メロン白書

夏は私の都合によりメロンです。
メロンといえばメロンジュース。
そこで自分でも作ってみました。
でも、なぜかきれいなグリーンにはならないのです。
不思議に思って、とある人に聞いてみると、メロンの青臭さを消して見た目にも良いようにメロンシロップを混ぜているんだそうです。
うーむ、なるほど。
しかし、これは脚色なのではないでしょうか。
本当のメロンジュースではなく、脚色されたおいしいイメージを掻き立てるメロンジュースです。

ところで最近、似たようなことをあちこちで思うことがあります。
例えば、テレビのドキュメンタリー番組でも、真実をそのまま出すのではなく、視聴者が感動しやすいように微妙に味付けされているように思えます。
ワイドショーで、レポーターがカメラが回った瞬間に歩き出し、まるで当事者のような口ぶりで事件の展開をわざわざヒステリックに
紹介します。
そんなようなことと、メロンジュースにメロンシロップを混ぜる行為はどことなく似ているような気がします。
決してそれが悪いということではないのかもしれないけれど、「おいしかったらいいじゃん」「面白かったらいいじゃん」という感じでどんどんエスカレートしていく社会の末端には、物事を正確に判断できない人達が増殖していくような気がします。

ちなみに、キュウリの種のない部分とメロンシロップを混ぜてジュースを作ると、メロンジュースにそっくりなものが出来上がります。
私達はメロンジュースといいながらキュウリジュースを飲まされてはいないでしょうか。