仏前な日 仏像に関する情報を仕入れた日に更新します。
第15日(2003.8.17〜20)
情報:「2003夏 小浜→京都」
内容:見仏/後半:小浜−若狭国分寺→ 圓照寺
         京都−清水寺(奥の院御本尊御開帳)→六波羅蜜寺→三十三間堂→醍醐寺三宝院→東寺
 明けて二日目。今日も曇天。あ、小浜の食事ですが、御飯と味噌汁がやけに美味しかったです。水がいいんでしょうねぇ。ホテルの水道水でさえうまかった。
さて目標はあと二寺。今日も車を借りてますので目標をクリアした後は半島にあるお寺まで海見がてら行きますか、というところ。

 まず国分寺へ。昨日結局目的地辺りを4往復くらいし、やっとあ、あそこかも!とメドが立った小路まで行ってみる。と、やはりそこがゴールでしたわ。ナビもあれだがちょっとこの看板もどうかと。わかりづらいっす!もうちょっと大きい字でお願いします。



【若狭国分寺<わかさこくぶん・じ> 目玉:丈六釈迦如来坐像など】
9時、若狭国分寺。境内からちょっと外れたところに蓮池が。この蓮は縄文ハスと言って、もとは千葉県の検見川縄文遺跡から出土したものらしいですよ。(今、WEBから拾って来ました。)

お坊さんにすごく屋根の高いお堂に案内され、説明を受けます。すごく大きな空間の中央にデーンと丈六のお釈迦さんがいらっしゃる。
頭と光背は江戸時代のものらしい。あとは古そう。指などには木目が見えます。まちょっと頭が大きいのですが(螺髪部分がズレてるようだな)立派なひとですねえ。衣の赤が大分残ってます。あと肌色も(それとも金箔が剥げたあとですかね?)。前からでもやさしそうな顔ですが、向って右斜下から見上げるのが一番男前ですね。

ここね、かなりいいわ。いい空間ですわ。外から見たらこんなに大きいひとがいるなんてわかんない。ぜひぜひ行くべきです。しかし今回、丈六が見られるとは思わなかったよ!小浜は本当にバラエティ豊かな、素晴らしい仏像がいるんですねぇ。ほんと来て良かったなあ。

続いて同敷地内にあるお堂へ。小さなお堂ですが中の仏はかっこいいですよ。もちろんライティングもあります。真ん中に薬師瑠璃光如来。左に阿弥陀如来、右に釈迦如来のそれぞれ坐像で、1m弱くらいですかね。真ん中の薬師さんが、なんかいいなあ。またもや私好みの良い手をしてらっしゃいます。大きくてふくよかなんだな。おっと!このひとメインの小浜のポスターがありますよ!かっこいい〜!なるほど、小浜はいろんな看板さんがいるからいろんなバージョンが作れるんだね。


若狭国分寺 ■若狭国分寺
このお堂の中央部の高いとこに丈六仏が納まってるわけです。

■若狭国分寺■
住所:福井県小浜市国分
電話:0770-56-2519



【圓照寺<えんしょう・じ> 目玉:降三世明王/不動明王立像など】
9:30、円照寺
あっという間に拝観終わり。

だけじゃだめなんだった。レポレポ。
昨日は日曜でとんとんと、すごいスムーズに拝観出来たのですが、今日は月曜。のせいか、呼び鈴押してもなかなかお寺の人が出てらっしゃらないんでした。ま、急ぐ旅じゃないんで庭の蓮を眺めたり、仏像がいるらしいお堂の大きな格子戸から中を覗き込んだりしつつ、しばし待つと玄関まで出て来てもらえたので受付をすます。拝観料は400円。今までのお寺、みな400円。寺同士で決めてんだろか、と8は言っていた。

例のごとく説明をしてもらえるのでお坊さんの後をついてお堂に入る。さっき格子越しにチェック済みですが、うん、ここのかたも良いです。メインの大日如来坐像(胎蔵界)は定朝様式。金ピカです。堂々として立派だな、と思いました。肩のラインがなめらかで、平等院の阿弥陀さんに近いのかな。瞑想をしていました。
左の不動明王立像がかっきぃーよ。ほぼまっすぐに立って入るんだけど、顔だけ左を向いている。ちょっと前に出した左足が、「ナマ言ったら許さんぞ!」的な、すぐにでも踏み出すぞ!ちゅうー感じです。
右手には千手観音と言われるひとが立っていました。と言っても42本あったらしい腕が今は6本くらいしかなく、かわいそう。古そうなひとでした。

以上を説明していただいている間にざっと見て、説明後の自由時間にじっくり拝見。と思ってたのだが甘かった。「はい、では次にお庭の説明をいたします。」と外に出されてしまった。お堂の戸も閉められる。え?もう終わり?まだ5分くらいしか対面してないんだけど。
でお庭を見た後、未練がましくまたもや格子戸の外から中を覗き見したのでした。


圓照寺 ■圓照寺
お庭の蓮が盛りを少し過ぎたばっかのとこでキレイでした。

■圓照寺■
住所:福井県小浜市尾崎
電話:0770-56-1902



【以上で小浜仏のノルマはすべて終了!】
 最後はなんだかアレでしたが、大満足だーーー!(しばし惚ける)。
 しかし、この時点でまだ10時なので8がチェックしてあるお寺を目指す。いずれも「重要文化財」などの標識が立っているのだが、収蔵庫に入っているらしくどうやら拝観は難しそうだったので海やら八百比丘尼の洞穴などを見てから京都へのバスに乗る。(15時発だったかな)。

 JR京都駅に着いたのは17時前。そこで8と分かれ、18時にはそーいさんと待ち合わせて夕飯をご一緒させてもらいました。



【京都です。】
 19日の朝です。ニュースで畝傍の国分寺が火災。でも国宝?だかの十一面観音は無事だったし人も怪我だけですんだみたいだ。良かった。(今調べたら木造十一面観音立像は重要文化財だそうです。)

 京都、すごいです。暑いです。まだ9時前なのにじりっじりしてます。木陰が恋しい。8の希望で京都御苑内の厳島神社に行ったり私の希望で晴明神社に行ったりした後(徒歩で移動)、バスで清水寺へ。あ、余談ですが、8は柏手打つのがうまいです。いい音を出します。礼は90度上半身を倒せと教わりました。


【清水寺<きよみずでら> 目玉:奥の院御本尊御開帳など】
11:11、随求<ずいぐ>堂。ここは、真っ暗なところを回ってくる、いわゆる胎内巡りというのですか、それをするところです。暗いのが大変不得手な私ですが、100円だし、1回入ったことがあるので(2000年の御本尊御開帳の時に来た)GO! 人が多いからかあんまり恐くはなかった。

入山料300円。ご開帳拝観100円、安い!。パンフも100円、良心的すぎないか?
お堂の中は薄暗い。順路に沿って、まず裏側から。28部衆の何人かがご本尊のお前立を囲んでろうそくの灯りに照らされ立っている。かっこいい〜。厳かな雰囲気です。薄暗いからいいとこばっかり見えてる気がする。左端の五部浄居天<ごぶじょうきょてん>がかっこいい。両手に剣を持って胸前でクロスさせているひとです。

折り返して表側に来ると奥の院から降りてきている御本尊たちがものすごい高い段の上にいます。本尊は三面千手観音菩薩坐像。脇は毘沙門天と勝軍ではない僧形バージョンの地蔵菩薩の立像です。
ご本尊は頭上に25面の仏頭を乗っけてます。秘仏ゆえか金箔が良く残っています。顔は高貴な感じ。脇の手が小さくすっーとしててキレイですねえ。

右にその奥の院のひとたちがいるため、そこにいた本堂の二十八部衆が裏にまわってるんですね、左は前回の
ご開帳時と同じく、ぎっしり残りの二十八部衆がひしめき合っていました。うん、ここもライトアップがかっこいくっていいですなー。願わくは毎回入りたいんですけど、ご開帳とかの特別な時しかだめですか?次に入れる時もまた来たい。


奥之院御本尊御開帳のポスター ■奥之院御本尊御開帳のポスター
清水寺は土産グッズやポスターにも相当気合いが入っているので嬉しくなっちゃいますね。
このポスターもかっこいかったので思わず写真を撮ってしまいました。

■清水寺■
住所:京都市東山区清水一丁目294
奥の院御本尊御開帳:2003年3月7日〜12月7日



【六波羅蜜寺 目玉:空也上人立像など→三十三間堂:二十八部衆など】
13:38、昼を食べてから龍馬の墓参り(8の希望)。見晴らしは良かったけど幕末好きでもない私にはわからん。

バスで隣まで乗って降りてから5分程で六波羅蜜寺(14:50)。
今日の空也さんは大きさは記憶どおりだが、いつもより若く感じられた。元気ハツラツ辻説法、か。
空也の隣の「鬘掛<かつらかけ>地蔵」が今日はグッと来る。美人だなあ。

バスで16:16、三十三間堂。今日は五部浄と金大王<きんだいおう>と摩醯首羅王<まけいしゅらおう>が修理中。
やあっぱ三十三間堂はいいなあ。この団体っぷりはここでしか見られないもんなあ。あとここは通路の端に腰掛けてゆっくり見上げられるのが良いですよね、ずーっといられるよなあここは。にしても今日は蒸し暑い。アジアの夏だね。2000年に行ったタイのことを思い出しました。

さて、今日は千体千手観音よりも二十八部衆を応援するサポーターみたいな気持ちで見上げます。雷神、パワー漲る感じ。
結構千体仏は前傾のひとが多いことに気付いた。
本尊の大きい人は今日は女っぽく見えます。いつもは恐い感じなんだけど。
迦楼羅王<かるらおう>、いいわ。すごくいきいきしてて。あんな嘴とかついてるのにあくまでも人っぽいところがいいねえ。


■六波羅蜜寺■
住所:京都市東山区五条通大和大路上ル東

■三十三間堂(蓮華王院本堂)■
住所:京都市東山区三十三間堂廻町



【19日、終わり。】
 三十三間堂から京都駅に向うバスに乗っている間しばらくすごい夕立ち。今年初夕立ちだ。いーぞー!夏っぽい。東京では寒過ぎて今年はそれどこじゃなかった。あー、今日はほんとに暑くて気持ちよかったよ。すっごく夏を感じられた日だった。

 18時、京都駅でそーいさんとよっしーと待ち合わせたら、よっしーの旦那さん(ニコさんと私は呼んでいる)も来てくださった。わーい!久しぶりで嬉っしい。5人で沢山飲んで食べて22時ちょい前くらいに別れました。



【醍醐寺三宝院<だいご・じ・さんぽういん> 目玉:弥勒菩薩坐像】
20日、10時に京阪三条で待ち合わせてバスで醍醐駅まで。そこから歩いて10分くらいで醍醐寺三宝院(10:50)。
醍醐寺展で会った如意輪観音ちゃんに再会!と意気込んで来たのに、霊宝館は閉まっていました・・・。
気を取り直して弥勒菩薩さんに再会しに行きましょう。

この日も快晴で、流石は京の夏、あっつかったんですが、建物の中に入ると風通しがとても良く、快適です。とはいえ建物、庭にはやはり興味を抱けないので、お目当てのひとに会うべくずんずん行くと、再奥の護摩堂でやっと会えました。

案内板に「This is Main Hall...」と説明が書いてありますが、Main Hallって本堂のことか!勉強になった。

弥勒菩薩坐像。快慶作の金ピカで玉眼が妖しく光るひとでしたね。ん?なんか全然印象違うぞー。あの時はすぐ近くまで寄って見たから灰汁が強く感じたんだけど、これだけ離れている(10mは離れてたかな)とすごく自然な感じ。まさにこのひとのために作られた空間なんでしょう、ぴったしサイズですわ。こっちの方が断然いいなあ。やはり収蔵庫とかじゃなくてお堂にいる形で見たいなあ。なんとかならんのでしょうかね。


醍醐寺 ■醍醐寺
敷地がすごく広いみたいです。機会があれば上の方にも詣でてみたく。

■醍醐寺■
住所:京都市伏見区醍醐東大路町22



【東寺<とう・じ> 目玉:立体曼陀羅など】
地下鉄を乗り継いで京都駅。そこから徒歩で東寺(14:44)。今回の旅の最後のお寺。

まず講堂。なんか明るい!どうやら新しくライトがつけられたようだ。そいでそれによる影が仏らの後ろに出来てるんだけどそれがおもろい。

梵天、8は二人羽織りみたいと言うが、私にはおんぶしてるみたいに見える。

わ!多聞天とかもこんなに金箔が残ってたんだ!ライトの光を受けてキラキラしてました。

なんか台ごと3mくらい前に出て来た感じがするんだけど気のせい?これもライトがあたってるせいなのか?

不動明王はいい照明が当ってるわ!すごくかっこいい陰影が出来てます。やっぱすごく見やすくなってますよ。光てえのは偉大やなあ。

発見。大威徳の牛帝釈天の象は横から見ると良く似てます。

うっとり仏らに見蕩れていると、すいすいっと仏像の間を通り抜ける人が!献花を変える業者の方らしい。いーなー、いーなー!向こう側!!うらやましい。私もそっちに行きたい。しかし彼のお陰で仏像の大きさが実感出来た。意外と背は低い。人と並ぶと仏像の肩くらいまで来てしまう。もっと高いと思っていた。

あ、また発見。あれっすね、帝釈さんは周りにいる五大明王が熱いキャラだからその差で余計クールに男前に見えるンですわ。

金堂。こっちにも上方から一列にライトがぶら下がっていますね。良い感じに当ってますわ。
やっぱりここの薬師如来坐像の形式は変わってるよね。台座の下に十二神将がいるんだもの。
脇の日光月光菩薩がスポットライトを浴びて、熟女っぽい。なんだか必要以上に色っぽく見えました。


東寺 ■東寺
これは、講堂だったような気がするんです。入口に近い方の建物だったと思うんだけど、自信ない・・・。

■東寺(教王護国寺)■
京都市南区九条1番地



これで仏三昧の4日間は終わり。
小浜の仏像の素晴らしさ、拝観環境の良さには本当にびっくりしました。またゆっくり時間を掛けて回りたい。まだ行ったことのない方はぜひいらしてください。本当にいいから。

京都は暑くて2日だけだけど「夏」を満喫出来て良かった。毎度ながら仏像好きの人と行くお寺廻りは楽しいなあと思いました。

ずっと一緒だった8さん、お疲れ!どうもありがとう。またどっか行く時は旅のしおりを作ってください。よろしく。


しおりなど ■今回の成果
・小浜ではすべてのお寺で仏像絵葉書/写真をゲット。でも実物の方がもっといいんだ。やっぱまた会いに来い、ってことでしょう。

・それと前列左から2番目は8から配付された「旅のしおり」、これは良い。手描きでイラストがついてて、それもすごく良い。

・その左は旅メモです。なかなか満足の行くメモ帳が見つからないので毎度探すのに苦労します(今回も妥協)。理想は手のひらサイズでちょっと厚めの紙で罫線なしでリング付きで裏表紙が堅く、400円程度のもの。良いのをご存じでしたら教えてください。


←back(2003夏 小浜→京都-前半へ



a-k-i-r-a@2003.09.28
※この頁に記載してある情報はお寺を訪ねた時点のものです。
※記載情報について不都合等ございましたらご連絡ください。



top