ> 目玉 :閻魔<えんま>像など】

驚いた。私はここを知っている。御苑前駅を出た時点からもしや、と思っていたのだが、やはり、であった。ここは私が通っていた予備校の真裏に位置するお寺であり、このお寺の屋根を予備校のビルの窓からよく見下ろして、「変な屋根の建物だな、新興宗教かな、あまり近付かないようにしよう。」と思ってたとこだったのよ。あー、変な偏見に惑わされずにとっとと覗きに来て見りゃ良かった。すっごく面白い寺なんだもの。

まず境内に入るとすぐ大きな地蔵座像がお出迎え。銅像で267cmだそうです。で、すぐそばのお堂がお目当ての閻魔堂。お堂の大きな格子になっている扉のところにボタンが付いており、
閻魔<えんま>像・脱衣婆<だつえば>像を拝観される方は、ボタンを押してください。照明が一分間点灯します。」
と説明書きされております。で、そのボタンを押しますと・・・恐っ!何この、ダツエバ!恐っ!閻魔でかっ!とわーわー言ってる間に照明が落とされてビビる。でまたボタン押す→恐っ!→照明落ちる(ビクッ)→ボタンで点灯→恐っ!のエンドレス。いやあ、まさに恐いもの見たさで、恐いンだけどもっと見たい!でも恐い、そして恐さに笑うの繰返し。だって、恐いンですよこの脱衣婆が!まず像高240cm。こんなでかい脱衣婆見たことないもん。で、顔が婆さんっつーよりおっさん。あー、書き足りないよ。とにかく必見ですわ。
その婆さんのインパクトに負けてしまいがちですが、閻魔さんもかなり個性的です。めっちゃ太眉。肩幅は顔の4倍(小顔?)口が割けたようにでかい。いさましいひとでした。

向いのお堂にも、小さくて可愛らしい布袋さん(像高15cmくらいかな)や額に三日月が彫ってある三日月不動さんがいて見どころたっぷりな太宗寺。本当、3か月くらい毎日通ってたンだから1回でも寄ってみればよかったよ。
もし、そこの予備校に通ってて私と同じく「怪しそう・・・」と思っている仏像好きがいたらぜひ足を踏み入れることをお勧めするよ。というか仏像好きでなくてもテーマパーク好きなら、いや、誰でも楽しめるってば。


  ■ 閻魔像
思い出すと笑ってしまう閻魔さん。
    ■脱衣婆像
こーわいんだって。
 
  ■布袋像(左)
三日月不動像

布袋さんがすごく愛らしかった。
    ■点灯ボタン
押さずにはおられまい。





【養玉院<ようぎょく・いん>如来寺<にょらい・じ> 目玉:五智如来像】

3:26。JR横須賀線で西大井駅着。冬の陽は大分傾いており、やや早足で養玉院へ向かう。
徒歩10分、しかしながら境内奥のお堂の扉はぴたりと閉まっていた。
なんとか扉にはめてあるガラス越しにそこに座していると言う如来像を探すが、いかんせん、ガラスが、かなーりくもっていておぼろげにしか見ることが出来ない。
と、前智庵たちが交渉してくださったらしく、お寺の方が鍵を持って出てきてくださった。さすが!頼りになります。

さて、目出たくご開扉され、現れたのは想像以上に大きな五智如来<ごちにょらい>。さすが「大井の大仏(おおぼとけ)」と言われるだけありまくりです。 かっこい〜!光背がね、なんと青緑地で紋様や化仏が金色なんです。緑と金。バックには漆喰の白い壁が似合いそうな西洋風の出で立ちだ。ふむふむ、光背は後付けだ、センスいーなー。確かに金に青緑色ってすごく似合うもんね。などと思っているところに「わかった!ネスカフェ・プレジデントだ!」とそーいさん。なるほど、言われてみればあのパッケージ、この配色だった気がします。

そしてこの五智如来、普通と違い、「釈迦如来」、「阿弥陀如来」、「大日如来」、「宝勝如来」、「薬師如来」 のフォーメーションなんです。珍しい。大井の大仏、全体感のある迫力ある五智でした。


 

■如来堂(?)
このお堂の中
に横並びでいらっしゃるんです。





さて、無事初詣を終えた我々は当然のごとく、食事、というか飲みに新宿へ。前智庵作の五空さんちに行くうさぎさんやそーいさんの新作を見せて頂いたり、大変盛り上がり楽しいひとときを過ごしました。そしてせっかく関西からいらしてる、そーいさんを鎌倉に連れてこう!ということになり、明日再び一緒に行動できる人は大船に集合!という計画を立て、この日はお開きとなりました。





a-k-i-r-a@2003.04.20



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