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う理由だけで、幾何学的でないと評されているのである。しかし
幾何学は射影幾何学ばかりではなく、相 |
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反する別々の世界の幾何学が複数存在するのである。つまり数学において「真理」はひとつではないので |
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ある。そこで東洋の遠近法を説明するための幾何学を数学の中から探してみると、「射影幾何学」と隣り |
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合わせのように存在している、「アフィン幾何学」を見出すことができる。 |
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...以下、難しい数式は省略して、その本質だけを抜き出して説明してみることにする。まず「絵を描く(写 |
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生する)」ということは、「実際の対象物をキャンバスや紙の上に変換することである」と考える。すると |
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「射影幾何学」では「平行線は、(無限遠点で)交わる二直線に変換される」と考え、これを
「射影変換」 |
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という。つまり、「射影変換」では「平行線は存在しない」のである。また、「アフィン幾何学」では「平 |
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行線は平行線に変換される」と考え、これを「アフィン変換」という。
「射影変換」と 「アフィン変換」 |
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の違いを立方体をモデルにして説明してみよう。次の[図1](立方体を射影変換したもの)と
[図2](立方 |
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体をアフィン変換したもの)を比較すれば、了解されるだろう。 |
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...なぜ平行関係が保存されなければならないのかは、襖を見れば明らかで、鴨居と敷居の間の距離がどこを |
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とっても等しいから襖は開閉できるのであって、奥に行くに従って狭くなるわけがないのである。つまり、 |
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日本の遠近法は、現実の距離関係に重点をおいているのである。また、絵巻物や屏風絵には視点がたくさん |
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在ることが、昔から指摘されている。その理由として、近年、「日本は多神教で、西洋は一神教」という |
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説が提唱されているが、論外である。学問は科学的でなければならない。透視図法によって描かれた絵画は、 |
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鑑賞者が一箇所に立って(画家の視点に立って)鑑賞するが、絵巻物や
屏風絵は、鑑賞者が縦横に移動し |
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ながら鑑賞する。これは絵師も視点を移動しながら描いているからである。視点が移動できるのは、日本 |
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の遠近法の本質が「平行」そのものだからである。反対に、 絵巻物や
屏風絵を透視図法で描こうとすると、 |
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縦幅が限定しているので、横の広がりが取れないのである。 横の広がりを取ろうとすれば、縦の幅も増やし、 |